まるで名のある武将の武器か、忍者の巻物のような佇まい。こちらはプラチナ万年筆による「出雲シリーズ」の新製品です。
大正時代からの長い歴史をもつ老舗の文房具メーカー、プラチナ万年筆の創業者である中田俊一は島根県出雲市は出身。その縁にちなみ、2010年よりプラチナ万年筆と出雲市による共同開発「出雲シリーズ」がスタートしました。
「出雲シリーズ」は、漆仕上げや、素材である木材にとことんこだわったりと、いずれも各分野の職人が最高の技を施した筆記具ばかり。
古くから紙漉きの文化を持つ出雲の名産でもある「出雲巻紙」がセットになったものもあり、いずれも伝統と職人技の粋を集めた文房具です。
新製品のモチーフは出雲大社の天井絵
新作は「八雲白檀(やくもびゃくだん)」、「銀線八雲(ぎんせんやくも)」、「研ぎ八雲(とぎやくも)」の三種類。
出雲の象徴ともいえる湧き上がる雲海を蒔絵の技法で表現し、さらに出雲大社の天井絵をモチーフにした浮雲を色漆で描いています。透き漆を幾重にも塗り重ねて仕上げる八雲塗りの技法は年月と共に漆が透明に変化し、絵柄が浮かび上がり光沢の中に奥行きのある佇まい。
角度によって異なった表情を見せてくれる味わい深い1本です。
すべて雲型の飾り紐留めが付いた万年筆袋付き。予備カートリッジを収納するポケットが付いており、携帯にも便利です。
価格はそれぞれ「八雲白檀」10万8000円、「銀線八雲」「研ぎ八雲」は8万6400円。専用桐箱付きはいずれも8万6400円〜となっています。
出雲の職人による意匠がふんだんに施されているとあって安価ではありませんが、新年などの節目に手に入れるのも良いかもしれませんね。
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