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2019/2/15 21:45

旅はオフシーズン&オフタイムが狙い目!冬の京都で朝にできる希少体験7

冬の京都は寒い。盆地特有の底冷えに、まるで身を切られるよう……。そんな過酷な季節に、しかももっとも寒い朝から、京都の街にぜひ繰り出してほしい理由があるのです。それは、朝にだけ見せる古都の“顔”を垣間見られ、さらにハイシーズンには非公開の秘宝をゆったりたっぷり鑑賞できるから。

 

ではさっそく、早起きして得たい今だけの“三文の徳”を紹介しましょう。

 

1. 美しい朝焼けを拝む

 

空気が澄んだ冬だからこそ、いつもより美しく空に映える朝焼け。おすすめは、真言宗の総本山、東寺から眺める朝日です。人通りも少なく、冷え込んだ時間帯ですから、しっかりと厚着をして待ちましょう。

 

朝日を拝む絶好のスポットのひとつは、南大門そばのお堀外周から、東寺のアイデンティティというべき五重の塔“抜け”のアングルを狙う場所です。歩道や歩道橋から眺められるので、拝観時間を気にする必要はありません。

↑南大門側のお堀から、徐々に白んでいく空を望む

 

そしてもうひとつ、予約してでも体験してほしいのが、東寺の“中から”眺める日の出。こちらはたった3日間だけの貴重な体験です。日の出前の境内はライトアップされ、幽玄な雰囲気。境内が徐々に明るみ、やがて朝日が射し込む様子に心が洗われます。6:00から大日堂で行われる法要「生身供」にも参加可能。

 

↑木造としては日本一の高さを誇る五重塔を、池の逆側からとらえたカット。黒いシルエットのなかに、夜が明けるにつれて徐々にディテールが浮かび上がってくる

 

真言宗総本山 東寺(教王護国寺)
京都府京都市南区九条町1番地
http://www.toji.or.jp/

 

「千年の都の夜明け 世界遺産『東寺』早朝特別拝観」
実施日:2019年3月24日・30日・31日
集合時間:5:50
http://souda-kyoto.jp/travelplan/akebono_sp/index.html

 

2. 絶好のポイントから京都の街を一望する

 

京都観光のメッカともいえる、清水寺。“清水の舞台”として誰もが知る「本堂舞台」は目下、50年に一度の大修理に入っています。一生のうち、仮囲いに被われた舞台はこの一度しか見られないかも、と思えば貴重な体験に思えてきます。

 

工事の内容は、再建された1633年当時の清水寺伽藍の再現を目指した、瓦屋根の檜皮葺(ひわだぶき)への履き替えや、老朽化した柱の刷新など。丸太の途中を切り取り新材に嵌め替える“根継ぎ”や“束柱(つかばしら)”などの伝統工法を、後世に伝える役目も担っているといいます。

↑足場として組まれたのは、鉄骨ではなくヒノキの丸太。その中には、廃材となった木製電柱も含まれているのが面白い

 

このように舞台は工事中(一部開放中)ですが、朝訪れれば絶好の眺めを目にすることができるチャンスでもあります。それは、かつては天皇の勅使だけが通行を許されたという、清水寺の西門(さいもん)から見晴らす京都の街。通常は閉鎖され通行することができませんが、早朝だけのツアーに申し込めば入場でき、「浄土がある」と言い伝わる“太陽が沈む先”を望めるのです。

 

↑傾斜地に建つ清水寺ならではの眺望。写真の右下手に見えるのは正門である「仁王門」で、その先に京都の街を一望。左手には京都タワーも望める

 

通常の開門は6時。ツアー参加者しかいない静謐な境内で、重要文化財の西門に入場し、夜明け前の“夜景”を鑑賞。こののち、経堂参拝、般若心境のお勤めなどが待っています。

 

3. 僧侶と朝の“お勤め”をする

清水寺では、続いて、重要文化財で通常非公開の経堂に入場。ここの見所はなんといっても、鏡天井に墨絵で描かれた円龍。早朝の暗がりでトップライトのないお堂内で仰ぐ龍は、大迫力で迫ってくるようです。

