現行型の「7.5」は、装備類の先進度もトップレベル
クラスレス、という表現は室内の作りや装備品についてもピッタリ当てはまります。現行ゴルフは2017年に「ゴルフ7.5」と呼ばれるほどのアップデートを受けていますが室内回りは持ち前の質感の高さに加えてデジタル化が進行。スマホとの連携ができるインフォテインメントシステムは、タッチスクリーンに直接触れることなく手の動きだけで操作可能な「ジェスチャーコントロール」を採用。上級グレードでは、メーターも12.3インチの高解像度デジタルディスプレイが標準化され、多彩な表示機能を誇ります。また、運転支援システムの充実ぶりは同クラスのライバルはもちろん、プレミアムブランドのモデルと比較して勝るとも劣りません。今年、ラインナップに追加された新グレードの「マイスター」では駐車時のステアリング操作を自動化する「パークアシスト」まで標準装備されています。
まさに“標準的”なパッケージングながら実用性の満足度も高水準
一方、オーソドックスなFF2ボックスのハッチバックとワゴン、ということで背の高いミニバンテイストのモノスペース、あるいは流行りのSUVと比較すればユーティリティは外観から想像される通り。前後席の空間はサイズ相応というところで、特別広いわけではありません。とはいえ、大の大人が後席に座っても不足があるわけではなく、少なくとも4人家族あたりまでなら実用性は十二分でしょう。また荷室はハッチバック、ヴァリアントともにクラスの平均値を上回る広さが確保。特にヴァリアントは1クラス上のワゴンを凌ぐ容量なだけに、RV的なニーズにもしっかり応えてくれるはず。このあたりは、かつて「トランクを買うとクルマがついてくる」とまでいわれたモデルをラインナップしていたVWの作らしい美点のひとつです。