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ランニング
2017/6/22 18:00

誰にでもわかるランニングシューズの選び方!「ミズノウエーブシリーズ」を比べて感じた“合っている”という感覚

「中村 優の走って試して優言実行」 第3回 ミズノ 「ミズノウエーブシリーズ」

 

最近では多くのランナーと走ったり交流をする機会に恵まれ、「おすすめのランニングシューズはありますか?」と聞かれることが増えてきました。ですが、人によって走るペース、目的、足の形も違うので、選ぶべきシューズは必然的に変わってきます。そんな理由もあって、「あなたにはこれがおすすめ!!」と断言することができないのが本音です。

 

といった個人的な悩みも解決したく、私が使用しているブランドのひとつであるミズノのランニングシューズのレビューに挑戦しました。いまでは様々なメーカーから多くのシューズが登場していますが、やっぱり同じブランドのシューズで比較したほうが構造の違いを比べやすいですよね。ということで今回は、ミズノウエーブシリーズで走って試して優言実行!!

 

シューズ選びの指針となるのは自身の走力!

まずは基本となる私の走力についてお話しましょう。初めてのフルマラソンは2008年のホノルルマラソン。そのときは5時間切りという目標を立て、4時間49分54秒で完走しました。それ以来、フルマラソン完走は計22回、ウルトラマラソン(100km)2回完走 etc……。これだけ並べるとベテランランナーにも見えますね(笑)。ですが、ほとんどの大会をファンラン目的で無理をせずに走っているので、ペースでいうと6分半~7分/kmといったところです。

 

「ベストを狙って走る!」というような経験も実は数えるほどしかなく、2014年の長野マラソンで記録した4時間10分27秒が私のベストタイム。マラソン歴は9年になりますが、まだサブ4(4時間を切ること)は達成していないのです。もちろんサブ4への憧れはなくはないですよ!? ただそれよりも楽しく走りたい!!

 

そんなファンランナー・中村 優は、ミズノのなかではビギナーランナーを対象としている「ウエーブライダー20」を着用しています。なので今回は、ランニング初心者にもおすすめできるウエーブライダー20を基本として、そこからステップアップするときの選択肢になりそうな、3種類の上位モデルをピックアップしました。

 

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今回比較する4モデルがこちら。下段から「ミズノ ウエーブライダー20」「ミズノ ウエーブシャドウ」「ミズノ ウエーブエアロ16」「ミズノ ウエーブエンペラー2」。下の段になるほど初心者向け、上の段になるほど上級者向けのモデルと思ってもらえればわかりやすいかも! どれもウィメンズモデルですが、別カラーでメンズモデルのラインナップもあります。

【URL】

ミズノ×中村 優 特集ページ http://www.mizuno.jp/running/runmyway/vol01/

 

対応するレベルはクッション性で判断しよう!

初心者向けと上級者向けのシューズの大きな違いは、シューズのクッション性にあります。初心者のランナーは着地時に衝撃吸収の役割をしてくれる筋力が足りない傾向にあるので、けがやトラブル防止のためにクッション性が高め。そこからレベルが上がるにつれてクッションも薄くなり、速く走るためにシューズの重量もどんどん軽くなっていくのです。

 

今回ピックアップした4モデルには、すべて「ミズノウエーブ」と呼ばれるミッドソールに挟み込まれた波型形状のプレートが搭載されています。よくよく考えてみると、ふかふかのクッションの上を歩くのって気持ちがいいけど、グラグラして安定しないですよね!? そこにミズノウエーブが加わることで、クッション性を確保しつつ安定感のある走りを可能にしています。

 

さてさて、前置きが長くなりましたが、4足のシューズを走って試して評価してみました!

 

【ステップ1】脚への負担を軽減したい人に最適なビギナーモデル

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ミズノ ウエーブライダー20 参考価格1万3932円

●クッション性:★★★★★ ●質量:約245g(24.5㎝/片足) ●レベル&目的:初心者全般、フルマラソン5時間以上を目指すランナー、ウルトラマラソンに出場するランナー

かかとのホールド感もしっかりしていて、アッパーも柔らかく全体がしっかりと守られている印象。私はフルマラソンを5時間~5時間半ほどかけて、写真や動画を撮りながらのんびり走ることが多いので、時間をかけるぶん、脚への負担も大きくなります。でも、ウエーブライダー20のしっかりとしたクッションなら最後まで安心です。初心者ランナー、もしくはフルマラソン5時間以上かけて走る人、さらにはウルトラマラソンにもおすすめできるモデルといえるでしょう!

 

【ステップ2】クッション性とスピードを兼ね備えた汎用性の高い一足!

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ミズノ ウエーブシャドウ 参考価格1万2852円

●クッション性:★★★★☆ ●質量:約215g(24.5㎝/片足) ●レベル&目的:初心者、サブ4を目指すランナーの練習用

6月半ばに発売したばかりの練習用のランニングシューズ。ウエーブライダー20より見た目が一回りスリムになっていますが、履いてみると前足部にはゆとりがあります。個人的には、4足の中では1番好きな履き心地! ウエーブライダー20に慣れていた私にはとても軽く感じて、走りだすと脚が回転するように運ばれるので、自然とスピードも出ます。軽さのわりにクッションの柔らかさも感じらるので、長距離レースでの使用にも問題なさそう!

