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2017/5/23 11:31

【コードレス掃除機比較】収納時が最も美しいモデルとは? ダイソンの運転音の印象はどう?「収納性・運転音」徹底テスト

コードレススティック掃除機の最大のメリットはコンセントにコードを挿さずすぐに掃除が始められる機動力の高さ。ということは、普段からできるだけ手に取りやすい場所にスタンバイしておきたいものです。そこで今回は、コードレススティック掃除機の最新5機種(ダイソン、パナソニック、シャープ、東芝、エレクトロラックス)の「設置性」について見ていきたいと思います。なお、補足として掃除中の「運転音」の大きさについても、簡単に触れていきます。

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コードレス掃除機 収納性・運転音テスト 検証内容はコチラ

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収納用アタッチメントを使い、実際に各モデルの設置性を検証。設置場所にどのような制約があるのか、収納のしやすさや、収納後の安定性をチェックしました。

 

また、「運転音」については、テストした環境では掃除機をかけていないときのノイズが均一ではないため、騒音計は使わず、筆者が耳で聴いた5機種の運転音の印象比較にとどめました。

 

コードレス掃除機 収納性・運転音テスト 検証する5機種はコチラ

エントリーその1

最長40分の長時間運転を実現したダイソンのフラッグシップ

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ダイソン

Dyson V8 Fluffy(ダイソン ブイエイト フラフィ)

↑製品名のクリックで楽天市場の最新価格比較サイトにジャンプします(以下同)

実売価格6万690円

独自のソフトローラークリーナーヘッドで、大きなゴミと微細なゴミを同時に集じんできるスティック掃除機。バッテリーとモーターの改良で、最長40分の長時間運転と従来比15%の吸引力アップを実現しました。2 Tier Radialサイクロンを搭載し、微粒子ゴミもしっかり分離して集じんします。●サイズ/質量:W250×D1244×H224mm/2.61kg

 

エントリーその2

手首をひねるだけで家具の隙間が掃除できる

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パナソニック

iT(イット) MC-BU500J

実売価格5万8430円

部屋になじむスリムなデザインが魅力。「くるっとパワーノズル」搭載で、アタッチメントを交換せず、手首をひねるだけで家具の隙間も手軽に掃除できます。壁際のゴミもしっかり取れる「ガバとり」ヘッドや、微細ごみを検知して吸引力を高めるハウスダスト発見センサーも搭載。●サイズ/質量:W252×D153×H1160mm/2.2kg

 

エントリーその3

本体質量1.5kgを実現し高所の掃除もラクラク

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シャープ

RACTIVE Air(ラクティブエアー) EC-A1R

実売価格4万1070円

本体パイプ部に軽量高剛性のカーボンを採用するなどして、本体質量1.5kgを実現した超軽量モデル。エアコンの上など、高所の掃除が得意です。大風量ターボモーターと遠心分離サイクロンを搭載し、微細なハウスダストもパワフルに集じん。セパレート式のバッテリーはわずか80分でフル充電が可能です。●サイズ/質量:W222×D220×H980mm/1.5kg

 

エントリーその4

軽い力で掃除できゴミを掃き出す機能も搭載

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東芝

トルネオ V コードレス VC-CL1300

実売価格5万1600円

8気筒の気流で微細な粒子を分離、集じんしたゴミも圧縮する「バーティカルトルネードシステム」を搭載。グリップの形状と重心バランスの改良により、軽い力で自在に掃除できます。掃除機が使えない場所のゴミを強い風で掃き出す「エアブローノズル」を装備。●W224×D224×H1030mm/1.9kg

 

エントリーその5

1台3役で使えて毛がらみカット機能も便利!

