例年、この時期は正月太り対策真っ盛りのタイミングですが、今年は外出する機会も大幅に減らさざるをえない状況。体重増加は免れられない……と諦めの境地になっている人もいるのでは? 筆者もこの数か月は食生活を意識したダイエットをしていますが、家にいる時間が長いと食の誘惑が多くなるのも事実。とくにこの時期は”自分へのご褒美”と称して己を甘やかしがちです。
そんな筆者が最近気になっているのが、アイリスオーヤマの「ヘルシーサポート炊飯器 RC-IJH50」です。この炊飯器は糖質を最大20%減らしながらも、ごはんのおいしさを損なわない「低糖質炊飯メニュー」を搭載しているとのこと。これなら本格的なダイエットをしている人だけでなく、「最近体型が気になり始めた」という健康を意識し始めた人にも良さそうです。ただし、糖質がカットされて味が落ちてしまうのは考えもの。実際はどうなのか、本機を使って糖質カットごはんを炊いてみることにしました。
水分をより多く含ませて炊き、重さあたりの糖質を減らす
糖質がカットできる炊飯器はこれまでにもサンコーが「糖質カット炊飯器」を発売しており、決して目新しい機能ではありません。しかし、その糖質カットの方法は「ごはんに含まれた糖質を水に溶かして排出する」という方法だったので、お米本来のうま味成分が流れ出ていました。普通のごはんに比べるとあっさりしていて、物足りなさを感じたのも事実です。
それに対し、ヘルシーサポート炊飯器は、米に通常よりも水分を多く含ませることで、同質量のごはんに含まれる糖質量を減らすことができます。つまり、うま味成分はそのままで、水分量だけが多くなるという仕組み。同じ重さのごはんを食べたとき、ヘルシーサポート炊飯器なら通常の白米よりも全体の糖質量が少なくなるんです。
炊飯器は普通の炊飯器と同様、本体と内釜がひとつあるだけのシンプルな設計です。ここにお米と水を入れ、「低糖質メニュー」で炊くだけでOK。浸水工程は炊飯時間に含まれているので、事前に浸水する必要もありません。
IH式なので硬い穀物の炊飯も得意なのがヘルシーサポート炊飯器の強み。また、もち麦/押し麦/雑穀米/胚芽米/玄米/発芽玄米/おこわ/食物繊維と低糖質メニューの計9種類のヘルシーメニューを搭載しています。
柔らかいが、普通のごはんと味は変わらない
それではさっそく気になる低糖質メニューでごはんを炊いてみましょう。ヘルシーサポート炊飯器炊飯器には「低糖質10%カットメニュー」と「低糖質20%カットメニュー」の2種類があります。通常の炊飯よりも米に水を多く含ませるので、白米メニューの炊飯時間が約52〜61分なのに対し、低糖質10%カットメニューは約58〜66分、低糖質20%カットメニューは約60〜69分となっているようです。
一点注意したいのが、低糖質カットメニューは3合までしか炊けない点。5.5合炊きではあるものの、それは白米、無洗米、胚芽米、玄米(7ぶつき米)となっています。
まずは低糖質10%カットメニューで炊いたごはんから見ていきましょう。炊きあがりは、たしかに普通のごはんよりも水分が多いように見えます。とはいえ、ごはんの形は崩れておらず、しゃもじを入れると柔らかくはあるものの、まぁこんなものかな、という印象。
茶碗によそって食べて見ると、普段食べるごはんに比べると柔らかいものの、ごはんの甘みなどはきちんと感じられます。「低糖質ごはん=あっさりしている」というイメージがあった筆者にとっては、味わい自体が普通のごはんとほぼ変わらないのは驚きました。ただし、硬めのごはんが好きな人にとっては慣れが必要なのも事実。これは割り切るべきポイントになりそうです。
続いて、低糖質20%カットメニューで炊いたごはんへ。炊きあがりは明らかに水分が多く、失敗したのか? と不安になりましたが、これがデフォルトなのでご安心を。粒の形は崩れていませんが、10%カットのときとは明らかに違います。
さて、肝心の味と食感はどうか? 少し緊張しながら食べてみると……や、柔らかい。おかゆよりも粒感はあるのですが、初めて食べたときは驚きました。何も知らずにこれが出てきたら「今日、ごはん炊くの失敗した?」と聞いてしまいそう。とはいえ、味は普段食べている白米と同じ。ごはんを食べている満足感はあります。
冷凍したごはんは糖質10%カットならアリ
最近は炊いたごはんを冷凍してストックしている家庭が多いので、糖質10%カットと20%カットのごはんを冷凍し、解凍するとどうなるのかも試してみました。食感に変化が生まれるのかが気になるところです。
食べてみた正直な感想は「10%カットはアリだけど、20%カットはちょっと厳しそう」というもの。いずれも炊きたてのものよりもベチャッとしており、10%は許容範囲内でしたが、20%は炊きたてのほうが確実においしく感じました。
今回は2種類の糖質カットごはんを食べ比べてみたところ、ゆるやかに糖質制限を意識するぐらいであれば、低糖質10%カットメニューを食べるのは「アリ」だなと思いました。低糖質20%カットメニューは、「本気で糖質制限したいが、どうしてもごはんは食べたい」という人向け。まさにいまの筆者がこの状態なので、ごはんが食べたいとき、ちょっと罪悪感を軽減してくれるのがありがたいです。また、玄米などのヘルシーメニューが充実しているのも魅力的ですね。
価格は1万4800円(税抜)で、IH炊飯器としても購入しやすい価格帯です。メタボが気になり始めたら、ヘルシーサポート炊飯器の導入を検討してみては?
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