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2023/1/24 6:15

車いすテニス界のレジェンド・国枝慎吾が引退を表明。「国民栄誉賞」がトレンド入り

車いすテニス界のレジェンドとして数々の偉業を成し遂げている国枝慎吾が、自身のSNSで現役引退を発表。SNS上では“勇気と感動”への感謝のコメントが殺到するとともに「国民栄誉賞」に推す声も寄せられ、「国民栄誉賞」が一時、ツイッターのトレンドとなった。

 

国枝は2021年の東京パラリンピックのシングルスで金メダルを獲得。2022年には悲願だったウィンブルドン選手権を制し、テニスの4大大会(全豪・全仏・全米オープンとウィンブルドン)すべてを制し“生涯グランドスラム”を達成、さらにパラリンピックでも金メダル獲得で“生涯ゴールデンスラム”を達成した。

 

今回、引退の決意に至った理由について、「夢が叶った東京パラリンピック後から引退についてはずっと考えており、昨年念願のウィンブルドンタイトルを獲得してからは、ツアーで戦うエネルギーが残り僅かである事を感じる日々でした。昨年10回目の年間王者になった事で、もう十分やりきったという感情が高まり、決意した次第です」とつづっている。

 

国枝が現役を退く届を提出した国際テニス連盟(ITF)は、国枝の引退発表をリツイートした16分後から、車いすテニス史上もっとも成功した男子選手のルーツや、数々の偉業を分単位で投稿した。

 

さらに国枝の妻・愛さんもツイッターを投稿。

「普通の人には見られない景色をたくさん見せてくれてありがとう! 我がサポートに一片の悔いなし!!!」などと記している。

 

ツアーを周りはじめて20年、車いすテニスの4大大会では男子世界歴代最多50回の優勝を飾り、年間最終世界ランキングは現在を含め計10回1位を記録した、まさに“レジェンド”。

 

「2006年に初めて世界一になってから17年。最後まで世界一位のままでの引退は、カッコつけすぎと言われるかもしれませんが、許してください(笑)」このコメントからも、偉ぶらず、謙虚さやユーモアを忘れない国枝の愛される人柄が表れている。

 

「最高の車いすテニス人生でした」とつづった国枝。まずはこれまでもらった感動に感謝とお礼を伝えるとともに、今後の活躍にも期待したい。