【2020年売れるモノ総まくり】[KeyWord02]ステイホーム2.0
常態化した在宅生活の質を上げ、“健康的に楽しく暮らす”ための家電に注目が集まる。部屋の空気をとことんきれいに保ち、オンライン会議での映り方にもこだわりを。フィットネスも配信型が普及する。
家電ライター・田中真紀子さん
白物家電や美容家電などに精通する家電ライター。ユーザー目線を大切にした主婦ならではの製品解説に定評がある。
空気清浄機は“各部屋1台”“1人1台”が当たり前に「空気清浄機のパーソナル化」
空気清浄機は「一家に1台」の時代からリビング、寝室など各部屋に置くのが普通に。自分のパーソナルスペースだけ浄化したいというニーズも増えてきた。
全方位から吸気・浄化してプラズマクラスターを放出
シャープ
プラズマクラスター
空気清浄機 FU-NC01
実売予想価格2万3980円 2021年1月15日発売
直径19㎝の円柱形状による「360°下吸い込み」で小空間を効率良く空気清浄。大風量のターボファン採用などで十分な空気清浄能力を実現した。手入れは1か月1回程度でOKなのもうれしい。
世界的ブランドの清浄技術を小型ボディ&廉価で提供
ブルーエア
Blue 3210
オープン価格 2021年1月14日発売
直径20㎝でコンパクトなカジュアルモデル。部屋の空気の状態をセンサーで見張って運転調整する「オートモード」で、空気清浄をおまかせできる。独自のテクノロジーで0.1㎛の微粒子も99.97%除去(※)。
※:Camfil社による実証データ。実際の効果は、部屋の状況や使用方法により異なる
場所やシーンを選ばず顔周りの空気を常に清潔に!
カルテック
パーソナル空間除菌脱臭機
「TURNED K」KL-P01
実売価格1万4080円
光触媒フィルターで浄化した空気を顔周りに放出。人が1分間に呼吸する空気量に相当する約7ℓのきれいな空気が顔周りにたまるように調整する。フィルターの酸化分解力は熱湯洗浄で再生。
在宅時間が長くなり各部屋での空気清浄が急務に
新型コロナウイルスの影響もあり、空気清浄機の需要が高まっている。特に個室向きモデルに魅力的な機種が続々登場していると、家電ライターの田中真紀子さんは語る。
「家族の在宅時間が長くなるとともに、家のなかの空気の質にこだわる人が増加。睡眠中やテレワーク時なども家族と自分の健康を気遣い、空気清浄機を各部屋に置きたいというニーズが高まっています」
なかでも注目は小型の円柱モデル。シャープとブルーエアの新製品も、本体下部全方位から空気を取り込み、部屋の隅に置いても効率良く空気清浄できる。テレワーク時にデスク近くなど自分の周りだけ空気を浄化するのにも最適だ。
「さらに自分の顔周りのみ除菌できるカルテックの製品も大人気。空気清浄機のパーソナル化は今後さらに進みそうです」(田中さん)
【ネクストヒットの理由】
コンパクトでも機能性抜群!家の中で幅広いシーンに使える
「『プラズマクラスター7000』など、各社が高機能な独自技術を小型モデルに搭載。卓上に置けば自分の周りを集中的に浄化できるなど用途が広いのも魅力で、新しい市場となっていきそう」
【コレがトレンドの兆し!】
各部屋で空気状態を管理する空気清浄の新スタイルを提示
2018年に発売され人気のPure Hot+Coolは、本体を設置した部屋ごとにアプリで空気質をコントール可能。パーソナル空気清浄機の先駆け的製品だ。最新モデルは2020年に爆売れだった。
ダイソン
Dyson Pure Hot+Cool 空気清浄ファンヒーター
実売価格7万7000円
PM0.1の微粒子も99.95%除去し、きれいな空気で送風・暖房。現行モデルはPM2.5や有害なガスなどのモニター/表示機能、身体に風を当てずに空気清浄できるモードを搭載。
画面に映る顔の印象アップがビジネスパーソンの新常識「オンライン映え美顔ケア」
オンライン会議の普及とともに、顔の表情や肌の状態をこれまで以上に意識する男性が増加。そこで注目されているのが、手軽に使える美顔ケア家電だ。
衰え始めた表情筋を装着するだけで鍛えられる
ヤーマン
メディリフト プラス
実売価格3万3000円
1回10分の装着で表情筋を鍛えられるメディリフトの上位モデル。EMSの強度、周波数、電極面積を向上し、顔の筋肉へより繊細にアプローチ可能になった。装着もワンタッチで完了。
髭を剃りつつ肌ケアする新感覚のシェーバー
パナソニック
スキンケアシェーバー
「ラムダッシュ」ES-MT21
実売価格3万1900円
髭を剃りながらスキンケア可能。肌に化粧水をつけ、髭剃りしながらイオンプレートを当てると、保湿成分が肌の角質層まで届く。「イオンケアモード」で普段のスキンケアが効果的に。
PC画面の自分の顔にショックを受ける男性が続出!
