本連載ではGetNavi web編集長・山田佑樹が日々の生活で愛用している品々を紹介していきます。
【#愛用品 54:バーミキュラ「オープンポットラウンド」】
●起
よく童話に出てくる「魔女の鍋」は弱火のイメージだ。弱目の火でコトコト。嫉妬や怨念、コンプレックスをスパイスに煮込んでいるのかもしれないが、実に丁寧な仕事ぶりだ。
●承
バーミキュラの鍋もまた弱火が基本である。鍋底に火がつくかつかないかの大きさでゆっくり煮込む。こちらは、食材の成分自体がスパイスとなり、設計と技術が丁寧な仕事ぶりを発揮。内部で自然な対流が起き、グルグルとかき混ぜる必要もない。
●転
バーミキュラの鍋を使うときは、「風呂」もイメージとして湧き上がる。熱い湯船にカラスの行水ではなく、少しだけぬるめの湯船にじっくり浸かって、ジワジワとポカポカとさせていく。強火で一気に味を閉じ込める料理も美味しいが、少しずつ具材の味を引き出す料理もまた旨い。
●結
何の話かというと、バーミキュラの鍋は妄想と想像を掻き立ててくれるプロダクトだということ。煮込む時間は仕事のときとは違うゆっくりとした時間軸が産まれ、どっしりとした重みはオンライン時代にリアルな感触を感じさせてくれる。という意味では、生活にスパイスを与えてくれる存在だと思う。
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