ロボット掃除機は、自動で部屋中を掃除してくれるため、一度使い始めたら手放せない家電の一つ。筆者もここ数年、便利に使い続けていますが、その一方で導入をためらっている方々の気持ちもよくわかります。
まず、ロボット掃除機を動かす前に、床を片付けなくてはいけません。うっかり置きっぱなしにすると、ロボット掃除機がブルドーザーのように押しのけたり、畳んだ洗濯物を崩したり。ヘタすると車輪やブラシにモノが巻き込まれてしまいます。だから、まず床を片付けなくては! でも忙しいし片付ける時間がない! ……とりあえず今日はスティック掃除機で掃除しよう、となってしまいます。
また、掃除している様子をずっと見ているわけにはいかないので、「ちゃんと掃除しているのかな」という漠然とした不安もあります。もちろん、ダストボックスにゴミが溜まっているので、ちゃんと掃除してくれたのはわかるのですが、掃除していない場所があったかもしれない……と、ふと疑ってしまうことも。そんなわけで、ロボット掃除機に見えない不安を抱く人の気持ちもわかるのです。
こうしたロボット掃除機の課題を解決してくれるのが、パナソニックのロボット掃除機「RULO」(ルーロ)です。昨年10月の本体ソフトウェア「RULO AI」のアップデートによって、より安心して掃除を任せられるモデルになりました。実際、どのように便利になったのか、さっそくご紹介していきましょう!
障害物の検知精度がアップし、「リアルタイムマップ機能」が追加
まずは、ルーロがどのようなロボット掃除機で、アップデートで何が変わったのか、ざっと見ていきましょう。ルーロといえば、隅に届きやすく小回りが効く三角形状でおなじみ。さらに360°レーザーセンサーを搭載し、これを活用した空間認識技術「レーザーSLAM」を採用。360°レーザーセンサーで毎秒10回転、360°全方位(半径約8m)を照射して、精度の高い地図を作成しつつ、正確に自分の位置を認識します。そのため、ムダな動きや掃除もれが少なく、部屋の隅々まで効率よく掃除できるのです。
障害物を検知する機能も優秀。壁や家具といった大きな障害物だけでなく、床に落ちているバッグやおもちゃなど小さなものも検知してよけてくれるため、「掃除の前に床を片付けなければ…」という手間とプレッシャーから解放してくれます。
さらに、昨年10月のアップデートで、もともと優秀だった障害物の検知能力が進化しました。ルーロは従来、前⽅に⾳波を出して障害物を検知する「超⾳波センサー」と、壁までの距離を検知する「⾚外線センサー」で近くの障害物を検知しており、「360°レーザーセンサー」は主に遠方を検知するのに活用していました。しかし、今回から「360°レーザーセンサー」でも障害物を検知するようになり、検知精度が大幅にアップしたというのです。
さらにアプリのアップデートで追加されたのが、「リアルタイムマップ機能」です。ルーロは室内全体を把握しながらマップを描いていますが、このマップは今まではルーロの“頭”の中だけにありました(掃除終了後、結果は「ゴミマップ」で表示できます)。それが今回のアップデートにより、ルーロが今、どんなマップを頭に描き、どこを掃除しているか、現在進行形で確認できるようになったのです。では、新機能に注目しながら、実際にルーロを使っていきましょう。
「リアルタイムマップ」で掃除の達成感を実感!
まずは、スマートフォン用アプリ「RULOナビ」をダウンロードし、本体とWi-Fiで繋ぎます。運転のオンオフは本体からもできますが、「RULOナビ」を使うことで、よりきめ細かな使い方が可能になります。
「RULOナビ」で運転を開始すると、新機能「リアルタイムマップ」により、さっそく画面上にマップが表示されました! スマートフォン上では、本体がオレンジ色のマークで確認できます。ルーロ本体がホームから離れ、移動していく様子が実際の動きとシンクロしているのを見て、これはおもしろい……と感心して見ていたら、いきなり表示が変わり、部屋の半分ほどのマップがドンッと表示されてビックリ! まだ30秒ほどしか経っていないのに、あまりに早いし、間取りも極めて正確です!
