さまざまな分野の調査を実施している「GfK」は、「犬や猫などのペットをどれくらい飼っているのか」というアンケートを実施。22の国と地域に住む、計27,000人を対象に調査を実施し、その結果を発表しました。
地域別にペットの飼育率を見てみると、最もペットが飼われているのは中南米。アルゼンチン、メキシコでは80%、ブラジルでは75%の人がペットを飼っているようです。中南米3か国のあとには、ロシア(73%)、アメリカ(70%)が続いています。一方、ペットの飼育率が低かったのはアジアの3か国で、韓国(31%)、香港(35%)、日本(37%)という結果になりました。
前述のとおり、ペット飼育率が低い国はアジアの3か国となりましたが、アジアはグローバルのペット関連市場においては重要位置付けられており、シェアも人口増加にあわせて伸長。ペットのケア用品においても、今後の注目すべき市場は、中国、インド、中南米であることが、他の調査結果からも明らかになっています。これらの国では所得の増加に伴い、ペットの餌が残飯などからペットフードに移行してるよう。これは「ペットに適切な栄養素を与える必要がある」という認識が広がっている結果でもあります。
ペット別の飼育率を見ると、グローバルでは3人に1人が犬を飼っています。次いで、猫(23%)、魚(12%)、鳥(6%)の順になりました。犬を飼っている割合が最も高かったのはアルゼンチンで66%、次いでメキシコの64%です。また、猫を飼っている割合が高かったのは、ロシア(57%)、フランス(41%)の順で、魚では中国(17%)、鳥ではトルコ(20%)がトップという結果に。なお、日本の状況をみると、最も多くの人が飼っているペットは犬(17%)で、猫(14%)、魚(9%)、鳥(2%)の順で続いています。
【アンケートまとめ】
●グローバルでは半数以上の人がペットを飼っている
●ペット飼育率のベスト3は、1位からアルゼンチン、メキシコ、ブラジルと中南米の順
●アジア全体のペット飼育率は低く、日本は37%とワースト3の結果に
【調査概要】
調査国(地域):アルゼンチン、オーストラリア、 ベルギー、ブラジル、 カナダ、中国、チェコ共和国、フランス、ドイツ、 香港、 イタリア、日本、メキシコ、オランダ、 ポーランド、ロシア、韓国、スペイン、スウェーデン、トルコ、イギリス、アメリカ合衆国
調査時期:2015年夏
調査対象:15歳以上の消費者2万7000人
調査方法:インターネット
まだまだペットが普及していないという結果が出た日本ですが、施設や土地の広さなど、「ペットを飼う」うえでの環境面の違いも、順位に大きく影響しているのではないでしょうか。普及率が低い=人気がないというわけでもないので、次回の調査ではいきなり日本が上位に…ってこともあるかもしれませんよ。
●GfK調べ