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2016/12/4 6:00

「ルンバ」事業売却後の救世主となるか? セールス・オンデマンド、韓国製窓拭きロボット「windowmate」の販売を開始!

セールス・オンデマンドは、ロボット掃除機「ルンバ」で知られるアイロボット社の日本総代理店。その同社が、韓国RF社の窓拭きロボット「windowmate(ウィンドウメイト)」を日本国内の輸入販売する事業において、日本グリーンパックスと業務提携契約を締結したことを発表しました。

 

難しいとされていたロボットの垂直稼動を実現

windowmateは、日本グリーンパックが2015年から日本に輸入・販売していた韓国RF社の窓拭きロボット。今回の提携により、日本グリーンパックスが総輸入元を担い、セールス・オンデマンドが総発売元を担当します。

 

なお、windowmateの製造元、RF社は2014年に設立された韓国の技術専門企業。「韓国のシリコンバレー」といわれるテグ市に本社を置き、ロボット技術の研究・開発を行っています。今まで難しいとされていたロボットの垂直稼動を可能にし、信頼性の高いアナログ技術と最先端技術を融合させ、windowmateを開発しました。

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↑窓拭きロボットwindowmate

 

windowmateは、2つのユニットでガラスを挟み込み、ガラス窓の内外を同時に清掃することができる窓拭きロボット。4つの永久磁石と電磁石により、安全性を確保し、垂直方向への安定した走行を実現しています。また、独自のソフトウェアで窓の高さと窓枠幅を認識し、自動で清掃。拭き筋を作ることなく、均一にムラ無くキレイに掃除してくれます。

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業務提携の裏には「ルンバ」事業の売却あり

今回、セールス・オンデマンドがwindowmateの販売代理店となった背景には、同社がロボット掃除機「ルンバ」「ブラーバ」などの販売事業を、製造元であるアイロボット社へ売却した事実があります。セールス・オンデマンドは、2004 年からアイロボット社の日本における総代理店となり、家庭用ロボット掃除機のブランドの確立に貢献してきました。しかし2016年の11月、日本での事業拡大を狙うアイロボット社の求めに応じ、同社はアイロボット社製品の販売事業を売却することに合意。事業の移管は 2017 年4月に完了する予定です。

↑ルンバの最新機種「ルンバ960」
↑ルンバの最新機種「ルンバ960」

 

事業売却を発表するリリースで、同社の社長、室﨑 肇氏は、「アイロボット事業の売却により、その他の事業にリソースを投資し集中させることで、今後のビジネスの拡大を加速させていくことができます」とコメント。windowmateの販売事業もこうした動きの一環です。いままではアイロボット社への兼ね合いもあって、アイロボット社以外のロボット掃除機を扱うことはありませんでしたが、今回、その枷(かせ)が外れたことで、かねてから技術力に定評のあったRF社製品の販売に乗り出した形です。

 

ちなみに、日本で窓拭きロボットといえば、中国メーカー、エコバックスの「WINBOT」が知られており、こちらとの対決は避けられません。ただし、セールス・オンデマンドには、アイロボット社製品の販売で培った人脈、ノウハウが蓄積されているのは確か。これらを駆使して、windowmateを「第二のルンバ」に育てることができるか、注目していきたいところです。

↑エコバックスの最新機種「WINBOT950」。直接の競合となる
↑windowmateの競合となるエコバックスの最新機種「WINBOT 950」