覗けば深い女のトンネルとは? 第23回「最近“かっこいい!”と感じた出来事」
先日、友人から超絶かっこいいことされたので、ここで自慢したいと思います。和久井はゴールデンウィーク明けに、ロケで奄美大島に行ったんですよ。で、そのロケの様子をFacebookにアップしていたら、映像ディレクターの方からメッセがきて「今、奄美なんですか? 僕も奄美にいますよ!」と言うじゃないですか。早速現地で会うことにしたんです。
彼の泊まっているところは奄美の北部でしたが、私のいる南部の宿まで2時間かけて来てくれました。その日、私とカメラマン女子は宿から車を借りていたので、3人で観光しようってことになったんです。
彼はとっても奄美に詳しくて、次から次へとオススメのスポットに連れて行ってくれました。もうめちゃくちゃ盛り上がって、3人でキャーキャー言いながら遊び回ってました。そしていくつかスポットを回った後、「ビッグツー」という地元民御用達スーパーで彼は車を降りたんです。
私とカメラマン女子はそこから、夕景を撮るために車で40分ほどのところにある、大浜海浜公園へ行くつもりでした。車にナビはついていましたが、私たちは自分のiPhoneのGoogleマップを見ながら移動を始めたんです。そうしたら……。
なんか、車のナビが一生懸命「次、100m先を右です」とか言ってるんですよ。どこに連れていくつもりだろうと思ってたんですが、私たちのGoogleマップが右へ行けと言えば、車のナビも右へ行けと言うんです。どうやらナビの行き先は大浜海浜公園を指していたようです。
私たちはナビをいじってません。とすると、ナビが自動的に会話をキャッチして行き先を決めてくれたのでなければ、設定をしたのは彼しかいません。だけど、ナビを設定してるところは見てないんです。いったいいつの間に……?
よーく考えてみると、スーパーに車を止めたあと、3人でおみやげを見て回り、「じゃあね」と別れた後に「車にカバン忘れたー!」って言って、ひとり車に戻ったんですよね。そのときにこっそり目的地を登録したんじゃないか疑惑が持ち上がりました。
見てみれば車内のゴミも全部片付けてある。車のゴミって捨てるの面倒なんですよね。最近は公共のゴミ箱が少ないし、車を降りるときにまとめて持って出なければいけないし。和久井はマイカーによくゴミ溜めてました。
もう和久井もカメラマン女子も感動して「惚れた! 惚れた!」で大騒ぎですよ。ゴミを捨ててくれたのも、ナビを登録してくれたのも、それだけでももちろん好感度が高いですよ。でも一番のポイントは、それをわざわざ言わなかったことです。「ゴミ捨てといたよ」とか「ナビ入れといたから迷わないね!」とか、余計なことを一切言わずに、必要だと思われることをサラッとやってのけるこの潔さ。アピールを一切せずに気を利かせるところにシビれます。
ところで、和久井とカメラマン女子は大の犬好きでして、2人でドライブ中「犬がいたら彼氏はいらない」としみじみ言い合ってました。
「出かけるときはさみしがってくれるし、帰ってくれば大喜び」
「黙って話を聞いてくれるし、余計なことはぜったい言わない」
和久井はなんなら犬と結婚してもいいくらいに思ってます。『南総里見八犬伝』では伏姫が呪いやら何やらで犬と結婚してますが、そんな呪いなら率先してかかりたい。
なるほど、映像ディレクターが何も言わずにやることやって去って行ったこと、犬が無言で話を聞いてくれること。2つの情報を組み合わせると、世の中の男性はそうとう余計なことをいっぱい言ってるってことになりそうですね。女の気を惹きたかったら、お口は閉じて気を使いましょう。