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2022/7/12 20:45

冷房キンキンが苦手ならポータブルクーラーはどう? 酷暑の今夏はシロカ「除湿機能付きモデル」の追加がおすすめ

暑がりチームと寒がりチームが混在している4人家族の我が家。エアコンがフル稼働する夏は、設定温度や風向き、風量で意見が食い違うんです。でも結局、暑がりさんに合わせることになるので、エアコンの冷気が苦手な寒がりチームは、いつもと座る位置を変えたり、長袖を着てみたり……。かといって、暑がりさん専用小型扇風機をつけると、意外と風がまわりに散って、寒がりさんにはツライ。両チームが心地よく過ごすべく、暑がりさんにピンポイントで冷気を送れるものはないか? と探していたところ、見つけました! シロカの除湿機能付きポータブルクーラー SY-D151(実売価格3万9800円・税込)です。持ち運びが可能で、吹き出し口が細め! これはいいのでは? ということでレビューしてみました。

↑シロカの除湿機能付きポータブルクーラー SY-D151。本体サイズは約W22×D22×H41.4cm、質量は約7.2kg(本体のみの場合6.5kg)。電源コードの長さ1.8m。運転音54dB、消費電力約160W、風量は73m3/h。2時間、4時間、6時間のオフタイマーあり。除湿機能4.4L/日(タンク容量:1L)

 

インテリアとしてもいい感じ

個人的に、シロカの家電ってシンプルで好きなんです。このポータブルクーラーも、すっきりとしたフォルムで、操作パネルのデザインもおしゃれ。タッチパネルなので、軽く触れるだけで操作できて、とってもスマートです。アーチ状の金属の持ち手には薄いゴム製のカバーがかかっていて、収納はできない仕組み。持ち手も含めてデザインされていることで、洗練された印象を与えるのかも。

↑本体上部の操作パネル。ブラックのパネルに液晶で文字が浮かび上がります。配列もおしゃれ

 

風向きを決めるルーバーは上下にのみ動き、吹き出し口にちょこんとついたつまみで手動で調整。ルーバーの可動域はあまり広くないけれど、そこはポータブルと割り切りましょう。台座を用意したり、テーブルの上に載せたりすれば、顔に直で冷風を浴びることも可能。夏のお風呂上りなんかは最高ですよね。

 

排熱ダクトホースをうまく使えばかなり快適

取扱説明書によると、本機は「部屋全体を冷房することはできません」とのこと。その理由は、本体の中にコンプレッサーが入っていて、排気口から温風が出るから。冷風が出ているすぐ後ろから温風が出ているわけですから、部屋全体を冷やすことは難しいということですね。そのために、付属品として排熱用のダクトホースがついていて、できるだけ本体から遠くに温風を排気できるようになっています。なるほど!

↑付属品は、ダクトホース、ダクトホースを本体に取り付けるためのアダプター、ホースの先にはめる吹き出し口カバーの3点セット

 

↑ダクトホースはジャバラ状に縮められているので、アダプターを装着する際は両端のジャバラを少し広げ、反時計回りにねじ込みます。これ、広げないで作業すると永遠に回り続けるので要注意!

 

背面に接続するダクトホースは最短で約30cm、最大に伸ばすと1mになります。ジャバラなので、曲げるのも自由自在。これなら、排気口の向きを冷やしたい部屋の外に向けられるのがいいですね! 我が家では、窓を少しだけ開けておいて、カーテンの向こう側にホースの先を設置してみました。こうすると、冷房でキンキンに冷えるのは嫌だけど、冷風は感じたいというわがままに対応してくれる感じ。窓の外に排気せず、最大限にダクトホースを伸ばして使用するだけでも、温風が漂ってくる感じはなく、部屋全体がなんとな~くひんやりします。

 

冷え方としては、首振り機能がない、冷風の出る扇風機といった感じでしょうか。エアコンほど強力ではないので、すぐに部屋全体がしっかり冷える感じはないけれど、肌にまとわりつく暑さが取れて快適でした。なので、通常のエアコンを使わず、単独で使えばキンキンの冷房が苦手な寒がりチームには最適かも。もちろん、通常のエアコンをつけた状況下で、さらに冷房を強化したい暑がりチームにも使えます

↑排熱ダクトホースを室外に向けて、温風を逃がしてあげるとさらに快適

 

除湿機能で洗濯物がよく乾く!

