この時期、都内では家電メーカー各社による「商談会」が開催されています。これは、メーカーや家電卸が今年の新製品を一堂に集めて、家電量販店など販売店関係者にお披露目する会のこと。今回はそんな商談会のひとつ、「象印2017秋の新製品企画商談会」に潜入してきました。そのなかで、炊飯器のブースで面白体験ができたので、レポートしたいと思います。
発表されたばかりの高級炊飯器がお出迎え
入口を入って最初に出迎えてくれたのは、5月下旬に発表されたばかりの圧力IH炊飯ジャーの新製品「極め炊き NW-AT10」を含む同社の炊飯器ラインナップです。象印は昨年に炊飯器のフルモデルチェンジを行い、1450Wまで火力を強化。これにより対流力が増し、お米を一気にかき混ぜて炊き上げるという特徴を打ち出しています。
今年はマイナーチェンジとなりますが、目立って進化したのが炊き分けコースの「わが家炊き」メニューです。これは、炊いたごはんを食べたあと、本体液晶のアンケートに答えることで徐々に自分好みの味を仕上げていくことができるという機能。粘りが強い~弱いで11段階、かため~やわらかめで11段階、それぞれをかけ合わせて121通りの食感を選べます。この機能自体は従来モデルにも搭載されていましたが、新モデルでは1段階の幅をより大きくし、食感の変化がよりはっきりとわかるように工夫されています。
この「わが家炊き」の利点についてスタッフに聞いたところ、「他社のフラグシップの推奨コースを分析すると、硬め、柔らかめ、もちもち、シャッキリとそれぞれ食感に特徴が出ますが、新『わが家炊き』では、それらをすべて包含。1台でさまざまな食感を味わえるのです」と説明してくれました。確かに、炊飯器業界のニューカマー、バーミキュラとバルミューダは比較的はっきりとした食感で個性を出しており、それを理由に購入する人も多いでしょう。一方の象印の炊飯器は食感をカスタマイズできる点を個性としており、さまざまな好みに応えてくれるのが利点です。
食べ比べも実施! 人気だった食感は意外にも「かたしゃき」
会場では実際にNW-AT10で炊いたごはん3種類の食べ比べができました。食感は「やわらかめもちちもち」「かためしゃっきり」「その中間(ふつう)」の3種類ですが、やわらかとかためでははっきりと違いがわかります。
ほかにも、年齢・地域による食感の好みのアンケートも展示されていました。それによると、年齢によって食感の好みは変化するものの、地域による差はないとのこと。ひと昔前は、東日本はかため、西日本はやわらかめのごはんを好むといわれていたので、これは驚きでした。好みは千差万別なので、1台でいろいろな好みに合わせられるのはいいですね。
まだ言えない新製品で作った焼き芋が試食できた
会場内では焼き芋の試食もできました。どうして焼き芋があるのかは未発表の新製品が関係してくるので詳しく書けませんが、あの家電製品で調理したとは思えないほどしっとりホクホク。とても甘くて美味しかったです。
販売店向けにワクワク感を演出する「展示提案」も
会場内には、販売店に対する展示提案もいくつかありました。そのひとつが、クックパッドとコラボしたステンレスフードジャーのオリジナルレシピ。朝、家でフードジャーに食材と熱湯を入れて密閉して学校や会社に持っていけば、お昼にはちょうどよく調理されているというもので、ステンレスフードジャーの保温だけではない新たな使い方を提案しています。
ほかにも、ホットプレート売り場づくりの提案もありました。本体が黒いので地味な売り場になりがちですが、小洒落たスーパーマーケットの野菜コーナーのような展示にすることで、食卓を囲むワクワク感を表現しています。
会場では数多くの新製品が展示されていましたが、残念ながらお見せできるのはここまで。新製品は9月以降に店頭に並ぶ予定とのことなので、正式発表&続報を楽しみに待ちたいと思います。