ライフスタイル
2020/8/18 19:30

【2020上半期ベストヒットランキング:おうちごはん】リモートで親睦を深める新しい形の飲みニケーション

緊急事態宣言の発令とともに外出自粛が要請されるなか、自宅で外食気分を味わえる商品やサービスがトレンドに。また、家飲みやワンランク上の自炊を楽しめる家電もヒットした。

※こちらの記事は「GetNavi」 2020年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

オンラインツールを活用し家飲みを楽しむ人が増加!

親睦を深めたり、励まし合ったり、労ったり。大人にとって大事なコミュニケーションのひとつが飲み会だ。しかし安全を期すれば、一か所に集まるわけにはいかない。そこで自然発生的に行われるようになったのがオンライン飲み会だ。ビジネスシーンを中心に利用者が増えたビデオ会議ツールのほか、身近なLINEのビデオ通話機能でも楽しめるため一般層にも普及。なかなか会えない友人や家族と話す機会作りに役立ったほか、コロナ禍におけるストレス発散にも最適として一気に広まった。

 

それに伴い、家飲み用の缶ビールやチューハイといった酒やつまみの需要が増加し、さらにはオンライン飲み会を盛り上げる無料のウェブサービスも登場。新しい生活様式で使える“飲みニケーション”としての存在感を高めた。

 

【コレがヒット!】オンライン飲み会

【ヒットのワケ】ビデオ会議ツールを飲み会で活用するケースが続出

知人と飲み会ができないことへの解決策として、ビジネスで普及したビデオ会議ツールなどを使ったオンライン飲み会が浸透。GW連休前には「オンライン帰省」も話題に。

 

【その1】トリスのキャラが司会となり飲み会を盛り上げてくれる

サントリー

アンクルトリス司会フィルター

無料

ウィスキーブランド「トリス」のキャラクターであるアンクルトリスが司会者となり、質問を投げかけ話を盛り上げてくれるフィルター。無料のアプリをダウンロードすることで、Zoomなど様々なソフトで活用できる。

 

【その2】ウェブ上であの有名人と一緒に乾杯できるイベント

アサヒビール

アサヒスーパードライ

バーチャルバー 参加無料

アサヒビールが主催する、数百~1000人限定のオンライン飲み会イベント。人気アイドルやお笑い芸人など有名人のトークを中心に繰り広げられ、これまでに数回実施。

●日程は未定だが、今後も開催予定

 

↑乾杯時など参加者全員のマイクがオンになる瞬間の一体感が圧倒的。オリジナルのバーチャル背景も配布している

 

家飲み用つまみや酒もヒット!

【その3】前年比170%販売! 人気の高アルサワーが進化、うまみが増してメガヒット

キリンビール

麒麟特製サワー

実売価格156円

「キリン・ザ・ストロング」が進化。複数の果実を長時間煮詰めた「うまみエキス」を配合し、よりおいしくなった。ブランド全体の販売数量は前年比170%という大ヒットに。レモンサワーなど5種ラインナップ。

 

【その4】1か月で35万本販売! 非常事態が生んだ通販解禁! 注文殺到で焼鳥が爆売れ

竹乃屋

オンラインショップ

九州で44店舗展開する居酒屋が、4月にオンラインショップを“解禁”。名物の「博多ぐるぐるとりかわ」などを求めて注文が殺到し、1か月で焼鳥が35万本以上売れる偉業を達成。焼鳥以外のメニューも豊富だ。

 

【コレがヒット!】シン出前&宅配

【ヒットのワケ】 行列店の味も自宅で楽しめるように!

外出自粛による客数減に伴い、テイクアウトのほか宅配や通販市場に進出する飲食店が急増。行列のできる超人気店の参入も珍しくなく、大きなニュースとなった。

 

苦境をバネに新時代が到来し外食こそますます面白い!

コロナ禍で苦境にある産業のひとつが外食だ。しかし、だからこそ各飲食店はアイデアを振り絞り、画期的な対策を生み出している。特に目覚ましいのは、かつては考えられなかった名店が自宅でも楽しめるサービスを導入したことだ。

 

例えばラーメンやカレー業態では、行列必至の人気店が冷凍便のオンライン通販を開始し、店そのままのおいしさを届けるようになった。パン業態でも同様に、人気店が通販を始め、銀座でしか手に入らない売切れ必至のパンを遠方でも味わえるように。

 

オンラインフードデリバリーでも革命が起きている。これまではUber Eatsや出前館が有名だったが、東京ではChompy、大阪ではDiDi Foodと新鋭のプレイヤーが参入。さらにタクシーも加わり、サービスの利便性が向上している。

 

気兼ねなく外食を楽しめる日が必ず訪れるが、新たな手段が生まれたいま、飲食シーンはますます面白くなるだろう。

 

Uber EATSに続く注目サービスはこの2つ!