本機は除湿機能付きということで、雨の日の洗濯物にも活用してみました。除湿モードを使えば、湿度が下がる=湿気が飛ぶ→洗濯物が乾きやすくなる、というわけです! 除湿モードは40%・50%・60%の3段階。湿度の高い日は50%や60%だと、ややモワッとするので、ほぼ40%で稼働。室内干しの洗濯物から50cmほど離れた場所に置くと、風量2で洗濯物がほんの少しゆらゆらする感じです。薄手のTシャツやタオルなどは、4時間くらいで、あらかた乾いてびっくり! デニムやバスタオルはさすがに浴室乾燥機での仕上げが必要でしたが、それでも、いつもより短時間で乾いてくれてうれしいです。

 

なお、本機には除湿した水分をためておく排水タンクが内蔵されています。市販のゴムホースを使って常時排水することも可能なようですが、我が家の場合は、本機をあちこちに移動して使いたいので、排水タンクで対応しました。水を捨てる時は、タンク上部の角にある排水用の三角のフタを持ち上げて、タンクを傾ければOK。排水タンクは容量1Lで満水だと意外と重いですが、片手でも作業は可能です。

↑水を捨てるときは引き出し状になっている排水タンクをまーっすぐ引き抜けば、満水時でも水はこぼれません。ただ、排熱ダクトの真下にあるので、ホースがちょっと邪魔でした

 

↑タンク上部の角にある三角のフタを持ち上げて水を捨てます

 

↑今回は使用しませんでしたが、排水で市販のゴムホースを使う場合はここに装着します

 

取扱説明書には、部屋の温度35℃、湿度40%の環境で使用すると5~6時間で満水になる、とありました。我が家では、雨天の洗濯物の乾燥メインで使用した場合で4時間、湿度高めの夏日の時で6時間くらい、気温は25℃以下だけど、ちょっと蒸すなぁという日に7時間くらいで満水になりました。なお、満水になるとアラームが鳴って自動停止するので、水があふれる心配はありません。

↑満水時、アラームと共にマークが赤く点灯し、自動停止します

 

↑お手入れは左右のフィルターのホコリを掃除機などでキレイにするだけです。簡単に外れるので、手間いらず

 

家じゅうどこでも持ち運べる手軽さがgood

ところで、夏場にドライヤーを使うとき、温風で汗ばんだりして、せっかくお風呂で汗流してきたのに! なんてことありませんか。そこで今回は洗面所に本機を持って行き、排気ダクトホースを廊下に向けて、冷風モード、風量1でスイッチオン。涼みながらドライヤーをかけると、これがまた気持ちいい! さらに、キッチンでも試してみたところ、こちらもgood。料理しているときはキッチンにエアコンの冷気が届かず、夏場には汗だくになることもあるんですが、本機があれば快適です!

↑洗面所でドライヤーとともに使用すると快適でした!

 

なお、先述の通り、こちらは部屋全体を冷やすために作られている製品ではないので、エアコンで部屋全体をゆる~く冷房して、本機でピンポイントで冷やす、という使い方がよさそう。市販のワットモニターで計測したところ、電気代は1日24時間換算で23~30円とそこそこかかります。なので、長時間つけっぱなしにせず、暑さが気になる時間帯だけ使うのがいいでしょう。

 

一方で、気になったのが運転音。取説に書いてある音の目安、54dBというのは、換気扇の音やエアコンの室外機と同じくらいなので、それなりの音がします。なので、本機を使用するときはテレビの音量をちょっと上げる必要がありました。とはいえ、寝室での使用で眠れないほどの騒音ではなかったです。あとは重さ。約7kgとちょっとずっしりきますが、片手で持って運べる程度なので、苦になるほどではありません。

 

今夏は厳しい暑さが予想されていることもあり、本機が活躍する機会は多いはず。除湿機能で湿気を取りつつ洗濯物の乾燥をサポートしたい方、ちょっとだけ涼しくしたい方、風弱めが好きな方、そして、我が家のように暑がりさんと寒がりさんとが両方いるご家庭には、大いにおすすめしたいところです。