いつもの豆で6杯ぶんを淹れたら濃厚な味に驚いた
では、さっそくコーヒーを淹れてみましょう。筆者がふだん飲んでいるコーヒーだと違いがわかりやすいということで、今回のテストでは会員制倉庫型スーパーのコストコで販売される「スターバックス ハウスブレンド」を使用します。この商品はコストコの自社ブランドとスターバックスがコラボしたコーヒー豆で、スターバックスの店頭で販売されるハウスブレンドとは味が違いますが、強いロースト感などは共通しています。
最初に6杯ぶんのコーヒーをCM-D465Bで淹れてみました。取扱説明書に従い、64gのコーヒー豆と900mLの水をセット。ミルを「中挽き」に設定し、スタートボタンを押して約20秒後にミルが運転を開始。筆者がふだん使っている全自動コーヒーメーカーと比べると音が控えめで(とはいえ深夜に使うのは躊躇する音量ではあります)、コーヒー豆を臼で挽く際の「キュルキュル」という音が特徴的です。なお、低速で挽くぶんミルの時間は約5分24秒とかなり長めでした。
ドリップでは最初に十秒ほどお湯を注ぎ、30秒ほど蒸らしてから再び十数秒お湯を注いで十数秒待ち、またお湯を注ぐ、というパターンを繰り返していました。
6杯ぶんを淹れるのにかかった時間は合計13分強。驚いたのはその濃厚な味で、筆者が日ごろ飲んでいるコーヒーより苦味や甘い香りが強く、それでいてスッキリと雑味のない味わいになっていました。
「3杯」「1杯」の設定だとわずかに味が変わるが、おいしさは文句なし
続いて「3杯ぶん」「1杯ぶん」の設定でコーヒーを入れてみました。すでに触れたように、新モデルCM-D465Bでは1回でドリップできる量が最大6杯まで増えましたが、これは単に1回で挽ける豆の量や給水量を増やし、サーバーを大型化したということではありません。最も重要なのは「1杯淹れても6杯淹れても味に変化がない」ということです。
本機ではこの課題を「ドリッパー2つ重ね」で克服。1~3杯用のコーヒーを淹れる際に1~3杯用ドリッパーを4~6杯用ドリッパーに重ねることで、お湯の投入口からコーヒー粉までの距離にできるだけ差が出ないようにしたのです。また、蒸らし時の湯量やお湯を投入するタイミングも1~6杯で微妙に変え、杯数に関わらず、最もおいしいコーヒーが淹れられるようにしたそうです。
ということで3杯ぶん、1杯ぶんそれぞれの設定でコーヒーを淹れてみました。確かに最初にお湯を投入する時間、蒸らし時間、その後のお湯を注ぐ時間と注ぐのを待つ時間、それぞれ6杯淹れたときも含めて微妙に違いがありました。
3種類の設定で作ったコーヒーを飲み比べてみましたが、厳密に言うとわずかながら味の違いを感じました。特に苦味に関しては、6杯より3杯、3杯より1杯と少しずつ強くなっていきます。ただし、それで味のバランスが崩れるほど苦くなるということはなく、どのコーヒーも雑味のない、文句のないおいしさでした。また、上記のわずかな味の差は、豆の量や水量の微調整で解消できそうです。
ちなみに、CM-D465Bのミルで中挽きしたコーヒー粉を使い、自宅のコーヒーメーカー(1万円程度で購入)で淹れて味を比べてみたところ、CM-D465Bのほうが圧倒的に濃厚で芳醇な味だと感じました。コーヒーの淹れ方だけでこれほど味が変わるとは……CM-D465B恐るべしです!