以下の2枚の写真、何だかわかりますか? 実はこれ、空気清浄機のフィルターなんです。上はブルーエア社、下はダイソン社のモデルのもの。どちらも通常の室内で数か月使っていただけで、このような状態になってしまったのです。部屋の空気がどれほど汚れているか、一目瞭然ですね。特にこれからの季節は窓を閉め切ることが多くなり、空気の悪さを実感することも。以下でもう少し詳しく見ていきましょう。
「空気が淀んでいるが窓は開けたくない」というジレンマを抱える人が多い
10月24日、ダイソンによる空気清浄機を活用するためのメディア向けのセミナーが行われました。ここで公表されたユーザーアンケート(ダイソンとベネッセが共同で実施)によると、1年の中で12月~4月の期間は「室内の空気が良くない」と感じている人が多いとのことです。同期間は、寒さや花粉の影響で窓を開けない人が多いことが理由です。部屋の空気が淀んでいるのが気になる、でも窓は開けたくない、というジレンマを多くの人が抱えているのです。
一方、中古住宅のリノベーションを手がける株式会社ニューユニークスの代表であり一般社団法人リノベーション住宅推進協議会理事の臼田英司氏は、同社に寄せられるリノベーションリクエストで3番目に多いのが「風通しの良い家」だと明かします。
「帰宅時に玄関を開けたときにムワっとした淀んだ空気を感じている人が多い。ところが、オープンで風通しの良い家を作りたいと思う反面、花粉や自動車の排気ガスで室内の空気が汚れるのがイヤだから窓は開けたくない……。特にマンションの場合、寝室は一番奥に配置するので空気が淀みがち。寝室の室内側に小窓を開けたりオープンな寝室を作ることもあるが、住宅設備として解決できない場合もあります」(臼田氏)
窓をほとんど開けなくてもフィルターはホコリでびっしり
その点、ダイソンでインテリジェンスエンジニアを務めるオーウェン・ルノー氏は、自社の空気清浄機能付ファンヒーター「Dyson Pure Hot+Cool Link」(ダイソン ピュア ホット&クール リンク)が「日本の冬の室内環境改善に最適なツールだ」とアピールします。
「その理由の1つめは、360度グラスHEPAフィルターがPM0.1レベルの超微粒子を99.95%キャッチし、室内に再放出しないからです。PM0.1は肺から取り込まれて血流にまで到達すると言われているのですが、一般的な空気清浄機は清浄スピードを重視するあまり、PM0.1レベルの超微粒子を通してしまうんです」
ここで、ルノー氏はダイソン ピュア ホット&クール リンクの使用済みフィルターを示しました。鎌倉市の新築一戸建てに家族3人で暮らす家庭の寝室で3000時間(4か月間毎日24時間)使用されたものです。奥さんが花粉症で大の虫嫌いのため窓はほとんど開けないとのこと。それなのに、フィルターはホコリでびっしりです。PM0.1は目に見えないので確認できませんが、ダイソン製品はこれだけ空気清浄能力が高いとのアピールです。
2つめが、室内の空気を循環させるパワー。こちらは、Dyson Pure Cool Link(ダイソン ピュアクール リンク)タワーファンを使ったデモとなりますが、製品の前に大きなシャボン玉発生装置を置き、シャボン玉を5m以上飛ばす実験を見せてくれました。「空気よりかなり重いシャボン玉が5m飛ぶので、空気はさらに遠くまで飛んでいます。5mとは、8畳間の対角線の距離。これにより、一般的な寝室の四隅までしっかり風を届けることができるのです」(ルノー氏)。空気清浄機の周りの空気だけを循環させるのではなく、部屋全体の空気を循環させて清浄するパワーがあるとしています。
ダイソンによると、タバコの煙やウイルスがPM0.1前後と言われており、それがゆえ、ダイソンはPM0.1レベルの超微粒子の除去にこだわっているそうです。ダイソンの調査では、日本国内で販売されている空気清浄機10機種とPM0.1の除去率を比較したところ、ダイソンのモデルが圧倒的に高かったとのこと。
平日の場合、1日の中で最も長い時間を過ごすのが寝室。寝室は布団のホコリ、その中に潜むダニのフンや死骸、クローゼットの中には外出から帰ってきたスーツやコートなど、アレル物質がいっぱいです。リビングには空気清浄機を設置している家庭は多いと思いますが、寝室ではまだ使っていないという家庭も多いのでは? かくいうわが家もまだ寝室は未導入。これまで気にしていませんでしたが、ホコリいっぱいのフィルターを見せられたら、さすがに考えも変わってきます。この冬は、寝室に空気清浄機を導入すべきか……そう真剣に考えさせられたセミナーでした。