マップの部屋の内側は青色で塗りつぶされており、ルーロはこの部分を「掃除すべき場所」と判断している様子。そして実際に通った軌跡は線で表示されるとともに、青色の範囲が水色に変わっていくため、「掃除済み」であることも一目でわかります。
まず壁沿いを走ってから、塗りつぶすように内側を掃除していくところに正確さを感じる……。青い部分をどんどん塗りつぶしつつ、センサーが次なる部屋も検知し続けるので、マップもどんどん大きくなっていきます。
以前からこうした動きをしてくれていたのでしょうが、マップでリアルタイムに目視することで、「ちゃんと掃除してくれている」ということがわかり、安心感、信頼感が全然違います。ロボット掃除機は基本的にほったらかしにするものですが、たまに進捗をチェックするだけでも、キレイになっていく爽快感が味わえて、まるで自分で掃除しているような気持ちになれるのです(笑)。
掃除が終わると、ゴミが多かった場所がわかる「ゴミマップ」が表示されます。こうしてみると、やはりダイニングテーブルの下やカーペットはゴミが溜まりやすいんだな……と改めて認識できました。ちなみに、重点的に掃除したい場所は、「エリア登録」することで、そこだけ掃除することもできます。
床に散らかっているモノも華麗に回避!
さらにルーロのすごさを感じたのが、床に落ちているモノ(あるいは一時的に置いているつもりのモノ)を回避してくれること。アップデートにより障害物の検知精度がアップしたとのことですが、実際試してみると、思った以上の性能です。あまりに華麗にモノを避けてくれるので、「本当に目がついているんじゃないか?」と錯覚に陥るほど。
床にはモノはないほうが、より早くよりきれいに掃除できることは間違いないのですが、「床が片付いていないから、ロボット掃除機が使えない」といった矛盾やストレスから解放されるのは大きいですね。なお、センサーより低い位置にある小さなモノは検知しないようなので、その点はご注意を。
ちなみに、今回のアップデートにより走行効率もアップし、最大稼働面積が約120畳から約130畳へ拡大したとのことですが……日本の一般家庭では十分すぎる広さですね。
アップデートのおかげで外出先からの起動も安心
「リアルタイムマップ」と優れた障害物回避性能のおかげで、初めて安心して使えた機能がありました。それは外出先からロボット掃除機を起動させること。最近、多くのロボット掃除機がスマートフォンで操作できるようになり、遠隔操作も当たり前になりつつありますが、私自身、室内の様子がわからない状態で動かすことに抵抗がありました。
実際、何度か使ってみたこともありますが、「モノに座礁して(乗り上げて)いないかしら」「床に置きっぱなしのモノはなかったかな」……と不安になり、だったら在宅時に使えばいいか、となってしまう。でもルーロのこの障害物回避能力と「リアルタイムマップ」機能があれば、座礁率も低くなるし、少なくとも今どのあたりを掃除しているか確認できるので安心です。これなら、外出中に掃除をスタートさせて、きれいな家に帰宅する、という理想的な使い方も叶いそうですね。
ちょっとした段差をものともせずに掃除を続けてくれる
このほか、ルーロには、高さ最大2.5㎝の段差を乗り越える「アクティブリフト」機能が搭載されています。前面にある「フロント3Dセンサー」が段差を検知したら、アクティブリフトで本体をグイっと持ち上げ、段差を乗り越えるのです。わが家でもラグに乗り上げるときに、このアクティブリフトが稼働し、ラクラクと乗り越えてくれます。一瞬、このまま立ち上がるんじゃないかと思うほど前側がグワッと上がるので、初めて見た息子も「何これ、カッコイイ!」と興奮していました。
なお、わが家の玄関の上がり框は2cmと低く、歴代ロボット掃除機が三和土に降りると上れなくなるため、進入禁止エリアの設定をしたり、段ボールを置いて進路をふさいだりしています。しかし、そんな上がり框も、ルーロがアクティブリフトで乗り越えたときは、軽く感動しました。ちょっとした段差をものともせず、掃除を続けてくれるのは頼もしい限りです。
アップデートで暮らしになじむ日常の道具になった
以上、アップデートしたルーロを使ってみて改めて、ロボット掃除機に対する不安は、掃除性能だけではなく、「掃除が見えない」という部分にあったのかも……と強く感じました。その道具がいかに便利であっても、やはり使う人の心に引っかかる部分があっては暮らしになじみません。その点、ルーロは、「リアルタイムマップ」で徹底して掃除を「見える化」し、清潔になった喜びや達成感までも味わわせてくれるあたり、興味深い進化を遂げていると感じました。これからのロボット掃除機は、日常にムリなく採り入れられるよう、ユーザーの不安を丁寧に取り除くことが重要になるのかもしれません。
ちなみに、2月1日から3月31日までにルーロを購入すると、最大1万円がキャッシュバックされるキャンペーンがスタートするとのこと。特にロボット掃除機が信用できずに使ってこなかった方、この機会にルーロに注目してみてはいかがでしょうか。
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