もはやリングノート感覚のルーズリーフバインダー
いや、それでもまだ重い、というのであれば、もうこれしかない。コクヨ「スマートリングBiz」だ。
背表紙なしで、表紙・裏表紙とプラ製リングのみ、という思い切った構成は、もはやルーズリーフバインダーの最小構成限度だろう。見た目はほぼリングノートといった感じ。使い勝手もリングノート感覚で、当然のように360度折り返しが可能となっている。
リングを開ける時は上部のプッシュレバーを押し込み、閉じる時はリングをどこか一か所をつまむだけで、全体が閉まるようになっている。
ただ、リング自体のかみ合わせがやや弱いのか、実際に使っているとカバンの中でごくたまにリングが外れていたり、紙が抜けていたりということがあった。この辺りは、リングが常に露出しているという構造上の問題もありそうだ。
表紙は、書いた内容が外から透けて見えない不透明仕様。また裏表紙には、クリアホルダーのような書類ポケットと、名刺が挿し込んでおけるミニポケット付きになっている。この辺りの細かな作りは、「Biz」(コクヨ製品のビジネスモデルシリーズ)ならでは、といったところだろう。
本体重量は25枚収納タイプで約86g。収納枚数は「コンパクトバインダー」よりも少ないが、学生のように毎日がっつり板書を取るわけでもなし、これで充分ということもあり得る。むしろこの軽さの方が重要、ということならば、こちらを選んで間違いないだろう。
【著者プロフィール】
きだてたく
最新機能系から駄雑貨系おもちゃ文具まで、なんでも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は文房具関連会社の企画広報として企業のオリジナルノベルティ提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。著書に『日本懐かし文房具大全』(辰巳出版)、『愛しき駄文具』(飛鳥新社)など。近著にブング・ジャムのメンバーとして参画した『この10年でいちばん重要な文房具はこれだ決定会議』(スモール出版)がある。