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2019/8/25 18:30

【2019夏保存版】乗るなら今のうち! 残り少ない国鉄形車両 〈電車編〉

【国鉄形⑫381系】カーブを快走!自然振子式を採用した特急電車

製造年1973年〜1982年(残存車両数62両)
残る路線JR西日本:山陽本線・播但線・山陰本線

 

カーブが多い日本の鉄道路線。山間部を走る路線を少しでも早く走れるように、軽量、低重心化、さらに振子装置を装備、開発された特急形電車が381系だった。最初は中央本線を走る特急「しなの」に使われ、その後に阪和線・紀勢本線を走る特急「くろしお」、1982年には山陽と山陰を結ぶ特急「やくも」に導入されている。ちなみに現在残る国鉄形特急としては高運転台の姿を残した唯一の車両となっている。

 

↑カーブが多い伯備線を走る381系。特急「やくも」として岡山駅〜出雲市駅を結ぶ。振子式の特徴でもある車体を傾けつつカーブを通り抜ける

 

日本初の振子装置を装着した381系だが、スピードアップにつながったものの、「しなの」「くろしお」はすでに381系の運用はなくなっている。残る381系の運用は「やくも」のみだが、車両変更等の話は聞かれないことから、今しばらくは走り続けることになりそうだ。

 

ちなみに381系の振子装置は自然振子式と呼ばれるもの。酔いやすいなどの利用者の声があったことから、その後に取り入れられた振子装置は改良され、制御付き自然振子式、および空気ばねによる車体傾斜システムが利用されている。そのため381系に比べ、乗り心地は格段に向上している。

 

 

【国鉄形⑬415系】交直流両用電車として今も欠かせない存在に

製造年1971年〜1991年(残存車両数163両)
残る路線JR西日本:七尾線など。JR九州:鹿児島本線、日豊本線など。

 

国鉄の電化区間は、当初は直流方式が多かった。電化区間が地方に広がるに連れて、交流方式が多くの区間に取り入れられていく。とはいえ交流電源には商用周波数が東日本50ヘルツ、西日本60ヘルツと地域で異なる問題があった。

 

415系は直流電源、交流50ヘルツ、交流60ヘルツの3電源に対応した車両。初期の車両は、鋼製で113系・115系に近い姿を持つ。一方、後期の車両はステンレス製の車両となっていて、姿・形が大きく異なる。

 

↑日豊本線を走る415系。JR九州では唯一の交直流両用電車ということもあり、鹿児島本線、日豊本線といった幹線で活用されている

 

↑国鉄の最晩年の1986年から製造された415系1500番台。ステンレス製の車体で初期の415系とは大きく異なる姿・形となっている

 

415系はJR東日本とJR九州に引き継がれた。その中でJR東日本の車両はすべてが引退している。

 

一方のJR九州の車両は多くが今も利用されている。その理由としては、JR九州としては唯一の交直流両用電車で、便利な存在ということがあげられる。JR九州の鹿児島本線の一部列車は関門トンネルを越え、JR西日本の下関駅まで走る。門司駅構内に交流から直流に切り替える、交直セクション区間があり、そこを越えられるのは415系のみという事情がある。

 

JR九州では415系以外の車両は交流か、もしくは直流のみを走る電車のみしかない。そこで今も415系が必要なわけである。

 

九州では新型の821系が走り始めている。この821系は残っている415系の後継車両として導入された。821系は交流電車だが、415系の車両数が多いことから交流区間の運行の引き継ぎ用に造られた。

 

鍵となる関門区間の運行だが、将来はYC1系蓄電池搭載型ディーゼルエレクトリック車両(ハイブリッド車両)、もしくは、BEC819系蓄電池駆動電車といった車両の進化タイプが使用されることになりそう。821系を含めて新車両の増備にはまだ期間が必要となりそうで、しばらくの間は415系の活躍が期待できそうだ。

 

↑JR西日本にも415系が走る。こちらは113系を改造して交直流両用電車とした車両。415系800番台となる車両で、1991年とJRになった後に改造が行われた。現在は七尾線(IRいしかわ鉄道を一部走行)を走っている
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