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2020/8/27 17:00

【5分でわかるクラウドファンディング基本の「き」】モノ・コト・チャリティ、かゆいところに手が届くプロジェクトが魅力!

事前に購入してくれる数がわかっていて、製品やサービスを安心して開発できるため、クラファンには既存品にはない斬新なモノが多い。まずはその仕組みを理解しよう!

※こちらの記事は「GetNavi」 2020年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【POINT01】プロジェクトオーナーは同好の士。気になる企画を見つけて支援できる

ユーザーはサイトを通じて、プロジェクトを支援する。プロジェクトのオーナーは製品やサービスの完成後、あらかじめ決まっていたリターンを発送するのがクラファンの基本だ。

 

サイトを通じて応援支援は早めがおトク!

クラファンは、プロジェクトオーナーを応援し、一緒に夢を実現することを目指すサービスだ。

 

オーナーは、自分が開発や輸入をしたいアイテムや実現したいサービス、あるいは社会的な貢献をプロジェクトとしてクラファンサイトに掲載する。それに共感したユーザーが、資金を支援する。その〝見返り〟として、リターンを得られるという仕組みだ。

 

リターンの多くは、プロジェクトの完了後、クラファンから一般販売される。ユーザーは、いち早くそれらを試せるだけでなく、クラファン特典として割引を受けられる。しかも、支援を決めるのが早いほど、割引率が高いことがほとんどだ。善は急げ。まずは気になるプロジェクトを探してみよう。

 

【POINT02】新商品やサービスの開発を支援! 寄付で社会貢献もできる

プロジェクトは、大きく2つのタイプに分けられる。商品やサービスをリターンとして受け取る「購入・投資」型と、社会貢献の記念品的なリターンを受ける「寄付」型だ。

 

[購入・投資型]

欲しい製品やサービスを見つけて開発を支援する

オーナーが開発あるいは輸入する製品を支援して、リターンを得るタイプのプロジェクト。また、飲食店などの店舗の開業資金を支援することで、優先入店や食べ放題の権利を得る、投資的な性格を持つプロジェクトも多い。

↑クラファンサイトに掲載されているプロジェクトの多くは、こちらのタイプ。デジタルギアから食料品まで種類は豊富

 

[寄付型]

クラファンを通じて社会貢献ができる

医療物資の寄付をしたり、ボランティア活動をサポートしたりといった、チャリティ目的のプロジェクトも存在する。リターンは記念品のほか、ビデオメッセージやメールなど、感謝の気持ちを伝えるものであることが多い。

↑3月以降は、新型コロナウイルス禍にあえぐ企業やショップ、団体などを救うためのプロジェクトも数多く立ち上がっている

 

支援金額目標に届かない場合はどうなる?

プロジェクトには、支援を募る期限が設けられている。形式は「オールイン」と「オールオアナッシング」の2種類。前者の場合、目標金額に達しなくても支払いは実行され、リターンを受け取れる。後者はキャンセルとなる。

 

↑プロジェクトがどちらのタイプかは、クラファンサイトで確認可能。リターン一覧の周辺に表記されていることが多い

 

【POINT03】アートや出版への出資、チャリティも! 支援対象はモノ以外も多種多彩

アイテムやサービス関連以外にも、オーナーの熱い夢を応援するプロジェクトが存在する。ここでは、その一例を紹介していこう。

 

[出版]

自分の思いを読んでほしい、そんな気持ちを支援する

本を発行するために必要な印刷費やスタッフへの支払いなどの経費を賄うために起案されることが多い。文芸誌や写真集、雑誌体裁のフリーペーパーなどジャンルは多彩だ。リターンは、完成した発行物を送付するスタイルがほとんど。

 

例えば

目的:自由で無料なフリー文芸誌『BIGVAN X』を創刊

オーナー:kasugahiroshi

サイト:CAMPFIRE

達成率:12.4%(目標金額:10万6850円、支援総額:1万3220円)

