前編に引き続いて、趣味性が高くディープなジャンルの有識者たちに、溺愛する名品を聞き込み。機能性や実用性以上に、“モノとしての圧倒的な魅力”を感じさせるラインナップは見逃せない!
※こちらは「GetNavi」 2021年4月号に掲載された記事を再編集したものです。
【No.1】インテリアスタイリスト・窪川勝哉さんの殿堂入りモノ
圧倒的な収納力を誇る名作中の名作ワゴン
《収納ツール》
B-LINE
ボビーワゴン
3万800円〜8万1400円
イタリアの天才デザイナーであり、わずか41歳で逝去したジョー・コロンボが1970年に発表した代表作。その機能性とデザイン性が認められ、MoMA(ニューヨーク近代美術館)に展示されている。
収納ツールのなかでも名作中の名作であるボビーワゴン。その魅力は圧倒的な収納力、汎用性が高い、使う場所を選ばない……など、挙げればキリがないほど。必要なモノをスッキリ収納してすぐに取り出せるので、在宅ワークにも便利です。別売パーツも豊富で、アクリルプレートを載せれば、ノートPCでの作業にも便利なテーブルとして使えます。その多様性に驚きです。
ワゴンは好きな位置に置けるのがメリット。直角や直線のモノが多いリビングで、少し角度を斜めにしてボビーワゴンを置くと、空間に動きが生まれるのはうれしい発見でした。これもデザインが秀逸なボビーワゴンだからこそできるワザですね。
【殿堂入りの理由】なんとなく買った人でも便利に使える
「1段、2段、3段、4段と段数も豊富。トレーの厚みも選択できるので、使い方が決まっている人にはもちろん、なんとなく買った人でも使いやすいですよ」(窪川さん)
【No.2】インテリアスタイリスト・遠藤慎也さんの殿堂入りモノ
その寝顔で心和む熊のオブジェは使い道が幅広い
《オブジェ》
ヴィトラ
レスティング ベア
11万7700円
眠った生き物をかたどったオブジェ、レスティング アニマルシリーズのなかで最も大きいサイズを誇る。ニットカバーをまとった柔らかいボディで、背もたれやスツールにできるなど使い道が幅広い。
暮らしのなかで最も心を和ませてくれたオブジェは何かというある調査において、一番多かったのが動物という回答。その結果を受けてヴィトラが作ったのが、レスティングアニマルシリーズです。なかでも最大のサイズが、このレスティング ベア。幸せそうに眠る姿は心が和みます。
レスティング ベアに出会ったのがミラノサローネ。ひと目惚れしました。熊を抽象化した安らぎを与える塊感のあるデザインと、ほど良い硬さのクッション性が好印象。オブジェとして存在感を発揮するだけでなく、床座りの際の背もたれや、オットマン、スツールなど様々な使い方も発見。実用性が高い点も魅力ですね。
【殿堂入りの理由】単なるぬいぐるみじゃない実用性の高さが魅力
「“かわいいぬいぐるみ”だけではありません。置いているだけで心癒されるオブジェであるとともに、椅子や背もたれとしての性能も際立っています」(遠藤さん)
【No.3】ホビーライター・河上 拓さんの殿堂入りモノ
オリジナルのギミックで劇中シーンを忠実に再現!
《プラモデル》
BANDAI SPIRITS
RG 1/144ジオング
6050円
ガンプラ40周年に合わせて発売されたRG(リアルグレード)ジオング。最新の技術とデザインでキット化された。様々なポーズを再現するために作り込まれた機構やギミックはマニアも唸る完成度だ。
ジオングが緻密なパーツ構成や質感表現を実現するRGシリーズで登場! というだけでファンは大喜びなのですが、その出来栄えの良さには驚きました。スカート部分の展開や、首の動きに合わせてモノアイが連動するなど細部に様々なギミックを搭載。ランナーから切り離すだけで完成する骨格のようなパーツ“アドヴァンスドMSジョイント”を内蔵しているので、驚異的な可動域を実現しています。指関節や腰部分が広範囲に可動するため、劇中のワンシーンのような迫力あるポーズでのディスプレイが可能なのも、ファンにとっては感涙モノです。
別売のラストシューティングジオングエフェクトセットと併せて、より劇中シーンに浸りたいですね。
【殿堂入りの理由】ガンプラのいまを体感できるバンダイの最新技術の集大成!
「40年の歴史で培われたバンダイのプラモ製造技術を余すことなく注いだガンプラの集大成的なキット。特に底面の驚異的な情報量は、どうかしている! と叫びたくなるレベルです」(河上さん)
【No.4】イラストエッセイスト・犬山紙子さんの殿堂入りモノ
先を読めないヒリヒリ感がたまらない!
