日立グローバルライフソリューションズは、コードレススティッククリーナーの最上位モデル「パワーブーストサイクロン PV-BH900K」を8月中旬から発売します。実売予想価格は税込で11万円前後。今回、その体験会が行われたので、本機の特徴をレポートします。
新開発のモーターで吸い込む力が約20%アップ
本機は新開発の「パワフル3Dファンモーター」を搭載。空気の流れを効率よく制御することで、標準質量1.7kgの軽量を保ったまま従来機種と比べて空気を吸い込む力を約20%向上。強烈なパワーを実現し、じゅうたんの奥のごみまでしっかり吸引するとのこと。
実際に本機を手にしてみると、思わず「軽っ!」という声が出たほど軽い印象。パワーがありそうには思えないのですが、重曹をまいたじゅうたんの上で使ってみると、吸った跡がくっきりわかるほどキレイに吸引。ヘッドが床に吸い付くことがなく快適に動かすことができ、運転音も気になりません。
「パワフル スマートヘッド」に搭載した、「ごみくっきりライト」は従来モデルから引き続き踏襲。合計7灯の光を効率的に集めるレンズで前方を照らし、ごみの視認性を高めます。白色に加え、もっとも明るく感じる波長に近い緑色の LEDライトを採用することで、暗いところはもちろん、明るいところでも見えにくいごみを浮かび上がらせます。
このほか、電池の充電方式の改良、具体的にはACアダプタの改良によって電流を増やしたことで、充電時間を従来の約3.5時間から約2時間に短縮しました。
アクセサリーが「これでもか」と付属
また、同社のハイエンドモデルらしく、アクセサリーが「これでもか」と付属しています。なかでも、伸縮できる新採用の「伸縮すき間用吸口」を伸ばしてセットしたところ、おそろしくリーチが伸びたのが印象的。延長ホース「スマートホース」は通電する仕様になっており、セットしたツールのLEDライトや回転ブラシが機能するのも密かな特徴とのこと。ふとんやソファなどに使える「ミニパワーヘッド」、小物のすき間やサッシの掃除に便利な「ほうきブラシ」なども付属しています。
このほか細かいことですが、従来モデルで「充電台、デカいねぇ」と言われた反省を踏まえ、充電台の支柱部分を細くして見た目をすっきりスリムに見せています。
再生プラスチックを使用したエコなモデルも同時発売
体験会では、同時発売されるPV-BH900SKも展示されていました。これは、PV-BH900Kと同じスペックで、再生プラスチックを40%以上使用したエコなモデル。販路はEC限定で、価格はPV-BH900Kと同様の税込11万円前後。カラーはサテンブラックとなっています。充電台や掃除ツールなどの付属品や外観部品などに再生プラスチックを使用したほか、塗装や印刷などの二次的な加工を極力排除することで、リサイクル性にも配慮したとのこと。デザイナーさんによると、色や質感が微妙に違うパーツを違和感なく組み合わせることに苦労したとか。
自社の強みであるモーターをさらに強化し、「これでもか」という付属品を付け、ユーザーの声を採り入れて細かい点を改善してきた「パワーブーストサイクロン」。改良を重視して手堅いモノづくりを行う、実に日立らしいモデルだと感じました。良い製品であることは確かなので、あとは11万円という価格がもう少し何とかなれば、というのが正直なところです。