プロジェクト期限:7月15日

リターン:発行物の送付など

内容:出版業界が低迷するいま、無料の文芸誌を創刊して文芸を盛り上げる。支援金は印刷費などに充当。

 

[アート]

アート活動を活発にして社会を豊かにするサポートを

アート活動を行う団体や個人を支援するためのプロジェクトも豊富。活動団体の維持費用や宣伝・広告のための支援を募っていることが多い。企画展を開催するための起案も豊富。リターンは、オリジナルグッズやイベントチケットの提供が中心。

 

例えば

目的:伝統舞踊集団宮坂流のNew荷プロジェクト

オーナー:Draw Rocky

サイト:CAMPFIRE

達成率:2.8%(目標金額:110万円、支援総額:3万1000円)

プロジェクト期限:6月28日

リターン:オリジナルTシャツの送付など

内容:伝統舞台団体の活動を支援。二代目への代替わりをきっかけに、公演の宣伝などに力を入れる。

 

[起業・ビジネス]

社会に風穴を開ける斬新なビジネスを支援!

ビジネスを立ち上げるためのプロジェクトも存在する。単純に「会社を作る」というよりも、理想の事業を行いたいというオーナーの思いを形にするという側面が強め。リターンとして、そのビジネスに関する製品やサービスが提供される。

 

例えば

目的:「アスリートの経験」が価値になるスポーツコンテンツを作りたい

オーナー:Kazuma Aoi

サイト:CAMPFIRE

達成率:109.7%(目標金額:35万円、支援総額:38万4000円)

プロジェクト期限:6月28日

リターン:1か月体験など

内容:ハンドボールや柔道などのアスリートがオンライントレーニングを提供。支援金で活動をサポートする。

 

[チャリティ]

モノやコトではなく志に支援して社会貢献

医療器具を購入したり、社会貢献活動のための費用を集めたりと、チャリティのためのプロジェクトも少なくない。リターンのほとんどは、金銭に換算すると、支援金額よりも低いことが多い。慈善の心をもって社会に貢献することが目的だ。

 

例えば

目的:銚子沖のイルカやクジラ達を守りたい

オーナー:銚子海洋研究所

サイト:Makuake

達成率:106.9%(目標金額:100万円、支援総額:106万9000円)

プロジェクト期限:6月29日

リターン:活動報告フォトブックの送付など

内容:イルカやクジラと遭遇できる銚子沖の海のゴミを回収し、安全性を高める。支援金は清掃費用に充当。

 

●支援総額および達成率は6月6日時点の編集部調べ

 

【POINT04】クラファンサイトも群雄割拠! 好みに応じて選ぶ楽しみがある

プロジェクトの種類が多岐にわたっているのと同じく、クラファンサイトも多種多様。ここでは、モノやコトに関するプロジェクトが主力のクラファンをピックアップして紹介しよう。

 

1億円を超える大型のプロジェクトもある!

日本最大規模のクラファンサイト。未来を感じるガジェットから飲食店の応援、フード、酒、アート活動など幅広いジャンルを掲載。特にプロダクト系に強く、1億円以上を集めたプロジェクトもある。

 

夢を応援するクラファンの醍醐味を体現したサービス

2011年にサービスを開始した、日本におけるクラファンの先駆者のひとつ。モノはもちろん、地域振興やアニメ制作、ライブ開催の支援などでも多くのユーザーを集めている総合型のクラファンだ。

 

運営はCCCグループでガジェットに強みあり!

TSUTAYAのCCCグループが運営するサイト。同グループの強みを生かし、映画や音楽などのプロジェクトも豊富。特に人気なのはガジェット。斬新なアイテムが揃い、男性のユーザーが多いのが特徴だ。

 

ビジネス向けアイテムが多くクラファン連携で品数豊富!

日本経済新聞社が運営するサイト。公私を問わず、ビジネスマンの嗜好に合ったアイテムが豊富だ。「idea market」や「SAKIDORI Store」、「ENjiNE」などのクラファンと提携し、横断的にプロジェクトを検索可能。

 

 

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