最新ペン型ハサミ、性能チェック
新製品3点について、気になるのはやはりハサミとしての性能の部分だろう。
最も多用されるであろう紙1枚切りにおいては、どれも「問題なく切れる」という感じ。ただ、体感として優秀に思ったのは、やはり「G-SLIM」だ。刃が入った瞬間の感触が「ザクッ」ではなく「サクッ」というかなり軽いものだったのは、やはり切れ味の良さの証だ。
コピー用紙8枚重ね切り(ペン型ハサミで行う作業としては、あまり現実的ではないのだが……)になると、「サクサポシェ」がやや結果を落としてくる。これは、刃の長さに対してテコの力点となるハンドルが近いこと、刃が他よりも薄く“ビビリ”が出やすいこと、の2点が原因のように思えた。
逆に、刃厚のしっかりした「ツイッギーポーチ」は、見た目が小さい割に確実な切れ味を発揮している。なかなか頼りがいがあるな、という感じだ。
対して、紙1枚をチョキチョキチョキ……と長い距離を切り進めるのに関しては、やはり「サクサポシェ」のバネ開閉+ロング刃はかなり軽快。
また、さらに長い距離を切りたいなら「G-SLIM」独自の「ペーパーカットモード」も便利だ。これは、オープン状態でロックを戻すと、刃が15°開いたところで止まるというもの。このモードでサクッと切り込んでからハサミ自体を押し進めると、刃を開閉させずにスーッとどこまでも切れていくのである。
元々、“ハサミで切る技術”のひとつとしてあったものを機構化し、誰でも活用できるようにした、というのがユニークだ。
さて、実際にあれこれと切ったり持ち歩いてみたり……と使い続けた感想としては、以下のような感じ。
1「ツイッギーポーチ」……紙以外にも使う日常カットハサミとして万能、かつ携帯性が高い。
2「サクサポシェ」……プリントをノートに貼るサイズに合わせて大きくカットしやすく、キャップレスが嬉しい。
3「G-SLIM」……サイズは大きいが刃の性能が高く、ペーパーカットモードも使える。
どれも個性のあるハサミだが、自分が使うシーンに合わせて選べば、ハズレはないだろう。ぜひ試してみて欲しい。
「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
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