汚れに気が付いた時に、サッと掃除ができるコードレススティック掃除機。電源コードから解放され、スイスイ掃除できる取り回しのしやすさは魅力だが、掃除を終え、ヘッドを裏返してみるとびっくり。髪の毛やペットの毛がブラシにびっしりと絡みついており、ハサミやカッターを使ってお手入れするのが想像以上に骨が折れるのだ。こうした課題を解決するべく、2020年に開発されたのがパナソニックの「からまないブラシ」。実際に使ったユーザーからは、「本当に毛がからまない」と驚きの声が上がっており、以降は多くの同社製品に採用されている。今回使用したパナソニックのコードレススティック掃除機「パワーコードレス MC-SB53K」(実売価格4万1580円・以下、MC-SB53K)も、この「からまないブラシ」を搭載。さらにヘッドやハンドルの改善で操作性がアップし、デザインも進化したことで、より使いたくなる、部屋に置きたくなるモデルに仕上げてきた。結論から言えば「欲しい!」となったわけだが、その理由を以下でレポートしていこう。
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やっぱり「からまないブラシ」でお手入れがラク
掃除をするたびに、髪の毛やペットの毛がブラシにびっしりと絡みつき、「また?」と肩を落とすのはよくある話。以前なら「しかたないこと」と諦めていたところだが、パナソニックの最新コードレススティック掃除機「MC-SB53K」なら心配はいらない。
円すい形のブラシを2本並べた「からまないブラシ」を搭載しており、ブラシの外側から、径の細い内側へと毛や糸くずが移送され、吸引口へと吸い込まれていくのだ。
掃除後にブラシを取り外し、絡みついた毛をハサミで切るという面倒なお手入れが不要なうえ、ブラシには抗菌加工が施されており、清潔さをキープ。ヘッド底面のローラーにも特殊加工が施され、表面が滑らかで毛が絡みにくくなっている。毛が絡みにくいブラシは昨今のトレンドだが、底面のローラー部分にまで絡みにくい特殊加工を施しているのは珍しい。
横スライドでもゴミをきっちり吸引
清掃力はどうだろう? 本体重量1.5kgのスリムボディから、「清掃力はそれなりなのでは?」と想像していたが、「MC-SB53K」はいい意味で予想を裏切ってくれた。床面に吸い付くようなパワフルな吸引力を発揮しながら、前後左右にスイスイとストロークさせられ、微細なゴミもしっかりと吸引してくれたのだ。とりわけ印象的だったのは、ヘッドを横方向に動かしながらゴミを吸引できること。壁ぎわにヘッドを密着させ、そのまま横にスライドさせるとおもしろいようにゴミが取れた。
そのほか、本体を水平に寝かせてベッド下を掃除した際も、ヘッドが浮き上がらず、スムーズにゴミを吸引。人間工学に基づき設計されたハンドル角度や形状、重心バランスなどにより、まるでヘッドが浮遊しているかのように、軽やかに取り回すことができた。
「見せる収納」が可能な美しいボディデザイン
美しいボディデザインも「MC-SB53K」の魅力だ。インテリアに馴染みやすいグレー基調のボディは、直線と曲線がうまくミックスされ、凛としたたたずまい。リビングに置きっぱなしにしておいても違和感がないので、「見せる収納」が可能だ。デザインにひと目惚れして購入を決断する、そんなユーザーも多いのではないだろうか。
ユーザー目線で作り込まれた名機
髪の毛やペットの毛が絡みにくい「からまないブラシ」を採用することで、お手入れの負担を大幅に軽減してくれる「MC-SB53K」。掃除するたびに、絡みついた毛をハサミで切り取る手間がないのはうれしい限りである。清掃力や操作性にもすぐれ、前後左右にスイスイとヘッドを動かし、壁ぎわのゴミもきっちり吸引。ヘッドを横方向に動かしてもゴミが取れるのには素直に驚かされた。また、これだけの性能・機能を1.5kgのスリムボディに落とし込み、凛とした美しいボディデザインを完成させた点には、拍手を送りたい。これだけよくできているコードレススティック掃除機なら、率直に欲しい。そんな感想を抱いた、実りの多いレビューとなった。