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2019/8/17 21:00

ダイハツ4代目「タント」に試乗して感じたこと。ライバル車たちより一歩リードしてるな。

ダイハツ「タント」は、“スーパーハイトワゴン”と呼ばれる極端に背が高いミニバン形態を軽自動車カテゴリーに持ち込んだパイオニアです。いまやこのクラスはスズキ「スペーシア」やホンダ「N-BOX」など、ライバルメーカーも有力な対抗馬を投入。軽乗用車の主流となっていますが、当然ながら販売台数を筆頭とする競争は熾烈なものとなりました。そこで、タントも7年ぶりにフルモデルチェンジを実施。4代目へと進化して、持ち前の多機能ぶりを進化させていますが、結論から先にいうとその実力はこのクラスの先駆に相応しいものでした。

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ダイハツ「タント カスタム」、「タント」は純正オリジナルアクセサリーで楽しむのもアリ!!

【今回紹介するクルマ】
ダイハツ/タント
※試乗車:タントX
価格 122万400円~168万4800円(税込)

ダイハツ/タント カスタム
※試乗車:タント カスタムRS
価格 154万9800円~187万3800円(税込)

 

シンプルな仕立てで質感と新しさをアピールするタントと、「押し」のタント カスタム

群雄割拠となったスーパーハイトワゴン市場に4代目の新型タントが投入されました。ボディサイズは先代と比較すると全高とホイールベースが若干拡大されましたが、すでに初代の頃から軽規格を使い切っている全長と全幅は変わらず。当然ながら合理的な“ハコ”という見ための風情も変わりません。とはいえ、タントはキャラクターラインを筆頭とするディテールをスッキリとシンプルに仕上げることで新しさをアピール。

↑タント。軽規格という“縛り”があるため当然ですが、ボディサイズは先代とほぼ同じ。ただし、全高とホイールベースはそれぞれ5㎜拡大されています

 

【フォトギャラリー】GetNavi web本サイトにてご覧になれます。

 

それをベースとした「タント カスタム」はワイドかつボリューム感のあるフロントマスクを組み合わせて先代より一層押しの強さを感じさせるデザインに仕上げられました。ダイハツによれば両モデルの販売比率はほぼ半々とのことですが、タントは日々を共にする便利な日常のアシ、タント・カスタムはすべての用途をこれ1台でまかなうファーストカーのニーズに一層フィットするの仕立てになったといえるでしょう。

↑プレーンなタントと比較すると、タント カスタムは“濃い”顔つきになるのが特徴です。フルLEDのヘッドランプにはアダプティブドライビングビームを採用します

 

【フォトギャラリー】GetNavi web本サイトにてご覧になれます。

 

一方、スクエアな全体のシルエットこそ変わらない(というより変えようがない)新型タントですが外皮に包まれたハードウェアは一新されました。小型車まで含めた新世代のクルマ作り、DNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)を活かした基本骨格はゼロベースから新開発されたもので先代より約40kgの軽量化(骨格全体の数値)を達成すると同時に曲げ剛性は約30%向上。衝突安全性に加え、ノイズやバイブレーションに代表される快適性の向上に貢献しています。

またフロントがマクファーソンストラット、リアはトーションビーム(4WD仕様は3リンク)という基本構成こそ先代と同じながら、サスペンションも理想的ジオメトリーに配慮した新骨格に合わせてブランニューに。操縦安定性や快適性を向上させたほか、全体で約10kgの軽量化も達成しています。

↑タントのボディカラーは、全9色をラインナップ。写真はブルーミングピンクメタリックで、ほかにパステル調のカラーが2色用意されます

 

↑カスタムは、クリスタルLEDリアコンビランプを採用するのがタントとの相違点。こちらのボディカラーは2トーン仕様を含めて全11色から選べます

 

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