文房具
2021/8/1 17:45

マステは収集から次のフェーズへ! スライドか噛み切りか「マスキングテープカッター」はカットする触感で選ぶべし

サクン! とした切れ味が気持ちいい「マスキングテープカッター」

一方、2020年11月に発売され、文房具総選挙2021にもノミネートされたLIHIT LAB.「マスキングテープカッター」は、色合いやデザインともにかなりファンシー寄り。こちらはいかにもマステ用といった雰囲気のツールだ。

LIHIT LAB.(リヒトラブ)
マスキングテープカッター
363円(税込)

 

セットしたテープを引き出したら、本体をグッと握る。すると先端の大きなギザ刃がテープを噛みちぎるようにしてカット……と文章で表現すると、なかなか非ファンシーな野蛮さである。

 

しかし、実はこの“噛みちぎる”カットの手応えが「マスキングテープカッター」最大のポイントと言える。

↑一見するとワニのような、かなり豪快なギザギザのプラ刃

 

刃がプラ製ということもあって、さほど切れ味が鋭いわけではない。ところが、テープに食い込んで切れる際に手に伝わる「サクン」という感触が、とても気持ちいいのだ。

 

このサクン感を「かわいい手応え」と表現する人もいるが、なるほど、なんか納得できるかもしれない。これを味わうために、ついつい意味なく何度もテープを切ってしまうぐらい楽しいのである。

↑必要な分だけテープを手で引っ張り出したら、ステープラーのようにぐっと握って押し込む

 

↑ピンと張ったテープに尖った刃の先端が刺さって、そこから裂き開いて、最後に切れる。この一連の感触が、かわいい「サクン」だ

 

開発時には、金属製のスパッと鋭く切れる刃を搭載する案もあったはず。そこをあえて、切る手応えを強く感じられる、失礼ながらナマクラ(刃物の切れ味が鈍いさま)なプラ刃をチョイスしているわけで、その考え方はなかなかユニークだ。

 

また、切れ味がナマクラなことで、テープの切り口がギザギザと大きく乱れるのも、味わいとしてアリ。マステでデコレーションをする場合、切り口が鋭くフラットなよりも、いかにもテープっぽい風合いのギザギザな方が好まれるケースもあるのだ。

↑最近こういうのなかなか見ないなー、というくらい派手にギザギザとなった切り口

 

↑テープセットは本体下部のカバーを開いて行う。対応テープは テープ幅15mm以下/芯内径25mm以上/外径54mm未満となっている。

 

同じ長さのテープがスパッと切れるシステマチックなカッターと、サクン感が気持ちよくギザギザに切れる感覚派カッター。どちらが優れているというわけではなくて、どちらも好きに選べるのが素晴らしい。マステ消費ツールもいい感じに成熟してきたなぁ、と感じる次第である。

 

 

「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
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