実際に手に触れてもらわないとわからないルーフテントの魅力
――それだけ利便性が高いルーフテントですが、日本での情報はあまりに少ないですね。
飯田 弊社で扱うAUTOHOME社以外にも国産のもの、アメリカのものなどがあり、最近は中国製も出てきています。しかし、世界中のユーザーが安心納得できるよう個々に使われている部品や製品自体の試験、ルーフテントの生産台数とそのキャリアなどを考慮すれば老舗のAUTOHOME社の物が一番優れていると自負していますし、情報量も弊社のサイトが一番ではないかと考えています。
ただ、ほぼどんな車にも取り付けられると言っても、車種ごと、ルーフテントのモデルごとに、取り付け方は変わってきますので、やはり実際にルーフテントに触れてみていただいて、ご意見をいただくのが一番だと思います。
当社では毎月の休日などに、各地のアウトドアショップなどにイベント出展していますし、当社の在庫を保管している野田ベースでも不定期で展示即売会を行っています。是非当社のサイトをチェックして遊びに来がてら、ルーフテントを見に来ていただきたいですね。
屋根の上でのテント設営は大変ではないのか?
――一般的なテントですと、設営に結構な手間と時間が割かれることもあります。ルーフテントは屋根の上ということもあって、結構大変そうにも思うのですが。
飯田 ルーフテントのモデルにもよりますが、当社では大きく分けてコロンブスという三角型、マジョリーナという四角型、従来のテント型のオーバーランド、オーバーゾーン、オーバーキャンプというものがあります。なかでもコロンブスは非常に簡単で、テントを広げるまでに最短20秒で立ち上げることができます。
【テント設営手順】
ルーフテントに呼ばれた飯田さんの人生
――ルーフテントを実際に購入した場合、メンテナンスや維持はどんな点に注意すべきでしょうか?
飯田 やはり雨が続いた日は、どうしても湿気がこもるので、天気の良い日にどこかで広げておくことくらいですかね。逆に言うと、それくらいしか注意点はないんですね。よくアウトドアショップのイベントで展示すると、普通のテントと、ルーフテントが購買比較になるくらい(笑)。それくらい便利なものですよ。
――価格帯はどれくらいですか?
飯田 モデルにもよりますが、20万円台~40万円台が中心です。普通のテントに比べれば確かに高いですが、そのぶん、使いやすく、長期にわたって使い続けることができるものですので、本当にキャンプが好きな方ならすぐに金額以上の楽しさ、利便性、喜びを得られるはずだと思いますよ。
――飯田さんご自身は、前職の貿易会社でのキャンピングカーの取り扱い業務を経て、ルーフテント専門の会社を独立して立ち上げられましたが、そこに賭けた思いとルーフテントの魅力を改めてお聞かせください。
飯田 自分だってまさかこんな人生になるとは思っていなかったですよ(笑)。まぁ、前職の会社での私は、とんでもない社員だったかもしれないですけど、やはり若いころにまだ日本に入ってきていなかったルーフテントに出会い、「これは面白い」と私が思ったところを、会社で自由に任せてもらうことができたのが一番でしたね。
また、イタリアのAUTOHOME社も別の大きな貿易会社から「うちでやらないか」と声がかかったこともあったそうです。でも、当社は確かに小さな会社ですけど、20年以上の付き合いがあります。そこで後から来た大きな会社を選ばず、長年付き合いのある当社に卸してくれているAUTOHOME社にも感謝していますし、縁があったと思います。
ルーフトップと私には、こういった縁とビジネスの繋がりがあって、いまに至ります。日本での市場はまだまだである一方、最初に言った通り、他社製品も少しずつ出始めています。こういったなかでも、ルーフテントの本当に利便性、面白さを見失わず、ユーザーの方にお届けしていきたいと思っています。
飯田さんのアツく、わかりやすい解説を聞いているうちにルーフテントがかなり欲しくなってくる筆者でした。これからの季節は特に重宝しそうなルーフテント、是非チェックしてみてください!