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エレクトロラックス

ergorapido Lithium Bed Pro Power(エルゴラピード・リチウム ベッド・プロ・パワー)  ZB3234B

実売価格5万1620円

ふとん専用ノズルを搭載し、スティック、ハンディ、ふとんクリーナーの3役で使える機種。豊富なアタッチメントを付属し、家中を快適に掃除できます。標準モードで最長45分の掃除が可能。ブラシへの毛がらみをカットし吸引する「ブラシロールクリーン機能」も装備しています。●サイズ/質量:W263×D150×H1070mm/2.6kg

 

コードレス掃除機 収納性・運転音テスト 結果はコチラ

エントリーその1

ダイソン

Dyson V8 Fluffy(ダイソン ブイエイト フラフィ)

ブラケット収納に安定感があり運転音も耳障り音が少ない

壁に付属の「収納用ブラケット」をネジ止めし、ハンドルをソケットに挿し込んで収納します。ソケットにしっかり挿さっているために収納時も安定。子どもがちょっと触った程度では外れないので安心です。また、ブラケットには隙間ノズルとコンビネーションノズルも装着可能。よく使うアタッチメントをまとめて収納できるのはメリットです。

↑掃除機の本体が5機種の中では大型なので、収納用ブラケットもそれなりの大きさです。隙間ノズルとコンビネーションノズルは、ブラケットの下部に差し込んで収納できます
↑掃除機の本体が5機種の中では大型なので、収納用ブラケットもそれなりの大きさです。隙間ノズルとコンビネーションノズルは、ブラケットの下部に挿し込んで収納できます

 

↑ソケットを前に引き出して、本体台座部分を差し込んで固定させます。うまく差し込むのに“慣れ”が必要ですが、安定度は高いです
↑ソケットを前に引き出して、本体台座部分を差し込んで固定させます。うまく差し込むのに“慣れ”が必要ですが、安定度は高いです

 

一方、壁に穴を開けたくない人や、賃貸マンションに住んでいる人は、このネジ止め式のブラケットがネックになってきます。ただし、これはダイソンに限らず、壁掛け式の全機種に言えることですが。なお、ダイソンユーザーのなかには、棚など収納家具の側面にネジ止めしたり、ブラケットを設置するための“柱”を購入したり、あるいは自作したりするなど、工夫して使っている人も多いようです。

 

運転音に関しては、「標準モード」では、音質は5機種の中では最も耳障りでないと感じました。モーター音はそれなりに出ていますが、嫌な音域がうまくカットされていて、音があまり気にならないのです。一方「MAXモード」では、モーター音、風切り音ともうるさくなります。ただし、音の高音部がより目立って聞こえる感じで、音量自体が飛び抜けて大きくなるわけではありません。

 

エントリーその2

パナソニック

iT(イット) MC-BU500J

アタッチメントも含めたすっきり収納が可能

この機種は本体幅が72mmで、コンセント幅にすっきり収まるようになっています。スリムなデザインで部屋置きしても圧迫感がなく、使いたいときにさっと手に取れるのがうれしいです。

↑↑コンセントと本体幅の比較。コンセントの真上に設置すると、見た目にもすっきり収まりそうです
↑立てかけた状態がこちら。脇にあるコンセント幅と本体幅が同じくらいなのがわかります。コンセントの真上に設置すると、見た目にもすっきり収まります

 

充電台はダイソンと同様、壁にネジ止めするタイプなので、壁に穴を開けたくない人は家具に設置するなどの工夫が必要です。掃除機本体が軽いので、台に軽快に装着できます。付属のノズルも充電台にすっきり収まります。

↑壁掛け式の充電台に、本体台座を滑り込ませるようにして固定します
↑壁掛け式の充電台に、本体台座を滑り込ませるようにして固定します

 

↑付属のすき間ノズルとベタすき間ノズルを、充電台に収納できます
↑付属のすき間ノズルとベタすき間用ノズルを、充電台に収納できます

 

ちなみに収納とは言えませんが、掃除中に掃除機をちょっと壁などに立て掛けるとき、台座の後部に滑り止め用のゴムが付いていて、滑りにくくなっています。

↑台座後部には滑り止め用ゴムが。壁に立てかけるとき、ゴムの摩擦で掃除機が倒れるのを防いでくれます
↑台座後部には滑り止め用ゴムが(左)。小さな工夫ですが、壁に立てかけるとき、ゴムの摩擦で掃除機の転倒を防いでくれるのがうれしいです(右)

 

