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2020/2/16 19:00

明智光秀生誕の地?「明知鉄道」にまつわる10の不思議

おもしろローカル線の旅60 〜〜明知鉄道明知線(岐阜県)〜〜

 

岐阜県の東部・東濃(とうのう)を走る明知鉄道。山々そして田畑を眺めながらのどかに走るローカル線である。

 

この明知鉄道がにわかに注目を集めるようになっている。大河ドラマの主人公である明智光秀のゆかりの地であるからだとされる。ほかにも訪れると沿線には興味深いこと、不思議なことが満載だった。そんな明知鉄道の魅力発見の旅に出かけた。

 

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↑恵那駅と明智駅を結ぶ明知鉄道。ディーゼルカーが変化に富む路線をのんびりと走る。写真は新型アケチ100形

 

 

【明知鉄道の不思議①】なぜ明知鉄道は「知」、明智駅は「智」?

明知鉄道でまず気になったのが鉄道会社名&路線名と、終点駅の明智駅の漢字が異なることだった。

 

明知鉄道は国鉄明知線が元になっている。1985年11月16日に国鉄路線から明知鉄道の路線となった。路線名と鉄道会社名は国鉄時代の「明知」がそのまま引き継がれ使われている。一方で、終点の明智駅は、当時の町名、明智町の名前にそろえ、明知鉄道が生まれた日に、「明智」と改名した。その後、明智町は2004年に周辺市町村と合併し、現在、恵那市の一部となっている。

 

さらに追求すると、明智町は元・明知町で、周辺の町村合併した1954(昭和29)年に明智町と改名した。すでに恵那市の一部となっていることもあり、当時の改名の経緯が定かでない。いずれにしても不思議な「知」と「智」の使い分けである。

↑明知線の終点・明智駅。当時の町名が明智だったことから明智駅と改名した。入口上にある案内のように「日本大正村」が近くにある

 

 

さて、ここで明知鉄道明知線の概要を見ておきたい。

路線と距離明知鉄道明知線/恵那駅〜明智駅25.1km *全線単線・非電化
開業1933(昭和8)年5月24日、鉄道省により大井駅(現・恵那駅)〜阿木駅間が開業、1934(昭和9)年6月24日、岩村駅〜明知駅間の延伸開業で明知線が全通。
駅数11駅(起終点駅を含む)

 

列車はすべてが恵那駅と明智駅を結ぶ列車で、平日14往復、土休日は13往復。列車の間隔はおよそ1時間おき。昼の明智駅発11時27分発、恵那駅12時25分発(曜日を問わず)は一部の駅を通過する急行列車(急行料金は不要)となっている。所要時間は恵那駅〜明智駅間が50分弱だ。

 

運賃は恵那駅→明智駅が690円で、恵那駅と明智駅で全線の乗り降り自由の一日フリー乗車券1380円が販売されている。

 

なお、下り急行列車には車内で食事が楽しめる“食堂列車”が連結される(毎週月曜日を除く毎日)。食事内容は季節で異なり、3月までは「じねんじょ列車」となっている。

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