↑手を叩くと独特の反響音が響く“鳴き龍”で、またどこに立っても“目が合う”という“動く目”を持ちます

 

その後、本堂でお坊様とともに朝のお勤め=読経を体験します。参加者は般若心境の一部写し(ふりがな付き)を受け取り、お坊様と声をそろえて唱えることができます。名所・清水寺の本堂で読経できるとは、貴重な機会になるでしょう。

↑朝のお勤めのイメージ。(清水寺提供)

 

音羽山 清水寺
京都府京都市東山区清水1-294
https://www.kiyomizudera.or.jp/

 

「世界遺産を守る「平成の大修理」の現場に迫る!-清水寺&平等院-」
実施日:2019年2月10日・11日、3月3日
集合時間:4:20
http://souda-kyoto.jp/travelplan/akebono_sp/index.html

 

4. “極楽浄土”に行く

(©︎平等院)

 

上の早朝ツアーは、清水寺のあとに、十円玉の面に描かれていることで有名な宇治の世界遺産、平等院へ向かいます。2012年からおよそ2年をかけて行われた修理によって、鮮やかな彩色を取り戻した鳳凰堂が、くっきりと水鏡に姿を映すのが見所ですが、早朝、やわらかい光の中でぼんやりと映る様子もまた一興でしょう。

 

ツアーで鳳凰堂内部に入れるのは3/3の回のみ。現在、堂内では修理が続行されており、壁面の復元図などは、国宝や重要文化財を展示する「鳳翔館」で見られます。ここでは平等院のなりたちや、極楽浄土だったはずが、江戸時代初期にはすっかり荒廃してしまっていたという、山あり谷ありの歴史も確認できて、知識欲が刺激されます。

↑鳳翔館に展示された「雲中供養菩薩像」。半数の26体が鳳凰堂から移設されている。(©︎平等院)

 

そのなかで今回注目してほしいのは、鳳凰堂内部の壁面に点在する「雲中供養菩薩像」です。いずれも雲に乗って、合掌して印を結んだり、楽器を演奏したりとさまざまな態勢をとっており、ひとつとして同じものはありません。とくに琴や琵琶のほか、見慣れない楽器類を持った像が30体近くもあり、平安時代にはこんな楽器があったのか!と新しい発見がたくさん。

↑「雲中供養菩薩像」は全52体、とトランプにぴったりの数! 平等院の売店ではこんなオリジナルグッズも用意されている。ちなみにジョーカーは、鳳凰堂の屋根に座す鳳凰

 

平等院
京都府宇治市宇治蓮華116
https://www.byodoin.or.jp/

 

以上4個の“徳”は、こちらから事前予約が必要です。実施日が限られているのでご確認を。

 

【information】
「春はあけぼの 京都の世界遺産いちばん乗りツアー」
http://souda-kyoto.jp/travelplan/akebono_sp/index.html

 

5. 料亭で雅な朝粥をいただく

 

朝早くから行動すると、おなかが空くはず。およそ450年の歴史を誇る老舗料亭、瓢亭(ひょうてい)の別館では、毎日午前8時から11時まで、おかゆが提供されており、とくに3月15日までは冬季限定で、「鶉がゆ(うずらがゆ)」がいただけます。

 

税込4500円と、朝からなかなかの贅沢ですが、クオリティはお値段に見合うもの。1日のはじまりに、南禅寺まで足を運び、ちょっと奮発してみてはいかがでしょうか。

↑「鶉がゆ」(4500円)の全貌。名物の煮卵「瓢亭玉子」のほか、旬のものを盛り込んだ朝粥とは思えない大ボリュームで、ランチは遅めがちょうどいい

 

瓢亭
京都府京都市左京区南禅寺草川町35
http://hyotei.co.jp/

 

早起きをすれば、その後の名所への訪問にたっぷりと時間を割けるもの。日中に行いたい、今だけの特別な体験を、引き続き紹介していきます。

 

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