テレワークの普及でオンライン会議が増加し、自分の顔を画面でまじまじと見る機会が増えた。そこで気になるのが顔の小じわやアゴの肉のたるみ、肌のくすみ。これを「自分を磨く良い機会」と捉える男性も多く、美容家電への関心がより高まっている。
「注目は、EMSで表情筋をケアするヤーマンのメディリフト プラス。“ながら”でリフトアップできます。パナソニックのスキンケアシェーバーは、シェービングついでにイオン導入が可能。オンライン会議前に『イオンケアモード』で念入りケアもオススメです」(田中さん)
【ネクストヒットの理由】
「ながらケア」できるからズボラな人も続けやすい
「メディリフトやスキンケアシェーバーのように“ながらケア”できることがズボラな人も続けやすいポイント。ケアの効果を実感すればモチベがアップし、仕事のパフォーマンスも上がるはず」
【コレがトレンドの兆し!】
操作が面倒な美顔器が手軽に使える製品に進化
2018年3月に発売されたメデイリフトが「小顔になる」とSNSで大人気に。従来は使うのが面倒だった美顔器を“つけるだけ”という簡単仕様にしたことで、最長で入荷待ち4か月になるほどの大ヒット商品となった。
ヤーマン
メディリフト
実売価格2万7500円
医療現場でも使われるメディカルシリコーンで肌を引き上げながら、独自波形のEMSで表情筋を刺激。マスクを装着してスイッチを入れるだけでハンズフリーでたるみケアできる。
専用のミラーデバイス+アプリで自宅にいながらパーソナルトレーニング「進化系オンライントレーニング」
最近盛り上がりを見せるオンライントレーニングサービス。なかでも最先端のミラーデバイスを使用した「ミラーフィット」が話題を集めている。
スマートミラーで1on1レッスンを受けられる新サービス
ミラーフィット
MIRROR FIT.
月額1万2980円(本体0円月額プラン/通常会員)
専用ミラーデバイスとアプリを使い、自宅でプロのトレーニングを受講。鏡(モニター)に様々なフィットネスコンテンツを映し、プロのトレーナーとの1 on 1のトレーニングも受けられる。鏡は通常時に姿見として使える。
ジム感覚のトレーニングをミラーデバイスで楽しめる
住宅事情もあり、従来は普及が進まなかったオンラインフィットネスが、外出自粛を背景に日本でも急速に市場拡大。豊富な配信動画を持つ「リーンボディ」やヨガ&フィットネスの「SOELU」などが人気だが、その進化系と言えるのが「ミラーフィット」だ。
「これはミラーデバイスを使ったサービス。姿見サイズのミラーに映るコンテンツと自分の姿を見比べながらジム感覚でトレーニングできます。家でトレーニンクできる手軽さが認知されれば、従前の日常に戻ってもオンラインフィットネスは根付きそう」(田中さん)
【ネクストヒットの理由】
従来型のサービスにない双方向のトレーニングが魅力
「従来のオンラインフィットネスにないインタラクティブなトレーニングが楽しめます。今後はミラー上でECサイトやエンタメなど幅広いサービスを提供予定とのことで需要が増えそうです」
【コレがトレンドの兆し!】
オンラインフィットネスがコロナ禍で需要拡大中
2020年は感染リスク対策のため、スポーツジムなどが続々とオンラインレッスンを開始した。双方向型ライブ配信フィットネスサービス「SOELU」は2月以降の入会者数が急増。会員全体の約30%が2月直近1か月の新規入会者だったという。