DiDi

DiDi Food

大阪ではすでに配車で認知を広げている、中国発の配車プラットフォーム「DiDi」の宅配版。大阪を皮切りに今春フード事業を開始した。

 

SYN

Chompy

日本発のスタートアップが今春、渋谷を中心にサービスを展開。中小や個人店に特化し、フタッフの顔や声が可視化されているのが最大の特徴です。

 

【その1】ラーメン

“師弟”の共演を食べ比べできる夢のラーメンセット

凪スピリッツ

RAMEN STOCK

煮干しと豚骨の二枚看板で、国内外に個性的なラーメン店を展開する業界の異端児、凪スピリッツ。同社のノウハウと人脈を生かし、他の有名店とともに冷凍ラーメンを届けるサービスを開始した。下の製品はその一例。

 

【中華そばムタヒロ】と【すごい煮干ラーメン凪】セット~お得4食分

4980円

「ラーメン凪」の濃厚煮干しラーメン(左)と、同店出身で国分寺を中心に展開する「中華そばムタヒロ」の「ワハハ煮干そば」(右)のセット。食べ比べも楽しい。

 

【その2】パン

有名パン店のシェフが監修したサクふわ新食感

俺のEC

クロワッサン食パン スタンダード

1300円

「パン・オブ・ザ・イヤー2018」クロワッサン部門金賞に輝いた「パン・デ・フィロゾフ」の店主、榎本 哲シェフの監修による、クロワッサンと食パンのハイブリッド。サクサクでふわっとした新食感が楽しめる。

 

【その3】カレー

南インド料理の名店が冷凍便の通販を本格始動

エリックサウス

バラエティパック

4000円

日本における南インド料理ブームの火付け役である名店が冷凍便の通販を開始。同店を初めて利用する人にオススメなのが本品だ。定番のチキンカレーを含むカレー3種類にビリヤニ、サイドディッシュなど7品が届く。

 

【CHECK!】タクシー会社もフードデリバリーに参戦

タクシー事業者の救済措置として、一時的にタクシーでの貨物運送を国が承認。それにより需要が増えているフードデリバリー市場にタクシーも参入するように。配達への安心感が高く、記念日などに重宝されている。

↑タクシーデリバリー専用サイト「Food Delivery Taxi」がオープン。レストラン予約サービス「TableCheck」と連動し、操作はスマートだ

 

【コレがヒット!】#おうちカフェ

 

【ヒットのワケ】自宅をカフェ風にコーディネートする女性が急増

春休みに外出自粛していた若者たちが、“映え”を求めたのが自宅。市販のスイーツや手作りの菓子でカフェ風にコーディネートし、SNSに投稿する人が増え、ブームになった。

 

おうちカフェ人気の理由はステイホームだけじゃない

以前から注目されていた「おうちカフェ」は先に韓国でVlog(Video Blog)を中心に広まり、日本でも昨年からじわじわ人気に。ただしカフェ空間の再現は時間がかかるため、多くの人は閲覧するにとどまっていた。そんなとき、ステイホームが推奨され時間ができ、実践する人が急増。“おうち時間”のトレンドとしてSNSを中心に広まったのだ。

 

若者向けビジネスのコンサルを手がけるネオレア社は、このブームには外出自粛以外にもいくつかの背景があるという。店より安上がりで交通費がかからないこと、動画を見れば簡単に作れること、オリジナリティが出せること、そして完成までの時間を楽しめることだ。買い出しから調理、撮影、食べるまでがコンテンツとなり、カフェに行くより長時間楽しめる。昨今、消費が“モノ”から“コト”へと移っているといわれるが、その傾向を表す好例ともいえる。

 

【その1】#いちご飴

簡単にかわいらしく作れることで挑戦者が続出

渋谷109や原宿の竹下通りの専門店の人気をきっかけに、若者の間で流行中のスイーツがいちご飴だ。キュートなルックスはもちろん、いちごと砂糖、水だけで作れる手軽さで、自家製にトライする人が続出した。

 

【その2】#ダルゴナコーヒー

2層の見た目がユニークな韓国発祥の斬新なコーヒー

インスタントコーヒーを泡状になるまでかき混ぜ、牛乳の上に浮かべた韓国発祥のドリンク。多国籍アイドルグループのTWICEや人気YouTuberのkemioが、作っている動画を配信したことがブームのきっかけだ。

 

【その3】#アレンジトースト

 食パンをスイーツ風にかわいくデコレーション

鮮やかな色のフルーツと生クリームでケーキのようにデコレーションしたり、ジャムとヨーグルトなど色違いのソースを交互にトッピングしたり。ブーム継続中の食パンをスイーツ風に仕上げるアレンジが流行った。

 

【その4】#ディズニー チュロス

休園のディズニーロスをディズニーチュロスで解消

東京ディズニーリゾートが休園するなか、ディズニーの公式ブログがパークの人気スイーツであるチュロスのレシピを公開して話題に。行きたい思いを募らせる若者がチュロス作りを実践し、SNSでも多数投稿された。

