「ちゃんと掃除している」という実感があるが、ときにはケーブルで停止することも
運動性能ですが、きちんと壁に沿って動いたり、家具の周りを念入りに動いたりと「ちゃんと掃除している」という実感があります。ただし、床の配線モールや電源ケーブルくらいなら乗り越えていきますが、たまにケーブルが複数絡み合った場所や、椅子のキャスターに乗り上げて運転を停止することもありました。衝突防止センサーが効いて家具に当たらずに方向を変えることもありますが、テーブルの足など細いものにはぶつかります。しかし、バンパーの当たり方はそれほど強くないので、家具を傷める心配はあまりないと思います。
充電ドッグに帰るとき、家具が邪魔して迷子になってしまうこともあり、いつまでもウロウロしてバッテリー切れ…なんてこともありました。でも、そんな動きがどこか微笑ましく、可愛かったりします。
【動画】
事務所の中を経路計画モードで運転し、上から撮影した映像を早送りしたもの。10畳くらいのスペースを1時間みっちり掃除したあと、バッテリーが切れる前に充電ドックに自動的に戻ります。
カーペットの毛に入り込んだゴミは苦手だが、満足度は高い
肝心の掃除機としての性能ですが、フローリングであれば砂粒・小石レベルのゴミも吸い込み、ほぼ問題なし。しかし、カーペット上では砂粒・小石ともに吸い残しが見受けられました。一般的な掃除機のように硬いブラシがついたローラーヘッドでカーペットのゴミを掻き出すのではなく、サイドブラシで吸込口に集めて吸い込む方式なので、どうしてもカーペットの毛に入り込んだゴミまでは取り切れません。
しかし、フローリングやカーペットの表面に浮いたホコリやゴミはある程度取れるので、満足度は高いと思います。先述の通り、壁沿いや家具周りの丹念な動きも好感が持てますし、実際にダストボックスを開けたときのゴミの量の多さにも驚くくらいです。
初心者用や2台目用として検討する価値あり
V8eはメインの掃除機として使うのではなく、昼間、家に誰もいないときに稼働させて目につくゴミを掃除させるのがいいでしょう。毎日ロボット掃除機を稼働しておけば、リビングや廊下などのフローリングスペースに関しては目立った毛やホコリ、ゴミが取れるので、仕事から帰ってきたときにスッキリ気持ちよくなれそう。特に、ペットの抜け毛は1週間も掃除しないとかなりの量になりますので、ペットのいる家庭で日常的に稼働させるには最適ではないでしょうか。一方、本機で取り切れなかった部屋のコーナーやカーペットのゴミは、週末など時間のあるときにメインの掃除機で掃除する、という形で使い分ければ、効率よく部屋をキレイにできますね。
なお、本機は通常価格2万1900円ながら、仮想壁を設定するツールが付属し、掃除してほしくない場所入れない設定にできますし、別売の水タンクとモップを購入すれば水拭きも可能と、その点でもコストパフォーマンスの高さを感じます。「初めてのロボット掃除機が欲しいけれど、我が家に合うのかわからない」「あくまで掃除のメインは人間で、日常的なゴミは気にならない程度に取れればいい」「2階用として2台目が欲しい」といった場合に、V8eは十分に検討する価値があると思います。
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