ロボット掃除機といえば「ルンバ」を思い浮かべる人も多いでしょう。そんなルンバを発売するアイロボットジャパン合同会社(以下、アイロボット)は、4月18日に製品ラインナップを一新。なんと、エントリーモデルからフラッグシップモデルまで、6モデルの新製品が登場しました。新しいルンバはどのように変わったのか? 新製品発表会にて実機をチェックしてきました。
Roomba 205はコンパクトな充電器ながら約2か月もゴミ捨て不要!
今回の全面リニューアルで、ルンバシリーズは大きく3つのグループに分けられるようになりました。それが普及モデルの「Roomba」、ミドルクラスの「Roomba Plus」、そしてプレミアムモデルとなる「Roomba Max」です。
従来のルンバはセンサーを駆使した賢い走行が特徴でした。新製品はエントリーモデルからフラッグシップまで6モデル共通で新しくレーザーによる距離計測機能(ClearView LiDAR)を搭載。カメラだけでは難しかった素早いマップ作成や、暗い場所での位置把握に強くなりました。


今回6モデルもの新製品が発表されましたが、個人的に注目したいのが普及モデルの「Roomba 205 DustCompactor Combo ロボット」(以下、Roomba 205)です。最近のロボット掃除機は、掃除のたびに充電ステーションでゴミを回収する「自動ゴミ収集機能」搭載モデルが増えています。ところが、こういったステーションはどうしても充電台のサイズが大きくなりがち。一人暮らしなどの狭い住宅では置く場所に困ることも多々あります。そこで、Roomba 205は本体のダストボックスのなかにアームを配置。物理アームでゴミをギュギュッと圧縮することで、なんと本体内に約60日分のゴミを溜めておくことができます。


普及クラスはRoomba 205のほか、ゴミ圧縮機能を搭載しないシンプルな機能の「Roomba 105 Combo ロボット」をラインナップ。また、オンライン限定モデルとしてRoomba 105 Combo ロボットに自動ゴミ収集機能搭載のステーションを付属した「Roomba 105 Combo ロボット+ AutoEmpty 充電ステーション」の全3モデルをラインナップしています。

ミドルクラスはルンバ初となる円形モップを採用した全自動モデル
もうひとつの注目製品は、水拭きモップの自動洗浄・乾燥まで可能な全自動モデル「Roomba Plus」シリーズです。いままでのルンバだと、吸引も水拭きもできるモデルには、モップにシート状のパッドを採用していました。そんななか、Roomba Plusシリーズはルンバ初となる円形回転タイプのモップパッドを採用しています。
Roomba Plusは2モデルあり、上位モデルとなる「Roomba Plus 505 Combo ロボット + AutoWash 充電ステーション」(以下、Roomba Plus 505/公式オンライン価格12万8400円・税込)はモップが外側に伸びる可動式モップを採用しています。これにより、壁際ギリギリまでしっかり水拭きができるのです。


なお、下位モデルである「Roomba Plus 405 Combo ロボット + AutoWash 充電ステーション」(公式オンライン価格9万8800円・税込)は、この水拭きモップが外側に伸びる機構を搭載していません。また、上位モデルは温風でモップを自動乾燥させるのに対し、Roomba Plus 405は温風乾燥ではなく送風乾燥機能のみ搭載。また、下位モデルのRoomba Plus 405はオンライン限定モデルとなります。
生活スタイルに合わせた製品が選びやすいラインナップに
フラッグシップモデルとなる「Roomba Max 705 Vac ロボット + AutoEmpty 充電ステーション」(以下、Roomba Max 705/公式オンライン価格9万8800円)は、今回発表された製品のなかで、唯一吸引掃除のみに対応したモデルです。水拭き掃除はできないものの、そのぶん吸引力はルンバ史上最大。今回発表されたRoombaとRoomba Plusは過去発売された「Roomba 600」の最大70倍の吸引力がありますが、Roomba Max 705のみ最大180倍という断トツの吸引力を誇ります。


今回6モデルの新製品が登場しましたが、RoombaとRoomba Plusは吸引力は同じであるもののRoombaは機能がシンプルで充電台がコンパクト。このため、コスパを重視している方や、部屋が広くない単身世帯などではRoombaが向いていると思います。一方、Roomba Plusは吸引掃除だけではなく水拭き性能も重視。さらにモップの自動洗浄・乾燥にも対応しているので、忙しい子育て世帯や広い間取りの家に便利でしょう。そして、フラッグシップモデルであるRoomba Maxは圧倒的な吸引力により、抜け毛が気になるペットオーナーやカーペットが多い家庭に最適。ラインナップを一新したことで各製品の特徴がわかりやすくなり、ライフスタイルに合わせて製品が選びやすくなったと感じました。