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2019/12/16 20:15

「断捨離」生みの親が提言。年末は「断捨離」というお祓いとお清めをすべし

いまや、至るところで目にするようになった「断捨離」という言葉。最初に提唱し、著書やテレビ・雑誌などのメディアを通じて広く一般化させたのが、やましたひでこさんです。

 

そんな正真正銘の“生みの親”が、日々思うこととは何なのか? 断捨離によって暮らしや心も良い方向へ変化していく、そのヒントをみなさんに見つけていただくべく、やましたさんが日常における、断捨離にまつわる気づきをしたためたエッセーの、第12回にして最終回。年の瀬と、この時期に欠かせない大掃除について、思いを巡らせます。

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年の瀬には、断捨離というお祓いとお清めこそがふさわしい

師走

陰暦十二月の異称。けれど、もっといろいろとこの月の呼び名があるのですね。

極月[きわまりづき・ごくげつ]
臘月[ろうげつ]
春待月[はるまちづき]
梅初月[うめはつづき]
三冬月[みふゆづき]
弟月[おとづき]
親子月[おやこづき]
乙子月[おとごづき]

こうやって並べてみると、師僧も走るほどの「多忙な月」という意味もあれば、四季や年や事が「果てる」という意味も持たされているよう。

つまりは、年の瀬。

だからなのか、そうやって追い立てられているのか、はたまた、追い立てているのか分からないけれど、どうにも落ち着いてはいられないのが、この月。

そして、やはり、しなくちゃ、やらなくちゃ、と自分を駆り立てているのがこれ。

大そうじ

私の場合、この「しなくちゃ、やらなくちゃ」は、別に義務感、やらされ感が伴うそれではなく、「したいから、しなくちゃ」であり、「やりたいから、やらなくちゃ」なんですね。

そう、12月は、なんたって大そうじ、いえ、断捨離のトップシーズンであるのです。

 

日々の営み、日々の新陳代謝に加えて、年二回の大そうじ、大断捨離を心に留めようか。

ひとつは、六月末の夏越しの大祓い。
ひとつは、年末の年越しの大祓い。

この神社の祭事を見習って我が家の空間にも欠かせない行事。

つまり、片づけをお祓いとするならば、断捨離は余計なモノたちを祓うこと。
つまり、掃除をお清めとするならば、断捨離は埃や汚れを拭い捨て清めること。

そうか、年の瀬には、断捨離というお祓いとお清めこそがふさわしい。

なぜなら、年の瀬とは、旧い年から新しい年への引っ越しだから。
なぜなら、年の瀬とは、終わる舞台から新たな舞台への転換だから。

令和元年という終わる舞台から新たに始まる令和二年の舞台へ。

旧い舞台を彩ったモノたち、そこでお役目を果たし終えたモノたちは断捨離で始末をつけて。
新たな舞台を彩ってくれるモノたちだけを連れて引っ越しをしてこそ。

旧い舞台に残った埃や汚れはしっかりと拭いとり断捨離を。
新たな舞台はピカピカに磨きこんでこそ。

 

さあて、そんなふうに整えられた令和二年2020年の舞台で、主人公である私はどんな自分を演じることになるのでしょう。

はい、師走は、そんな期待を胸に断捨離に励む時なのですね。

 

クラターコンサルタント / やましたひでこ

東京都出身、早稲田大学卒業。学生時代に出合ったヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」に着想を得た「断捨離」を、日常の「片づけ」に落とし込んで応用提唱し、誰もが実践可能な「自己探訪メソッド」を構築した。断捨離を、人生を有機的に機能させる「行動哲学」と位置付け、空間を新陳代謝させながら新たな思考と行動を促すその提案は、年齢、性別、職業を問わず圧倒的な支持を得ている。また『新・片づけ術「断捨離」』(マガジンハウス)をはじめとするシリーズ書籍は、中国、台湾でもベストセラーを記録し、国内外累計400万部を超え、ヨーロッパ各国の言語でも翻訳されている。
・やましたひでこオフィシャルサイト「断捨離」
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