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2020/1/8 20:00

「名機」と評判のツインバード「全自動コーヒーメーカー(大)」を検証し尽くす。結論は「購入の価値アリ」

いつもの豆で6杯ぶんを淹れたら濃厚な味に驚いた

では、さっそくコーヒーを淹れてみましょう。筆者がふだん飲んでいるコーヒーだと違いがわかりやすいということで、今回のテストでは会員制倉庫型スーパーのコストコで販売される「スターバックス ハウスブレンド」を使用します。この商品はコストコの自社ブランドとスターバックスがコラボしたコーヒー豆で、スターバックスの店頭で販売されるハウスブレンドとは味が違いますが、強いロースト感などは共通しています。

↑今回テストで使用した「カークランドシグネチャー スターバックスハウスブレンド」。コストコの人気商品でコスパが抜群。筆者が購入したときは907gで1498円でした(価格は時期によって変動)

 

最初に6杯ぶんのコーヒーをCM-D465Bで淹れてみました。取扱説明書に従い、64gのコーヒー豆と900mLの水をセット。ミルを「中挽き」に設定し、スタートボタンを押して約20秒後にミルが運転を開始。筆者がふだん使っている全自動コーヒーメーカーと比べると音が控えめで(とはいえ深夜に使うのは躊躇する音量ではあります)、コーヒー豆を臼で挽く際の「キュルキュル」という音が特徴的です。なお、低速で挽くぶんミルの時間は約5分24秒とかなり長めでした。

↑天面のミルのふたを開けて計量したコーヒー豆を投入

 

↑豆を挽いている最中、ミル部とドリッパーのあいだの隙間からコーヒー粉が落ちているのが見えます。挽きたてのコーヒーの香りも広がって、リビングに幸せな時間が流れます

 

ドリップでは最初に十秒ほどお湯を注ぎ、30秒ほど蒸らしてから再び十数秒お湯を注いで十数秒待ち、またお湯を注ぐ、というパターンを繰り返していました。

↑山になったコーヒー粉に向けて、6方向からシャワードリップを行います。本来ドリップ前には抽出ムラが起きないように粉を平らにならすのがいいのですが、全自動の場合は「ならす」工程が入れられません。そこで6方向からお湯を注いで、山を崩しながらドリップし、ムラのない抽出を行います

 

6杯ぶんを淹れるのにかかった時間は合計13分強。驚いたのはその濃厚な味で、筆者が日ごろ飲んでいるコーヒーより苦味や甘い香りが強く、それでいてスッキリと雑味のない味わいになっていました。

↑“6カップ”コースで淹れたコーヒー。苦味やコクがありつつ穏やかな飲み口で、何杯飲んでも飲み飽きない味です

 

「3杯」「1杯」の設定だとわずかに味が変わるが、おいしさは文句なし

続いて「3杯ぶん」「1杯ぶん」の設定でコーヒーを入れてみました。すでに触れたように、新モデルCM-D465Bでは1回でドリップできる量が最大6杯まで増えましたが、これは単に1回で挽ける豆の量や給水量を増やし、サーバーを大型化したということではありません。最も重要なのは「1杯淹れても6杯淹れても味に変化がない」ということです。

 

本機ではこの課題を「ドリッパー2つ重ね」で克服。1~3杯用のコーヒーを淹れる際に1~3杯用ドリッパーを4~6杯用ドリッパーに重ねることで、お湯の投入口からコーヒー粉までの距離にできるだけ差が出ないようにしたのです。また、蒸らし時の湯量やお湯を投入するタイミングも1~6杯で微妙に変え、杯数に関わらず、最もおいしいコーヒーが淹れられるようにしたそうです。

↑2段重ね式ドリッパー。コーヒー粉の量が少ない1〜3杯ぶんを淹れるとき、ドリッパーのかさが上がるため、粉の位置が4〜6杯ぶんを淹れるときと同じくらいの高さになります。収納時に場所を取らないのもメリット

 

↑左は1〜3杯用ドリッパーでろ過するとき、右は4〜6杯用ドリッパーでろ過するときのイメージ図。4~6杯の抽出で、ドリッパー内により底面に厚みがあるすり鉢状のろ過層を形成、コーヒー粉の量が多くても1~3杯用と同様の味にできるそうです

 

ということで3杯ぶん、1杯ぶんそれぞれの設定でコーヒーを淹れてみました。確かに最初にお湯を投入する時間、蒸らし時間、その後のお湯を注ぐ時間と注ぐのを待つ時間、それぞれ6杯淹れたときも含めて微妙に違いがありました。

↑3杯ぶんの設定で淹れたコーヒー。6杯ぶんで淹れたときよりわずかに色が濃いです。ドリップ中は、6杯淹れたときよりお湯を注ぐ時間と次に注ぐまで待つ時間が少し短くなっていました

 

↑1杯ぶんの設定で作ったコーヒーは3杯設定のコーヒーよりまたわずかに色が濃いです。ドリップ中の蒸らし時間が3杯ぶんよりわずかに短くなっていました

 

3種類の設定で作ったコーヒーを飲み比べてみましたが、厳密に言うとわずかながら味の違いを感じました。特に苦味に関しては、6杯より3杯、3杯より1杯と少しずつ強くなっていきます。ただし、それで味のバランスが崩れるほど苦くなるということはなく、どのコーヒーも雑味のない、文句のないおいしさでした。また、上記のわずかな味の差は、豆の量や水量の微調整で解消できそうです。

 

ちなみに、CM-D465Bのミルで中挽きしたコーヒー粉を使い、自宅のコーヒーメーカー(1万円程度で購入)で淹れて味を比べてみたところ、CM-D465Bのほうが圧倒的に濃厚で芳醇な味だと感じました。コーヒーの淹れ方だけでこれほど味が変わるとは……CM-D465B恐るべしです!

 

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