ケルヒャーはこのほど、家庭用清掃機器で本格的にバッテリーを共通化するシステム「バッテリープラットフォーム構想」を導入すると発表しました。これまでもモバイルクリーナーやフロアクリーナーなど、バッテリーを搭載したコードレス清掃機器はいくつか発売してきましたが、それらはすべてバッテリー内蔵。今回導入するのは、複数の製品間でバッテリーを使いまわしする仕組みです。その第1弾として同社は新製品3機種を10月3日に発売しました。
共通バッテリーはLCDディスプレイを搭載した3種類を用意
新製品に使用される共通バッテリー「バッテリーパワー」シリーズは3種類。18V2.5Ah、18V5.0Ah、36V5.0Ahです。ともに、バッテリー本体にLCDディスプレイを搭載し、残りの使用時間や満充電までの残り時間を表示します。後述しますが、使用する機器が毎日使うものではないため、長い間バッテリーを満充電の状態で保管しておくとバッテリー寿命が短くなってしまいます。そこで同社は、20日間使用しない状態が続いた場合、保管に適した約70%まで自動的に放電してバッテリーの長寿命化を図る「オート保管モード」を搭載しました。
また、製品の性質上、屋外での使用が多くなるためIPX5の防水性能と、ポリアミド採用のハウジング(覆いの部品のこと)により落下にも耐えられる耐久性を有しています。追加購入用バッテリー単体の価格は18V2.5Aが1万3178円、18V5.0Aが2万1978円、36Vが3万2780円(公式オンラインショップ価格/税込)。
屋外で気軽に使えるコンパクトなクリーナー
それでは、バッテリーパワー搭載の3製品を紹介しましょう。1つめが「ハンドヘルドクリーナー KHB 5 バッテリーセット」。公式オンラインストア価格は3万2780円(税込)。こちらは、水道ホースを接続するだけでクルマなどを水洗いできるクリーナーです。
同社はすでにバッテリータイプで給水タンク一体型のモバイルマルチクリーナー「OC 3」を販売していますが、同機は最大許容圧力0.5MPa、最大吐出水量120L/hと低出力タイプで、自転車の泥汚れや犬・人へのシャワーといった、軽い汚れを手軽にさっと落とす用途がメイン。対して新製品のKHB 5は最大許容圧力2.4MPa、最大吐出水量200L/hと高出力で、汚れをより強力に落とすことができます。また車のボディや窓ガラス、網戸の掃除に適した広角の1ジェットノズルと、頑固な汚れをこそぎ落とせるサイクロンジェットノズルを付属。
バッテリーは18V2.5Ahタイプを付属しており、連続使用時間は約10分。アクセサリー・バッテリーを含めた質量が約3.3kgと軽いので、力の弱い女性や子どもでも扱えるのも特徴。オプション販売している自吸用ホース(公式オンライン価格2948円/税込)を使えばバケツやお風呂の水からも給水できるので、場所を選ばずに使えます。