コーヒーにハマると色々なドリッパーを使いたくなりますが、気になるものを全部揃えていると、収納が足りなくなってしまうことがあります。筆者が最近愛用しているのが、1つで様々な特徴のコーヒーを抽出できる、画期的なドリッパーです。
OREAの「4 in 1ドリッパー」
OREA「OREA Brewer V4 – 4 Bottom in 1」
1万670円(税込)
ロンドンを拠点とするコーヒープロダクトメーカー「OREA」から発売されている「OREA Brewer V4 – 4 Bottom in 1」。パッと見ただけだとシンプルなつくりに見えますが、筆者が気に入っている秘密はボトム部分にあります。
最大の特徴となるのが、ボトムパーツを着脱できること。CLASSIC、OPEN、FAST、APEX、それぞれ個性の異なるボトムパーツを付け替えることで、好みに応じた抽出を可能にしてくれるんです。
着脱方法は、約90°クルッと回すだけと非常にシンプル。ストレスなく交換できるので、「替えるのが億劫で結局このボトムばかり使っているな〜」ということもありません。気になるのはボトムパーツの違いでどれくらい味に変化があるのかということ。実際に同じ豆、同じ注ぎ方で味の違いを比べてみました。
ハッキリと味に違いが出るんです
お湯の落ちきり 2:30
お湯の落ちきり 2:35
明るいフレーバーが際立ち、スッキリとした印象。
お湯の落ちきり 2:28
甘さは控えめで、キレのある飲み口。V60に近いイメージ。APEX
今回は検証なし※落ちきり=ドリッパー内のお湯が全て落ち切るまでの時間
比べてみると抽出の時間には大きな差は出ませんでしたが、同じ豆、同じ挽き目でもコーヒーの味にかなりの違いを感じられました。
まずは、抽出口にリブがついたデザインの「CLASSIC」。OREAは意欲的にバージョン違いのドリッパーを開発し続けているのですが、CLASSICは他のOREAドリッパーでもよく使われている、いわゆる定番の形状をしています。コーヒーのフレーバーがバランス良く取れていて、なおかつ甘みもしっかりと感じられるのが魅力。筆者はこのOREA特有の味がとっても好きで、お店でもOREA製のドリッパーを愛用しているほど。CLASSICの名前の通り、迷ったらとりあえずこれでOKという万能なボトムです。

「OPEN」は抽出口が大きく開いたデザインをしていて、CLASSICと比べると、より明るいフレーバーが際立ってスッキリとした印象に。浅煎りでハッキリとした味のコーヒーを飲むときにおすすめです。

細かなスリットが入っている「FAST」は、目詰まりが起こりにくく、HARIOのV60のようなキレのあるカップに。コーヒー粉を細かく挽いても綺麗に抽出できるので、繊細なフレーバーを楽しみたいときに使っています。

最後にもっとも特徴的な「APEX」。他のボトムはカリタなどから発売されているウェーブ型のペーパーフィルターを使うのですが、こちらは専用の丸型ペーパーフィルターを使います。そして丸型ペーパーフィルターをドリッパーにセットするには、さらに専用のツールが必要と、かなりのマニアック具合。ハンドドリップの競技会で使われているほどなので、クオリティの高いカップが抽出できるのは間違いありませんが、個人で日常的に使うにはお金がかかりすぎるというのが正直な感想です。
コーヒーの魅力にもっとハマるはず
4 Bottom in 1と言いつつも、日常的に使えるのは3つというのが残念なポイントではありますが、それでも1つのドリッパーでここまで違ったコーヒーを楽しめるというのは本当に凄いこと! コーヒーのことがもっと好きになる、そんな魅力溢れるドリッパーでした。