絵本の世界と称される町や村の多くはフランスやドイツなど、ヨーロッパ各地に存在します。そして、その1つが今回紹介するポーランド南部にある小さな村、ザリピエ(Zalipie)。花模様の独特な「ペイントアート」が盛んなことで知られ、民家や教会、消防署、木までも華やかな模様が描かれてある、おとぎ話のような世界です。ザリピエ旅行は、数か月後に迫ったペイントコンテストが終わった後からベストシーズンとなりますので、いまからチェックしておきましょう。
ザリピエは、ポーランドいちの観光都市として知られるクラクフから北東へ約100キロの場所に位置します。近年は右肩上がりで海外からのポーランド旅行者が増えており、ザリピエの知名度も高くなってきました。
村の中心部には木造の民家が建ち並び、いたるところにカラフルな花模様が描かれています。絵本やおとぎ話の世界と呼ぶにはピッタリ、観光客は一軒一軒をつい写真におさめたくなってしまうにちがいありません。
花模様は家のなかや犬小屋にも見られ、壁や天井、階段はもちろん、キッチン用具から子どものおもちゃにまで個性的な花模様を見ることができます。そのすべてが凝ったハンドメイドの絵柄であり、ごくふつうに生活する村人たちが描きあげたもの。現地で売られているお土産も何ひとつ同じものはありません。
ザリピエに住む人々は伝統的な花模様の描き方を学校で学んでおり、またそのようなレッスンも一般人向けに行われています。数時間で終わる観光客向けのコースもあれば、数週間と泊まり込みでみっちり教え込んでくれるコースもありますが、これらは要予約。現地では日本人の作品も展示されていました。