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2019/6/8 17:30

花も景色も列車もみんな絵になる「わたらせ渓谷鐵道」10の秘密

【わ鐵の秘密④】途中駅にも見どころ遊びどころが盛りだくさん!

大間々駅を発車すると列車は急に緑に包まれるように走り出す。渡良瀬川の流れも線路に近づいてくる。それまでの車窓風景とはまったく異なる光景となる。

 

「トロッコわたらせ渓谷号」は大間々駅発だが、同駅からの運転は、こうした車窓風景の変貌ぶりを見ると、“正解”なのかも知れない。

↑大間々駅〜上神梅駅間の桐原地区は桜の名所としても知られている。4月初旬〜中旬ごろはご覧のような光景に。場所は間坂踏切近くで、大間々駅から徒歩で17分ほど。駅前の観光案内所でレンタサイクル(無料)を借りて往復すると便利

 

大間々駅を発車すると春先に桜が見事な桐原地区を抜ける。その先で、渡良瀬川が右手に見え始める。次の上神梅駅(かみかんばいえき)までは、駅間が5.1kmと長い。渓谷が間近に楽しめる区間だ。

 

わ鐵の路線には名物駅が多い。上神梅駅もその一つだ。古い木造駅舎が残っている。1912(大正元)年築の駅舎。昭和初期に増築された建物で、古い駅舎の残り趣ぶかい。この駅舎は、2008(平成20)年に国の登録有形文化財になった。駅のホームに連なるように桜並木があり、春は撮影に訪れる人が多い駅でもある(山あいにある駅なので、開花時期はやや遅め)。

 

↑上神梅駅の木造駅舎。木で造られた改札口など、よく残っていたな、と感心させられる。地元の人たちによりきれいに掃除され、木のベンチにお手製のクッションが置かれていた。入口には「新元号 令和」という墨書きされた書が長く掲示されていた

 

上神梅駅の次の駅が本宿駅(もとじゅくえき)だ。ここは渡良瀬川が目の前に流れる渓谷沿いの駅。ホームからは階段を使って国道122号へ登る。駅近くに列車と渡良瀬川を絡めて撮影できるスポットがあり訪れる人も多い。

 

この本宿駅の次の駅が水沼駅だ。この水沼駅、駅舎内に「水沼駅温泉センター」がある。次の列車を待つ間にひと風呂が可能だ(大人600円)。露天風呂からは渡良瀬川を望むこともできる。

 

↑わ鐵のホームに設けられた水沼駅温泉センター。次の列車を待つ間に入浴、さらに列車が到着してから、ホームに出て行っても余裕で間に合う便利さが魅力だ。館内にはお食事処や売店もあり。タオルの販売もあり手ぶらで訪れても大丈夫だ

 

ホーム横に温泉センターの入口があり、湯から上がったらフロントでひと休み。列車が入ってきたらホームへ、ということができる。春先は駅近くの桜並木が美しく、写真を撮る人で賑わう。

 

↑中野駅はホーム一つの小さな駅。東京都内にある中野駅と同じ駅名で、読み方も同じだ。駅名の元になった中野という地名は珍しくないと見えて、上田電鉄にも中野駅(長野県)がある。ほか上総中野駅、陸中中野駅、信州中野駅と頭に地域の名を付けた中野駅が各地にある

 

水沼駅を出ると、「うさぎと亀」の唄の発祥の地に近い花輪駅、さらに中野駅、小中駅と小さな駅に止まりながら列車は北へ向かう。

 

 

【わ鐵の秘密⑤】神戸駅(ごうどえき)の名物といえば?

桐生駅からちょうど1時間で神戸駅に到着する。「神戸」と書いて「ごうど」と読む。「こうべ」という良く知られた駅名があり、そちらの駅との混同を防ぐために国鉄時代は神土と表記した。しかし、駅名の「ごうど」は同地区の地名だったこともあり、わたらせ渓谷鐵道となった年に「こうべ」と同じ漢字の「神戸駅」に改称している。

 

↑駅周辺だけでなく、神戸駅近くの線路沿いの花桃も美しい。最盛期には撮影に訪れる鉄道ファンで賑わう。車両はトロッコわっしー号

 

この神戸駅の名物といえば花桃。春には駅とその周辺に植えられた300本の花桃が紅色に染まる。開花する時期には「花桃まつり」が開かれ、駅前駐車場には多くのブースが設けられ様々なイベントが開かれる。

 

花桃とならび同駅の名物になっているのが構内の「レストラン清流」だ。元東武鉄道のデラックスロマンスカーだった特急「けごん」として走った車両の1720系中間車2両を利用、車内を食事施設に改装したものだ。

 

同レストラン、舞茸ご飯定食(1230円)やきのこカレー(820円)などが人気だ。料理は味に定評あり、食事時は列車利用の人だけでなく、ドライブ途中に立寄る人が多い。下り列車(主に午前中に走る列車)が駅に停車している間、弁当や軽食、カレーパンの販売も行われる。レストランに立ち寄る時間がない時には便利だ。

 

↑上りホームに設けられる「レストラン清流」。元東武の特急用車両1720系の中間車の車内がレストランとなっている。舞茸天そば(820円・左写真)など山里の味が楽しめ人気に。営業時間は11時〜16時30分、4〜11月は無休、12〜3月は月曜休(休日の場合は翌日休)
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