 

【コレがヒット!】小型冷凍庫

 

【ヒットのワケ】「まとめ買い」習慣の浸透で冷凍庫需要が急増

食材を週末にまとめ買いするスタイルの浸透とともにサブ機として購入する世帯が増加。そこにコロナショックが起こり、「まとめ買い推奨」ムードが需要を押し上げた。

 

使い勝手と設置性に優れる前開きのスリムタイプが人気

今年上半期は小型冷凍庫の販売が急増。ハイアールの前開き式は3~4月期の販売台数が前年の2倍。アイリスオーヤマも冷凍庫全体で当初計画比2倍で売れている。元々”サブ機”として密かな人気だった小型冷凍庫だが、コロナ禍で一気に需要が伸びた。

 

冷凍庫には上開き式と前開き式があるが、主流は食材を出しやすい前開き式。食材を透明ケースに収納するので冷気が逃げにくく、整理もしやすい。設置の自由度が高いスリムタイプが人気だ。

 

【その1】浅型トレイ付きで小物もきれいに収納できる!

ハイアール

102L前開き式冷凍庫JF-NU102B

実売価格3万1110円

容量102Lでたっぷり収納できる冷凍庫。クリアバスケット引き出し式で中を整理しやすい。最上段に設置の浅型トレイは製氷皿や小物の収納に便利。タッチパネルでドアを閉めたまま温度設定や急冷凍操作が可能だ。

SPEC●容量:102L●サイズ/質量:W500×H990×D550mm/32kg

 

【その2】おしゃれな外観で冷凍5段階調節など機能性も十分!

アイリスオーヤマ

前開き式ノンフロン冷凍庫60L IUSD-6A-B

実売価格2万6800円

庫内を整理しやすい前開き冷凍庫。3段のクリアトレイを搭載し、各段それぞれを直接冷やすので食材を素早く冷凍できる。冷却強度を5段階に調節可能。部屋になじむスタイリッシュなデザインも魅力だ。

SPEC●容量:60L●サイズ/質量:W480×H850×D500mm/25kg

 

【その3】PICK UP! 巣ごもり需要で冷凍食品も好調!

スタイルブレッド

Pan&

216円~

レストランでも出されるパンが届くサービス。焼き立ての一番おいしい状態を瞬間冷凍しており、外パリッ、中モチッの食感を楽しめる。

 

スープストックトーキョー

6スープセット/カジュアルボックス

4320円

スープ専門店「スープストックトーキョー」の人気商品を楽しめるセット。素材のうまみを生かしたスープで賞味期限は2か月以上。

 

【コレがヒット!】自動調理鍋

 

【ヒットのワケ】 家での食事回数増加で手間なし調理需要が拡大

元々「内食」ブームで人気のカテゴリーだが、外出自粛により家での食事回数が増えたことでさらに需要が拡大。「手間なくおいしい食事を摂りたい」という欲求にも応える。

 

元々人気の自動調理鍋が前年同月の3倍以上爆売れ!

自粛期間中によく売れた家電のひとつが自動調理鍋。なかでもシャープの水なしで調理できる「ホットクック」は、1~3月期は前年同月比2.5倍、4~5月は、3倍以上の販売数となっている。

 

同機は2015年の初代モデル発売以来常に人気商品だった。魅力は独自の自動攪拌機能で、食材に味が染みて抜群においしくなる。それが今回の自粛生活で「家でおいしい料理を食べたい」というニーズに合致。また、在宅勤務中に調理を家電に任せて仕事に集中できる点でも好評だった。

 

ちなみに同社のミールキット宅配サービスも利用者が急増。「食」の現場では”新しい生活様式”がすでに定着しつつあるようだ。

 

11~13時のホットクックでの週ごとの調理回数推移(2020年3月3日~5月11日)

 

材料を入れて“ほっとく”だけで手のかかる絶品料理を作れる

シャープ
ヘルシオ ホットクック KN-HW24E
実売価格6万9390円

材料と調味料を入れるだけで絶品調理ができる自動調理鍋。独自の自動攪拌機能で無水カレーも焦げつきなく仕上がる。火加減や混ぜ方を自分好みに設定する機能とフタを開けて加熱する「煮詰め」機能も搭載。

 

【CHECK!】メニューのマンネリ化を防ぐサービスも充実

 

ヘルシオデリ

シャープの「ヘルシオ」と「ホットクック」専用のミールキットが自宅に届く。ホットクックの画面に表示されるQRコードからも注文できる。冷凍保存可能な商品も。

 

ホットクック部

ホットクックを使ったレシピの投稿やユーザー間の情報交換ができる公式ファンサイト。調理やお手入れの悩みを先輩ユーザーに相談できる。

 

 

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