【テストその6 独自機能は?】
ソフトローラークリーナーヘッドに加え、アラーム表示機能を新搭載
ダイソンのコードレススティック独自の機能、装備で、まず挙げられるのはソフトローラークリーナーヘッド。ナイロンフェルトが床にピッタリ付くことでヘッド内の吸気口を負圧の状態にキープし、ゴミをパワフルに吸引できます。また、ナイロンフェルトの間に施した黒いカーボンファイバーブラシがフローリングに張り付いた細かいホコリをかき取ります。また、フェルトが負圧状態を維持できるのでヘッド前面を大きく開放でき、大きなゴミも小さなゴミもしっかり捕集できるのも魅力です。
ただし、ひとつ問題になるのが、ソフトローラークリーナーヘッドで壁際を掃除した場合。壁にヘッドが密着したとき、ヘッドと壁、床の間にわずかに三角形の隙間ができます。通常の掃除機はヘッドと床面の間に隙間があり、吸引気流で軽いゴミならある程度吸い込み可能。ですがソフトローラークリーナーヘッドはナイロンフェルトが床に密着するため、三角形の隙間にあるゴミが集じんできません。これは付属の隙間ノズルなどで掃除する必要があります。
先述したワンタッチのゴミ捨て機能もダイソンならではの機能で、V10になってゴミ捨てがより簡単になったのもうれしいポイントです。さらに、V10になってLED表示を新たに装備。バッテリー残量が4段階で確認できるほか、延長パイプなどにモノが詰まったときの表示や、フィルター洗浄などを促すランプ表示も新たに追加されました。
【テストその7 拡張性は?】
付属アタッチメントにミニソフトブラシが加わり全4種類に
本機は、ミニモーターヘッド、コンビネーションノズル、隙間ノズル、ミニソフトブラシの4個のアタッチメントを付属しています。ミニモーターヘッドは内部にブラシ駆動用モーターを搭載した幅約145mmの小型ヘッドで、ベッドのマットレスやクルマのソファ、カーペットなどの掃除に最適。コンビネーションノズルは先端のブラシを出し入れすることで、机の上や棚などを快適に掃除できます。
隙間ノズルはソファの溝や家具の隙間を掃除するのに便利。ミニソフトブラシは毛が柔らかいので、テレビやパソコンの画面や障子などの掃除に適しています。なお、Dyson Cyclone V10 コードレスクリーナーでは、6種類のアタッチメントがセットになった「Dyson Cyclone V10 Fluffy+」(実売価格8万6184円)や、7種類のアタッチメントとダイレクトドライブクリーナーヘッドが付属する「Dyson Cyclone V10 Absolutepro」(実売価格9万9144円)など、より付属品を充実させたモデルもあります。
【検証のまとめ】
基本性能から細かい配慮に至るまで、進化を実感できるオススメの1台
V10を検証した結果、集じん力からバッテリーのスタミナ、操作性、ゴミの捨てやすさやメンテナンス性、収納性とすべての面で進化を遂げているのがわかりました。特にこまめに掃除をする身としては、ゴミ捨てがしやすくなったのと、掃除中に本体を壁に立てかけられるようになったのは、非常に大きなメリットだと感じました。
ただし、家具やモノが多い部屋で細々と掃除したい場合は、他社が出している質量1kg台の軽量モデルと比べるとやや不利。本機には大きなゴミも小さなゴミもまとめて集じんできるソフトローラークリーナーヘッドがあるので、1ストロークを大きめに取って掃除するのが向いています。その意味では、ある程度の広さがある戸建てやマンションに向いているといえそうです。
設置性では、収納用ブラケットをネジ止めしたくない人向けに、ハンドル下部に滑り止めが付いたのがポイント。もちろんブラケットを使う人も、掃除中に壁にちょっと立てかけられ、滑り止めの恩恵は十分受けられます。唯一、ソフトローラークリーナーヘッドの特性上、壁際のゴミが取りづらいのが惜しい点。
ともあれ、今回の検証で、集じん力の向上からハンドル下部の滑り止め、ランプ表示の追加に至るまで、本機があらゆる面で進化を遂げたのが実感できました。特に、これまでコード式キャニスター掃除機を使っていて、コードレススティックの吸引力とバッテリーの持ちに不安を感じていた人、本機に乗り換えると、多くの面でその快適さを体感できると思います。ダイソンユーザーで買い替えを考えている人、他のコードレススティック掃除機に物足りなさを感じる人にも、間違いなく本機がオススメ。「コード式キャニスターはもう必要ない」と同社が豪語するのも納得の性能でした。
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協力:楽天市場
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