運転音は、ブラシ回転の低音がかなり目立ちます。また、ハウスダスト発見センサーを搭載しており、ゴミがある場所ではパワーアップして急にうるさくなります。ただ、音量が上がっているぶんしっかり集じんしている、という満足感もあり、床がきれいになれば、うるさい時間もだんだん減る……ということで、心理的にはセンサーが働くことはそれほどストレスには感じませんでした。

 

エントリーその3

シャープ

RACTIVE Air(ラクティブエアー) EC-A1R

バッテリーを外して充電できるから好きな場所に収納できる

このモデルは壁掛けホルダーを使いません。本体ハンドルの下に「ちょいかけフック」というホルダーが付いていて、これを棚やテーブル、出窓の角などに引っ掛けて収納できます。壁掛けホルダーをネジ止めしなくても部屋の隅に収納しやすいのはかなりメリットです。前々回の「操作性」の記事でも触れましたが、この「ちょいかけフック」は掃除中も有効。近くのテーブルや棚などにさっと引っ掛けて、椅子やモノを動かせ、スムーズに掃除できます。

↑本体後部に硬質ゴム性のホルダーを装備。出窓や棚などに引っ掛けて収納できます
↑本体後部に硬質ゴム性のホルダーを装備。出窓や棚などに引っ掛けて収納できます

 

↑S字フックを使っての収納もできそうです
↑本体が軽量なので、S字フックを使っての収納もできそうです

 

本機のもうひとつの特徴が、着脱式バッテリーの採用。他のモデルの設置場所がどうしてもコンセントの近くに限定されるのに対して、この機種は本体を好きな場所に置いて、バッテリーだけコンセント近くの邪魔にならない場所で充電できます。

本体から外したバッテリーを、充電台に差し込みます。本体ごと充電するよりスペースが小さくて済むのがメリット。テーブルや化粧台の上で充電することもできます
本体から外したバッテリーを、充電台に差し込みます。本体ごと充電するよりスペースが小さくて済むのがメリット。テーブルや化粧台の上で充電することもできます

 

運転音は、デフォルトである「強モード」では5機種中、最もうるさく感じました(本機はスタートボタンを押すとまず「強モード」になります)。モーター音はかなり高域が耳につき、風切り音もかなり出ています。ただし、ボタンをもう一度押して「標準モード」にすると、かなり運転音は静か。運転音が気になる人は、面倒でも毎回運転モードを切り替えるのがいいでしょう。

 

エントリーその4

東芝

トルネオ V コードレス VC-CL1300

ホルダーにセットと同時に充電できないのがやや残念

ダイソンやパナソニックと同様、ネジ止め式の壁掛け用ホルダーが付属。ホルダーのフックを本体裏の穴に引っ掛けてセットする方式で、スムーズに収納できます。充電が本体をセットすると同時にできないのが、ややスマートさに欠けるでしょうか。ダイソンやパナソニックの製品と同様、ネジ止め式なので、ややユーザーを選びます。

↑写真ではやや見にくいですが、充電台上部にあるフックを掃除機台座に開けてある穴に差し込んで本体を固定させます
↑写真ではやや見にくいですが、充電台上部にあるフックを掃除機台座に開けてある穴に差し込んで本体を固定させます

 

↑本体を充電台に固定してから、充電プラグを差し込みます。見た目にも、スマートとはいえないのが残念
↑本体を充電台に固定してから、充電プラグを差し込みます。見た目にも、スマートとはいえないのが残念

 

運転音に関しては、「ゴミ残しまセンサー」を搭載しているため、パナソニック同様、ホコリを見つけると運転音が上がります。ただ、その場合の耳障りな音はパナソニックより少なく感じました。ノズルの回転で起きる音もパナソニックより控えめです。

 

エントリーその5

エレクトロラックス

ergorapido Lithium Bed Pro Power(エルゴラピード・リチウム ベッド・プロ・パワー)  ZB3234B

床に充電台を置くタイプだが設置スペースは比較的コンパクト

5機種の中では唯一、充電台に乗せるタイプの掃除機。他機種よりヘッドが大きいぶん、やや場所を取るように思いますが、実際の充電台のスペースはA4サイズと、まずまずコンパクトです。設置時もちょっと触った程度では倒れず安定しています。

