昨年9月の発表会から約1年。ついにダイソンからロボット掃除機の発売が決定しました。改めてその実力と特徴を紹介しましょう。
ダイソン初のロボット掃除機である「Dyson 360 Eye」は名前の通り、360°を一度に撮影できるカメラを本体上部に搭載するのが特徴です。この「360°ビジョンシステム」では最大毎秒30枚の撮影ができ、周辺状況や自分の位置を高精度で把握するとのこと。
それらの情報を元に、自分の位置から四角を描くように動きながら、室内を掃除していきます。このあたりの動き方も、従来のロボット掃除機とは異なる、ダイソンならではのこだわり。広い室内を効率良くそうじするのにこの四角く掃除していくのが最も効率がいいそうです。
このロボット掃除機も他のダイソン掃除機と同じく、サイクロン機構「ラジアルルートサイクロンテクノロジー」を搭載。本体正面に搭載するダストビンで空気とゴミを分離することができます。また、「ダイソンデジタルモーターV2」を搭載し、他のロボット掃除機と比べると約4倍の吸引力を実現しているとのこと。0.5ミクロンの微細な粒子までしっかりと捕らえられるそうです。
さらに「Dyson 360 Eye」の特徴といえるのが、本体サイズが幅230mm×奥行き242mm×高さ120mmと小さいこと。このため、より狭いエリアに入り込んで掃除することが可能です。さらにダイソンでは、本体幅とほとんど変わらないサイズのブラシを本体底面に搭載することで、「Dyson 360 Eye」が走行した場所のゴミを余すことなく捕られるそうです。
上の写真の赤い線が本体幅で緑の線がブラシ幅。本体幅とほぼ同じサイズのブラシのため、本体が入りこんだ場所のゴミを確実に捕集します。
また、「Dyson 360 Eye」は他のロボット掃除機とは異なり、サイドブラシも搭載していません。エンジニアのマイク・オルドレット氏によると「サイドブラシはゴミをばらまくだけで逆効果だ」とのこと。実際にデモではゴミ代わりの粉をまき散らすことなく、しっかりと吸い込んでいました。
「ダイソンデジタルモーターV2」による吸引力の高さとフィルターを使わないサイクロン構造。そして、「360°ビジョンシステム」による可動性は、注目せざるを得ません。また、このほかにも、ダイソンだけのベルト駆動式転輪やカーボンファイバーブラシなど、ダイソンならではのこだわり仕様が目白押し。この冬は、ロボット掃除機業界がさらに熱いことになりそうです。
そんな「Dyson 360 Eye」。店頭参考価格は13万8000円(税別)。ダイソン表参道で本日より、そして全国63の量販店で10月26日(月)より、発売が開始されます。
文・撮影/コヤマタカヒロ