ノアック社長はTTシリーズの誕生20周年の話題に加えて、2019年がドイツの造形学校「バウハウス」の設立100周年にあたることも報告。デザインをことのほか重視してきたアウディジャパンとしても、その記念行事である「bauhaus100 japan」プロジェクトに協賛すると発表した。会場にはプロジェクトの代表として武蔵野美術大学の名誉教授 柏木博氏が来場。柏木氏によるプロジェクトについてのプレゼンテーションが行われた。
バウハウスは建築や美術を教えていた戦前のドイツにあった教育施設のこと。1919年に設立され、ナチスの台頭によって1933年に閉鎖されている。その短い活動期間にも関わらず、各領域の巨匠が関わって先進的な教育を行っていたことで知られ、今もなお美術や建築の世界で大きな影響力を残しているとされる。
柏木氏はその中で、「バウハウスは活動した期間はわずか十数年でしかなかったが、その後のデザインに関する基礎を築き上げた」と紹介。「そのデザインの素晴らしさを100周年を記念して実施する巡回展にぜひ注目して欲しい」と説明した。中でもTTシリーズのデザインについて、「TTシリーズはバウハウスが築き上げたデザイン哲学と類似性があり、一目見てボディの特徴がつかめるデザインとなっている。その意味で、TTシリーズはバウハウス的な理念に基づいてデザインされていると言ってもいい」と評した。
この他、発表会場には誕生20周年を記念して、1999年に日本で初めて導入された初代と、2代目のTTも展示され、注目を浴びていた。