既存の概念を打ち破る優れた性能とミニマルな美しいデザインにより、ヒット商品を生み出している家電メーカー・バルミューダ。同社が躍進している理由のひとつは、国内で設計&生産している扇風機、GreenFan Japanのクオリティが高い点です。今回は同製品の製造、組み立てを行う米沢市の企業を訪ね、同社のモノ作りのこだわりを取材しました。
熟練した職人による卓越した仕事が高品質な製品を生む
ドメスティックブランドであるバルミューダは、自然の心地良い風を再現した低騒音・低消費電力の扇風機や、PM2・5もしっかり捕集し脱臭も行う空気清浄機など、画期的な製品を次々と作り出し、注目を集めています。なかでも代表作となるGreenFan Japanは、その名の通り「日本製」にこだるアイテムです。
同製品の製造・組み立てなどを行っているのは、山形県米沢市にあるコアタック社とサクサ テクノ社。バルミューダは昨年から扇風機の製造を中国から前述の2社を中心とした国内工場に切り替え、製品名をGreenFan Japanと改めました。
その理由は日本の職人たちの高い技術力です。今回、生産ラインを見学して思ったことは、働く職人の少なさ。ひとりの職人が複数の作業をこなせるため、海外生産よりラインを短くできるといいます。これは納期の短縮や不良品の発生抑制などにつながるため、結果的に高コストにならないのです。
また、同社の製品の美しさを際立たせているのも職人の技。部材を作る金型は通常の5倍のメンテナンス回数で、わずかな形状の変化も許しません。部材同士が寸分の狂いもなくピタっと合う、美しいバルミューダのデザインを完璧に製品化できるのが日本の職人の力なのです。
製品情報
バルミューダ
実売価格3万7800円
SPEC●消費電力:1.5~20W●最小運転音:13dB●風量調整:4段階●首振り:左右それぞれ最大75°●サイズ/質量:W330×H497/871×D320㎜/約4.1㎏(高さの調節は中間ポールの着脱で行う)