 

【ステップ3】クッション性よりスピードを重視したいランナーにはこれ!

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ミズノ ウエーブエアロ16  参考価格1万4580円(7月発売予定)

●クッション性:★★☆☆☆ ●質量:約205g(24.5㎝/片足) ●レベル&目的:サブ4を目指すランナーのレース用、サブ3.5を目指すランナーの練習用

ウエーブシャドウよりさらにすっきりとしてフォルムが特徴。足全体を覆う生地も薄く、クッションが厚めのシューズに慣れている私にとっては、足を入れたときに少し硬く感じました。前述の2足と比べるとソールの柔らかさがなくなったものの、着地の衝撃を吸収をしてくれるくらいのクッション性は備えられているようで、私がサブ4狙うレースに出るとしたら、このシューズで走るのがいいかも。または、リレーやハーフ等の短めでスピードを意識するレースに使うのもあり!

 

【ステップ4】極限までクッション性を省いた上級者向けのスピードモデル

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ミズノ ウエーブエンペラー2 参考価格1万5012円

●クッション性:★☆☆☆☆ ●質量:約165g(24.5㎝/片足) ●レベル&目的:サブ3.5以上を目指す上級者ランナーのレース用

重量は片足で約165gと、私が愛用しているウエーブライダー20の3分の2ほどの軽さ。そのぶん、クッション性を省いていたこともあって、私の筋力では着地時の衝撃をもろに感じてしまいました。地面をすぐそこに感じる……。ただ、足運びの軽さはそのまま羽ばたいていけそうなほど! もっと筋力があれば、しっかりとタイムが出るだろうなという印象でした。これを履いて走れたらかっこいいだろうな……。速さを追い求めたい人に履いてほしいシューズです!

 

↑ちなみに、今回選んだ4足の中で唯一アウトソールのつくりが違うのがこのウエーブエンペラー2。スパイクのような特殊な樹脂の突起がたくさん付いた作りになっていて、これで地面を引っかくようにして蹴り出します
↑今回選んだ4モデルのなかで、唯一アウトソールのつくりが異なる「ウエーブエンペラー2」。スパイクのような特殊な樹脂の突起がたくさん付いた作りになっていて、これで地面を引っかくようにして蹴り出します

【URL】

ミズノ×中村 優 特集ページ http://www.mizuno.jp/running/runmyway/vol01/

 

シューズを使い分けることで効果的な練習が可能

ということで、初心者から上級者向けモデルの計4足を試してみました。まずいえることは、ランニングシューズは一足にこだわる必要もないということです。練習ではまずケガをしないことが大前提。そこから距離を踏んで走力を上げることが目的なので、クッション性がある自分に無理のないシューズを選ぶのが得策です。一方のレースでは、記録を狙うことが目標となるので、スピードを出すために軽さも重視しなくてはなりません。

 

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実際に練習用とレース用でシューズを分ける人が多く、レベルアップを目指すならシューズを使い分けたほうが効果的なトレーニングに期待できます。「少しでも良い記録を!」と考えているランナーは、ウエーブライダー20(練習)→ウエーブシャドウ(レース)というパターンや、ウエーブシャドウ(練習)→ウエーブエアロ16(レース)といったステップアップも選択肢のひとつになるでしょう。

 

と! は! い! え! 私は毎回練習で履いてるシューズをそのままレースでも使っています。なぜなら、記録を狙っていないから(笑)。それに履きなれたシューズの方が安心というのも理由のひとつです。記録を狙いたい人も、練習用とレース用でシューズを分けるとしても、レース用のシューズを本番で初めて履くということのないように! 足に合うことをちゃんと走って試してから、レースで使ってくださいね。

 

サイズ選びはハーフサイズ以上アップを推奨!

あと私がシューズ選びの際に気にしているのがサイズ選びです。私の足のサイズは25㎝ですが、ランニングシューズは0.5㎝上げて選ぶようにしてます。シューズの中でつま先が当たらないくらいの余裕をもって選ばないと足が痛くなったり、爪がはがれてしまうことも……。

 

人によっては普段のサイズより1㎝大きくする人もいますし、ブランドによってサイズ感も全然違います。大事なのは実際に履いてみてしっくりくるかどうか! あとは、見た目でも何でもいいので履いてテンションが上がるかどうかも大事だったりします。そうすれば、おのずと外に走りにいったりレースに参加したりと、ランニングの機会が増えるはずですからね♪

 

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冒頭でも触れましたが、人によって走力も足型も違うので選ぶべきシューズは違ってきます。結局のところ、自分で色々と試してみるのが一番なのです。そして、試してみたときに「しっくりくる(痛くならない)」「テンションが上がる」のふたつの感覚を満たしていれば、それは自分に合ったシューズなのではないかと私は思います。

 

今回はステップアップという観点から、ミズノの4モデルを選んでみましたが、これだけでも私に合う&合わないがはっきりと表れました。自分にぴったりなシューズを全ブランドの中から選ぶと大変ですが、まずは走力に合ったモデルを自分で試してみることが一番大切です。「シューズ選びの参考になれば!」と思いながら書かせてもらいました。あなたにぴったりのシューズが見つかるといいですね!!!

 

【URL】

ミズノ http://www.mizuno.jp/

ミズノ ランニング特設ページ http://www.mizuno.jp/running/runmyway/

中村 優オフィシャルブログ http://lineblog.me/nakamura_yu/