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2018/5/14 11:24

【対談】子育て家族の理想のマイホームが変わりつつある?――整理収納のプロ・梶ヶ谷陽子さんと家づくりのプロ・木戸將人さんに聞きました

夢のマイホームを建てる際、お子さまがいる家庭であれば“子育てのしやすさ”は当然外せないポイントです。そこで今回は、子どもがのびのびと育つ家「へーベルハウス +NEST」を提唱する旭化成ホームズ・くらしノベーション研究所主幹研究員であり共働き家族研究所長の木戸將人さんと、整理収納アドバイザーの梶ヶ谷陽子さんをお招きして、「子育て家族の理想のマイホーム」をテーマに対談していただきました。

 

へーベルハウス +NEST

 

整理収納アドバイザー 梶ヶ谷陽子

2013年より整理収納アドバイザーとしての活動を本格的に開始する。間取りプランナー、防災士など暮らしにかかわる資格を多く保有し、企業の研修講師から商品プロデュース、テレビ出演・書籍執筆などマルチに活躍中。2017年10月には自身初のプロデュース商品「Carry Storage」シリーズもリリース。著作は『やせる収納』(主婦の友社)ほか多数。「Bloom Your Smile」代表。二児の母でもある。

http://bloomyoursmile.jp/

 

共働き家族研究所長 木戸將人(旭化成ホームズ)

くらしノベーション研究所主幹研究員。共働き家族研究所長。1995年、旭化成工業(株)住宅事業部入社。東京エリアで約400棟以上の設計を担当する。2014年からくらしノベーション研究所にて共働き・子育て家族を主な対象とした調査研究・商品開発を手がける。『インテリアの百科事典』(丸善出版)共著。

 

進化するいまどきのオープンキッチン――子どもの手伝いが3割もアップ!?

木戸 家づくりのタイミングって、皆さんお子さまが大きなキッカケで、だいたい小学校に入る前あたりが多いですね。

梶ヶ谷 感覚として、わかります。実は私たち夫婦も家を2度建てていまして、最初が結婚して夫と暮らしはじめるとき。2度目は、長女が幼稚園に入るころでした。

木戸 2度も建てていらっしゃる? それはうらやましいです。

梶ヶ谷 いえいえ、マンションなども視野には入れて条件が合うところを探したのですが、いろいろ検討に検討を重ねた結果、戸建てのほうがいいかなとなりまして…がんばりました(笑)

木戸 すばらしいですね。最近は家づくりのタイミングが少し早まっていまして、保育園に入る前くらい。つまり家づくりを検討されるご夫婦が、より若い世代になってきているようです。

梶ヶ谷 そうなんですね。たしかにそうかもしれませんね。

木戸 梶ヶ谷さんは今、お子さんお二人ですか?

梶ヶ谷 はい。現在、10歳の娘と4歳の息子がいます。

木戸 となると、お仕事をされていて、かつ子育て真っ最中でいらっしゃる。

梶ヶ谷 はい。まさに御社へーベルハウスのパンフレットなどに載っている“ゼンリョクママ”です(笑)

木戸 いまの共働き家族は、家事や子育てをするけれど空回り気味の“チョイカジパパ”と、仕事も家事も子育ても忙しいなりにがんばる“ゼンリョクママ”が主流なんです。

 

梶ヶ谷 木戸さんは「子どもがのびのびと育つ家」についても研究されているとか。

木戸 ええ。親子のコミュニケーションをいかに育むかという観点で家づくりを考えますと、やはりLDK(リビング・ダイニング・キッチン)がテーマの中心になります。共働き夫婦が7割近くになり、専業主婦の方の比率が下がりつつある今、よりいっそう家族みんなで会う時間は限られてきている。朝は慌ただしいですよね?

梶ヶ谷 たしかに。うちも主人は朝早く家を出ますし、家族4人が輪になってゆっくり朝食をとることは難しいのが現状です。

木戸 そうでしょう。とはいいつつ、朝食は夕食に比べて準備がそれほど手間のかかるものではなく、たとえばご主人がトーストなどの用意をされたりもする。その意味ではやはり「朝の団らん」は大切なコミュニケーションの場になるわけです。

梶ヶ谷 おっしゃるとおりだと思います。

木戸 弊社では現在、約9割のお客様が対面式のキッチンを採り入れていらっしゃいます。

梶ヶ谷 たしかに、私の実家はダイニングとキッチンが明確に分かれていますけれど、今でも母などはオープンキッチンにしたいと言っていますね。

 

木戸 実は手元の見えるオープンキッチンのほうが、お子さんのお手伝いが3割も増えるというデータがあるんです。

梶ヶ谷 3割も! それは大きいですね。

木戸 ええ。なぜかというと、ポイントはキッチンの作業台の高さで、だいたい小学校低学年のころのお子さんの目線の高さに近いのです。つまり、お母さんなりお父さんが食事の準備をしている手元がはっきり見える。すると興味をもって自ずと手伝いたくなる。好奇心を刺激するんでしょうね。

梶ヶ谷 なるほど。私のいまの家もオープンキッチンですけど、正直ハードルは高いんです。なぜなら、来客の際に私の手元やキッチンのようすが見えてしまうので。でも、ふだんから整理収納を心がけるようになるメリットもあります(笑)

木戸 キッチンに関してはご主人――パパをもっとキッチンに入れようとの意図で、両側から出入りできるアイランド式キッチンもご提案しています。

梶ヶ谷 両サイドから出入りできると、子どもやパパのお手伝いもやりやすいですね。

木戸 ええ。最近は、コンロを壁側に配置してシンクや作業台と別にした分離式のタイプ(マルチアイランドキッチン)もあります。男性がよく炒め物を調理されるので、油がはねたりすることなども考えて。

 

↑「なぜか、男性はフライパンを振るのが好きですよね」と木戸さん。「わかりますー」と白い歯を見せる梶ヶ谷さん。家づくりのプロと整理収納のエキスパートの対談は、初対面とは思えないなごやかな空気に包まれた

 

↑こちらは夕食時のデータ。オープンタイプは子どもからママやパパが作る料理がしっかり見えるので、興味を抱かせる効果があるというわけだ

 

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