注目機能「ワンボウル調理」の「ワンボウルパスタ」を試してみる
3つ星ビストロ最上位モデルで最も注目したいのが「ワンボウル調理」です。2017年発売の「NE-BS1400」から、ボウルにパスタと水、具材、調味料を入れるだけで手軽に作れる「ワンボウルパスタ」と、カレーやシチューなどを作れる「ワンボウルシチュー」メニューが加わりました。当時新たに搭載した「高精細・64眼スピードセンサー」によって吹きこぼれを抑えた加熱をすることによって実現したメニューです。
さらに2019年発売の「NE-BS1600」では、新たに「ワンボウル中華」と「ワンボウルフレンチ」メニューを搭載しました。中華は片栗粉を使用し、フレンチは薄力粉を使用することでとろみを付けた料理を手軽に作れるというものです。
まずはワンボウルパスタから試してみました。1人前から2人前程度のパスタなら、100円ショップで販売しているパスタゆで器を使うだけで誰でも簡単に、確実にパスタをゆでられる時代です。ちょっと料理に慣れた人なら、肉や野菜、魚介、キノコなどをオリーブオイルやバターで炒めたり、生クリームなどを加えれば簡単にパスタソースくらい作れることでしょう。筆者もパスタくらいなら10代の頃から作っていますので、何もわざわざ「ワンボウル」にまとめなくても……などと思っていましたが、使ってみると、これはかなり注目だとわかりました。
レシピブックにある「カルボナーラ」と、「ハムときのこのクリームパスタ」を作ってみました。パスタを半分に割って(ボウルに入れるためショートパスタみたいになります)、水とオリーブオイルを(クリームパスタはバターも)入れ、パスタがくっつかないようにほぐしておきます。その上に具材を載せてからラップをふわっとかけ(密閉しないのがポイント)、画面でレシピを選んで調理するという流れになります。
加熱が終了したら、カルボナーラの場合はブイヨンや卵黄、生クリームなどを混ぜた調味液、クリームパスタの場合は生クリームと塩コショウを混ぜた調味液を混ぜて完成です。
ワンボウルパスタは時短・時産効果と感覚的に使えるのがメリット
ちなみにカルボナーラは1.6mmで15分、クリームパスタは1.4mmで9分という指定でしたが、1.6mmしかなかったためどちらも15分の調理にしましたが、全く問題なくおいしく仕上がりました。
パナソニックは共働き世帯が増えているこの時代において、調理家電も「時短」、さらには調理時間をシフトすることによって時間を生み出す「時産」というコンセプトに力を入れています。そのため3つ星ビストロも「時短調理」を前面に押し出しており、なかでもこのワンボウルパスタというのは「かなり仕上がったメニュー」だと感じました。
なぜなら、パスタをゆでてフライパンで調理する場合、少なくとも鍋(もしくはパスタゆで器)とフライパンが洗い物として出ますが、ワンボウルパスタなら洗い物はボウルだけ。さらに、通常のパスタをキッチンのガスレンジやIHクッキングヒーターで作ると2口が占領されてしまいますが、ワンボウルパスタならコンロが空くので、そこでスープを作ったりサラダを作ったり、もう1品主菜を作ったりとさまざまな料理を作ることができます。もちろん、疲れて帰ってきたときに1品だけ作って家族に出す……という場合にも便利です。
レシピブックに掲載されているレシピは決して多くありませんが、パスタと水、オリーブオイルの量、太さに合わせた調理時間さえ合わせておけば、具材でもソースでもそこそこ感覚でできそうなので、「フライパンや鍋で適当に料理する方がラク」という人でもうまく使いこなせるのではないかと思います。