据え置き利用を考えて、従来サイズのモデルも存続
ただ、先端が細いと接触する面積が狭くなり、洗うのに時間がかかってしまうのも事実。また、UW-S2は電池が小さくなった分、1回の満充電で使用できる時間が30分から15分に短くなっています。連続使用時間も5分から3分になりました(※)。そこで、据え置きで使う場合の使い勝手を考えて、従来機UW-A1の基本設計を受け継いだUW-A2も存続させ、ラインアップを2つとする方針を取ったそうです。
※連続使用時間が短く設定されているのは安全のため。時間が来ると一度電源が落ちる仕様になっています。3分では汚れが落としきれない場合は、改めて電源を入れて使用します
なお、新モデルUW-S2とUW-A2の両方に共通する進化ポイントは、充電用のUSB端子が防水対応し、不便なキャップを排除したこと。また、本体カラーは従来のゴールドをバイオレットに変更し、ピンク、シルバー、バイオレットの3色展開としました。ちなみに、本機はガーリーな色使いとオシャレな外観から、「女性専用?」と誤解される方がいるかもしれませんが、同社に聞いたら「ぜひ男性も使ってください!」とのこと。「シャツやスーツの汚れを取るにもいいですし、洗いにくいカバンの持ち手などを洗っていただくのもオススメ」だそうです。いざというときのために、ビジネスマンがデスクの引き出しに忍ばせておくのもアリですね。
小型モデルならシャツを着たままピンポイントで汚れを落とせる
さて、肝心の洗浄力はどうなのか、改めて確かめてみたいところ。体験会ではまず、UW-A2の実演が行われました。実演の素材として使われたのは、同社社員がリアルに着たというシャツ。この日のために三日間も同じシャツを着続けて、黄ばみを付けたそうです。いくら性能評価のためとはいえ、身体を張っていますね。
汚れ落としの作業はトレイに水を張り、洗剤を付けて、超音波ウォッシャーで軽くなぞっていくだけ。洗浄後のシャツを見てみると、確かに汚れが落ちているのがわかりました。襟部分ならほぼ1分以内の作業で汚れが落とせるそうです。
一方、小型化したUW-S2の実演も行われました。女性のブラウスに付いたソースの汚れを、ブラウスを着たままで落とすというもの。外出先での利用を想定し、洗剤を使わず、UW-S2と付属のパフだけで汚れを落とすシーンを見せてくれました。なるほど、本体の細いUW-S2ならペンを握るように持てるので、手首の自由が効いて細かな汚れにも的確に振動が当てられます。外食時のちょっとした粗相なら、トイレに行ってササッと使うだけで、応急処置どころか本格的な処置が可能だと感じました。
幅広い素材、幅広い汚れに対応するのも便利です。本機ならソースやケチャップ、コーヒー、カレーなど、食べ物の汚れはもちろん、女性に多いファンデーションと皮脂汚れの混じった汚れが落とせますし、うわばき、トートバッグ、帽子などに付いた通常の洗濯機で洗いにくい汚れも落とすことができます。
実用性が高い割に認知度が低いのが課題
超音波ウォッシャーは、他社から同じジャンルの製品が登場していないこともあり、家電量販店で置かれているコーナーが確立していない点がシャープの悩み。店舗によってはシャープの洗濯機のそばに置かれることもあれば、洗濯機コーナーの隅にひっそり陳列されていることもあって、なかなか認知が伸びていかないそうです。実用性が高いうえ、贈り物やコンペの景品などにも手ごろな価格帯だけに、知られていないというのは実にもったいないですね。本稿を読んだ方々、新しくなった「超音波ウォッシャー」の存在を、ぜひ周囲に教えてあげてください。
シャープ
超音波ウォッシャー UW-S2
●発売日:6月21日●実売予想価格:税抜1万5000円前後●外形寸法/質量:W26×D22.5×H165mm/約100g(本体キャップ除く)●消費電力:5w●電池:充電池(DC4.8V/250mAh)(USB防水対応)●充電時間:5時間●使用時間:15分(連続使用時間3分)●先端ホーン幅:先端丸形(Φ5)●付属品:パフ、パフケース、USBコード、ACアダプター●本体色:バイオレット、シルバー、ピンク
超音波ウォッシャー UW-A2
●発売日:6月21日●実売予想価格:税抜1万5000円前後●外形寸法/質量:W40×D40×H168mm/約200g(本体キャップ除く)●消費電力:7w●電池:充電池(DC4.8V/900mAh)(USB防水対応)●充電時間:5時間●使用時間:30分(連続使用時間5分)●先端ホーン幅:12mm●付属品:USBコード、ACアダプター●本体色:バイオレット、シルバー、ピンク