↑本体後部の穴に、充電台のフックを差し込んで固定させます
↑充電台のフックを、本体後部の穴に差し込んで固定させます

 

また、本機は自立型なので、スタンドなしでも立てておけます。充電する必要がなければ、掃除後の置き場所は自由自在。また掃除中でも、ものをどかすときは、さっと立てれば済むので便利です。

↑本体のスティック部分を前に倒すとヘッドの可動部にロックがかかり、掃除機が自立します。スティック部を後ろに引くとロックが解除、再び掃除できるようになります
↑本体のスティック部分を前に倒すとヘッドの可動部にロックがかかり、掃除機が自立します。スティック部を後ろに引くとロックが解除、再び掃除できるようになります

 

ちなみに次回にも触れる予定ですが、本機は付属のアタッチメントが豊富。現状ではそれらをまとめる収納具がないのが残念なところです。うまく充電台にまとめて収納できれば、より本機の優位性が生きるでしょう(※)。

※隙間ノズルとブラシノズルは本体の後ろに取り付けられます

 

運転音に関しては、高域の耳障りな要素は少ない印象ですが、モーター音が気になるというか、中音域がやや大きく出ている印象です。運転音のうるささはシャープと同等だと感じましたが、人によってどちらが気になるか、印象は分かれそうです。

 

コードレス掃除機 収納性・運転音テスト まとめ

壁掛け式ではパナソニックの見た目が最もスマート

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設置性に関してはダイソン、パナソニック、東芝が壁掛け式、シャープがバッテリーのみ充電の家具掛け方式、エレクトロラックスが床置きタイプの充電台を使用、という具合に分かれました。

 

壁掛け式では、パナソニックが収納の手間が少なく、見た目も最もスマート。アタッチメントをすべて同じ場所に収納できるのも便利です。ダイソンは本体がやや重いせいもあり、台座をソケットに入れて固定する方式を取っているので、他機種より収納に“ひと手間”かかる印象でした。

 

ダイソンを使うなら収納用ブラケットを使わないと損!

壁掛け式は、壁に穴を開けたくない人には当然ながら不向きです。床置きする、押入れなどに収納する方法もありますが、「サッと出して使ってサッとしまえる」というのがコードレス掃除機最大の長所。壁掛けホルダーを使わなければ、その魅力は半減します。特にダイソンは、同機の優れた集じん性能を手軽に使いこなすために、ぜひ棚の側面などを使ってでも、収納用ブラケットを設置してください。

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設置性ではどんな場所にも置けるシャープが最も優秀

一方、シャープのラクティブエアーは「ちょいかけフック」を掛ける場所があれば、どこにでも置いておけるのがメリット。毎回同じ収納場所に持って行くのさえ面倒、という人に最適です。また、掃除中も充電台だけが部屋に残っているのが気にならなければ、A4サイズ程度のスペースに設置できる床置き型のエレクトラックスもオススメです。

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運転音は音量では大差なく“音の質”で違いがあった

運転音に関しては、最も耳障りではないと感じたダイソンも、決して「驚くほど静か」というわけではなく、それなりに「うるさい」です(もっとも以前のダイソン掃除機に比べると格段に静かにはなっています)。全体に音量そのものを下げるというより、各メーカーが考える“うるさく感じる成分”をカットしていて、そこに各モデルの違いが出ています。音の傾向は、各機種の検証記事に書いていますが、量販店などで運転音をチェックする場合は、その“ノイズカットの違い”を意識し、自分が最も気にならない音の傾向を見極めるのがいいと思います。

 

ちなみに、シャープやエレクトロラックスの“標準モード”(この2機種は運転が“強モード”から始まる仕様なので、筆者は“弱モード”ととらえています)や東芝の“セーブモード”は、吸引力が落ちる代わりに運転音もかなり静かになります。夜など静かに掃除したい場合は、これらを利用するのがいいでしょう。

 

次回は、5モデルの独自機能と汎用性をチェックします。

 

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