日本旅行業協会(JATA)によると、2019年から2020年にかけての年末年始に日本人が渡航する人気旅行先は、台湾が第1位となったという。しかも5年連続の結果らしい。台湾発の大型複合セレクトショップ「誠品生活」が日本発で東京・日本橋にオープンするなど、台湾カルチャーへの関心が高まるなか、やはり本場もチェックしておきたいところだ。
イベントやメディアへの出演、新作文房具のプロモーションなどに引っ張りだこの文具ソムリエール・菅未里さんは、仕事柄、文房具を試す機会は多く、手元には山のような文房具が……。そんな菅さんが、自腹を切ってまで手に入れた、いま本当に気に入っている文房具とは何なのか? いよいよ日本を飛び出し、世界に点在する文房具カルチャーの集積地を巡るなかで今回取り上げるのは、その話題の台湾で入手した文房具、とドリンク。
「菅未里の自腹買い文房具」バックナンバー
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雑貨店で見つけた、台湾カルチャーを映した文房具
台湾に行ってきました。もちろん出張です。目的はいくつかの打ち合わせと、現地の文房具店を巡ることです。
タピオカミルクティーを頼むときの「コツ」
あ、あともう一つありました。噂のタピオカを飲むことです。日本でタピオカが流行っていることはもちろん知っていたのですが、どのお店もあまりにお客さんが多いので、並ぶのが苦手な私は避けていたのでした。そこで、タピオカがあふれていると噂の台湾なら、スムーズにタピオカにありつけると思った次第です。
なるほど、確かに台湾にはあちこちにジュースバーがあり、タピオカドリンクを売っています。私はそんなお店の一つで、「砂糖半分、氷少なめ」のタピオカミルクティーを頼みました。打ち合わせをした現地の方に、「普通に頼むと甘くて氷も多すぎるけれど、こう頼めば適度な甘さになるし、氷が減っただけタピオカミルクティーが増えるのでお得だ」と聞いていたからでした。太っ腹ですね。
さて、こうしてタピオカミルクティーとの初対面を果たした私ですが、予想外の大きさに面食らってしまいました。タピオカがたっぷり。それをもちゃもちゃと飲んで(食べて)いるとあっという間にお腹がいっぱいになってしまいました。タピオカはお餅みたいなものなんですね……。
日本の文房具は「おしゃれ」
さて、タピオカミルクティーでお腹を満たした私は、さっそく文房具店巡りに出かけます。
台湾には、文房具好きの店主が厳選したアイテムを揃えた小さな文房具店がいくつもあります。いわば、文房具のセレクトショップでしょうか。私はそういう店をいくつか日本であらかじめピックアップしておき、順番に訪ねたというわけです。
訪ねてみると、どのお店も小さいですがスタイリッシュで、セレクトにも個性があり楽しめました。しかしひとつだけ共通点があり、それは日本の文房具だらけだということ。台湾で「こだわった文房具」を選ぶと、どうしても日本製ばかりになってしまうらしいのです。日本人としては誇らしいのですが、せっかく台湾に来たのですから現地の文房具を見たい気持ちもあります。
雑貨店は現地の文房具だらけだった
そう思った私は、思い切って現地の雑貨店である「勝立百貨」に入ってみました。まったくおしゃれではない、というと失礼ですが、生活用品を所狭しと並べた、ごく普通の雑貨店です。日本だと「ドン・キホーテ」が近いでしょうか。
すると、大当たり。あるわあるわ、台湾製の文房具があふれているではありませんか。ペンやノートはもちろん、マスキングテープやシールが多いのが特徴です。
私は夢中になって買い集めました。どれも安いので出費は気になりません。中でもよかったのが、この「Funtape TAIWAN」のマスキングテープです。台湾の食べ物にはじまり、特徴的なショッピングバッグや看板といった面白い柄を上品にまとめています。定価は35元ですが、勝立百貨では28元で売っていました。日本円で100円前後です。
勝立百貨には他にも魅力的な文房具がたくさん、紹介しきれないくらいありました。勝立百貨は台湾にいくつもあり、複数の店舗に行きましたが、特にお勧めなのは科技大楼站という駅から南に100mほど行ったところにある、少し大きい店舗です。
スタイリッシュな文房具店ではなく、ごく普通の雑貨店に掘り出し物がたくさん。灯台下暗しですね。