《ボードゲーム》
ホビージャパン
パンデミック:レガシーシーズン1 日本語版
7700円
すべてのプレイヤーが協力し、4つの病原体が人類の生存圏を脅かす前に治療薬を発見し、滅亡を防ぐ協力型ゲーム。ゲーム世界内での1か月を約60分かけ、連続ドラマのように12回(1年間)に渡ってプレイするロングランゲームだ。
難易度とストーリーが抜群に良く、そして先が読めないためにヒリヒリするゲーム。病原体から人類を守るゲーム世界の1年ぶんをプレイしますが、1か月ぶんだけでもかなり時間を要します。次の月のために何を残して何を捨てるかを考えていくのですが、じっくりと考えられるのは序盤だけ。そのうち目の前で起こるパンデミックに対応するだけで精一杯! 1ターンたりとも気が抜けません。ストーリーはネタバレになるので言えませんが、最後の月は「ウォォォォ!」と叫ぶほど感動しました。コロナ禍で集まれない状況が続きますが、収束したら絶対にプレイする。そのために頑張るというモチベーションになるほどのアツいゲームです。
【殿堂入りの理由】“重ゲー”を協力してクリアする達成感を味わえる
「4人でプレイし、かかった期間はなんと半年! 難しいですがクリアできなくはありません。クリア後にシャンパンを開けたゲームはコレだけです」(犬山さん)
【No.5】アウトドアライター・佐久間亮介さんの殿堂入りモノ
仲間とコンロを囲って卓上でBBQができる
《卓上コンロ》
ユニフレーム
ユニセラ TG-Ⅲ
1万2500円
焼き肉文化のある日本ならではの卓上BBQスタイルを実現するコンロ。1993年発売のロングセラーゆえにオプションが豊富で、簡単に幅広い楽しみ方ができる。収納しやすく、水洗い可能で機能性も抜群だ。
【殿堂入りの理由】おでんも焼き鳥もOK! コレ1台で幅広く楽しめる
「卓上で使えるのが何より便利。おでん用のオプションもあるので寒い季節にもピッタリです。串打ちから始める焼き鳥キャンプは最高に楽しいですよ!」(佐久間さん)
【No.6】バーベキュー芸人・たけだバーベキューさんの殿堂入りモノ
無骨な鉄鍋は耐久性が高く手入れもしやすい
《フライパン》
極SONS COCOpan
鉄鍋24cm
1万1660円
取っ手がなく鍋つかみで持ち上げるが、そのままお皿としてテーブルに置けるのが便利と話題のフライパン。COCOpanシリーズは深型の鉄鍋のほかにもサイズや形状のラインナップが豊富で、様々な料理に使え、耐久性も高い。
【殿堂入りの理由】形状やサイズが豊富で色々な料理に使える
「オーバルタイプでアクアパッツァ、円形の小さいタイプでアヒージョなど、形状とサイズが豊富なので幅広い料理に使えます。手入れもラクです!」(たけださん)
【No.7】野外料理研究家・ベアーズ島田キャンプさんの殿堂入りモノ
焚き火に必須! 使い込むほど味が出る逸品
《薪ばさみ》
テオゴニア
ファイヤープレーストング
3190円
下町の工場で丁寧に作られる薪ばさみ。薪をしっかりと握り込むことができるため、落下させる心配も少ない。グリップ部分は高級家具材として知られるブラックウォールナットを使用し、使い込むうちに味が出てくる。
【殿堂入りの理由】ソロキャンパーは絶対注目! 絵になる稀有な薪ばさみ
「ソロキャンプの醍醐味である焚き火いじりにピッタリ! 薪をつかみやすいのはもちろん、無造作に置いても絵になるカッコ良さに惚れました」(島田さん)
【No.8】自転車ライター・今 雄飛さんの殿堂入りモノ
通勤や旅にも最適な走破性の高いモデル
《ロードバイク》
コナバイシクル
ROVE AL 650
10万6700円
軽量で頑丈なアルミフレームに、全天候に対応するディスクブレーキを搭載。さらに一般的なロードバイクよりも太いタイヤをセットすることで、乗り心地と走破性を高めたグラベルロード。キャリアも取り付けられ、通勤や旅にも最適だ。
SPEC ●サイズ:48, 50, 52, 54, 56 ●変速段数:16段 ●ブレーキ:Hayes ディスクブレーキ ●タイヤ:WTB Venture Comp 47c
ここ数年「グラベルロード」がロードバイクの大きなトレンドになっています。丈夫なフレームに太めのタイヤをセットしているのが特徴で、荷物を載せてオフロードも走れるので、このタイプで旅をするライフスタイルが流行しつつあります。
コナバイシクルは、MTBなどオフロードを走る自転車に定評あるブランド。このROVE AL 650の特徴は、650Bという主にMTBなどに使用される極太のタイヤを採用している点です。細いロードバイクのタイヤよりも安定感が高く、径が小さいのでハンドル操作がクイック。耐パンク性も高く、汎用性の高い自転車という点でオススメのモデルです。
【殿堂入りの理由】多くの荷物を積載できてリアルツーリングに最適
「ホイール&タイヤサイズを650Bに変更しており、多くの荷物を積載するリアルツーリングにも適した仕様。制動力の高いブレーキで、初心者でも安心です」(今さん)
【No.9】自転車ライター・並木政孝さんの殿堂入りモノ
創業地の地名を冠したモデルは初心者にもピッタリな1台
《ロードバイク》
ビアンキ
VIA NIRONE 7
17万3800円
2021年モデルとして継続販売される同ブランドの人気ライン。キビキビとした軽快な走行感をもたらすアルミフレームを採用し、キャリアを装着できるダボ穴も装備。キャンプツーリングも可能だ。
ロードバイクのアイドル的存在として高い人気を誇るビアンキですが、そのラインナップのなかで最も注目すべきがこのVIA NIRONE 7。同社の創業地であるニローネ通り7番地を名前として冠したモデルだけに力の入れ方が格別です。エントリーモデルでありながらもワイヤー内蔵式のアルミフレームや定評あるシマノ製のコンポ(105/ソラ)を採用するなど高い完成度を誇り、サイズが豊富なのもポイント。フレームは剛性が高く、衝撃吸収性も良いのでロードバイク初心者にピッタリのモデルです。
カラーのオススメは鮮やかグリーンのチェレステ。記憶に焼き付くカラーが存在感を発揮します。
【殿堂入りの理由】所有欲を満たす知名度と実質値下げのお買い得感
「おなじみのカラーと信頼性の高いコンポが魅力。2020年モデルと同等スペックながら約1万円値下げとなり、うれしい限りです」(並木さん)