乗り物
2020/9/17 21:00

見た目ヨシ! 実用面ヨシ! の電動バイク「smacircle S1」が日本上陸。早速乗ってみた!

今年1月に米国・ラスベガスで開催されたCES2020でイノベーションアワード製品にノミネートされた電動バイク「smacircle(スマサークル)S1」に注目が集まっています。ポイントは車体が2つの大きなサークルを持つユニークなデザインにあり、折りたたむとバックパックに詰めて持ち運べる仕様となっているのです。今回は都内で開催されたイベントで「smacircle S1」に試乗。車両の解説と試乗した感想をお伝えしようと思います。

↑出掛けた先に着いてから組み立て、ラストワンマイルの乗りものとして力を発揮する「smacircle S1」。少し丈夫なバッグを使えば持ち運びも楽々

 

折りたたんでコンパクトに持ち運べる電動バイク

持ち運びもできる電動バイクは世界的にも人気を呼んでいる乗り物。海外ではそれをシェアリングサービスとして提供している例が多数あります。シェアリングステーションで充電さえしてあれば会員はいつでも借り出せるというスタイルです。しかも、海外の多くの国ではこれを免許なしで利用可能。そのため、Googleマップでは交通手段として電動バイクが提案されるほど、生活に馴染んでいるのです。

 

「smacircle S1」はCES2020で注目を浴びただけに、すでに今年6月から北米などで発売が開始されており、その人気は上々のよう。発表以降、日本でも発売を望む声が大きく、その要望に応える形でいよいよ国内でも販売に向けて動き出したというわけです。

↑カラーリングはオレンジとブルーの2色が用意される。特に蛍光色となっているわけではない。乗車時の本体サイズが長さ95cm×高さ87cm、折りたたむと長さ29cm×高さ49cm×幅19cmになる

 

↑各種設定はスマートフォン上で行い、走行中の速度やバッテリー残量などもスマートフォンで確認できる

 

↑速度計はスマートフォンを使い、走行モードの設定も行える。販売時には日本語版も用意される

 

車両を目の前にするとそのユニークなデザインに思わず惹かれてしまいます。軽量化のためにフレームはカーボン製とし、モーターもコンパクトにまとめられるようインホイール型とし、これによって重量は約12kgを実現。この手の乗り物としては相当に軽いと言えます。

↑「smacircle S1」のスペック。このユニークなスタイルは見た目だけでなく、実用面でもきちんとした意味を持っている

 

中でもビックリしたのは、折りたたんだ時は前後の車輪が2つのサークル内に収まることです。こうすることでコンパクトにまとまるだけでなく、車輪による周囲への汚れも軽減可能。ユニークさは見た目だけでなく実用面でもしっかりサポートされていたのです。

↑「smacircle S1」の重量は12kg。折りたたんだ状態では車輪がサークルの中に収納されるので、カバンの内部を汚すこともない

 

折りたたみ方はとても簡単です。イベントでは車体バックパックから取り出して組み立てる流れが紹介されましたが、その作業は実質およそ30秒ほど。バックパックに入れるときは少し手間がかかって、それでも1分ちょっとで済みました。

 

smacircle S1を車体バックパックから取り出し、そしてまた収納してみた

 

これまで多くの電動バイクを見てきましたが、ここまで携帯性を意識してまとめられている電動バイクは見たことがありません。航続距離はフル充電で17~20kmとのことですが、これなら目的地近くまでは公共交通機関で移動し、現地に着いてすぐに乗り始められますね。

↑バッテリーはシート部に内蔵され、3時間ほどでフル充電となり、17~20km程度走れるという

 

ただ、日本では海外と違って原動付き自転車の免許資格が必要。乗車時にはヘルメット着用も義務付けられます。また、公道を走れるようにするため、オリジナルにバックミラーや前後のウインカー、ストップランプといった保安部品が必要となります。この日のプロトタイプに取り付けられていた保安部品はいずれも試作品で、販売車両では違ったデザインになるとのことでした。

↑前方にはLEDライトを標準装備。日本仕様ではこれにウインカーとバックミラーが装着される

 

↑ウインカー付きバックミラーの試作品を装備した状態。日本仕様はもっと大型のものが装着予定だ

 

↑日本仕様で後部に装着される予定のストップランプとウインカー。ナンバープレートも装備される

 

いよいよsmacircle S1にライドオン!

さて、いよいよ試乗です。スタートは運転者が足で地面をキックし、少し動き始めたところでステアリング右手にある操作レバーを押し下げるとモーターからパワーが得られます。これは停止中に誤って操作しても動き出さないようにする安全対策として採用されたものです。これは電動バイク共通の安全対策で、多くの車種で採用されている機構です。

↑足で地面を蹴って動き出したところでモーターからのパワーにつながる。走行モードは、スポーツ/ノーマルの2モード

 

↑ハンドルバーの左側にはブレーキ用レバーとウインカースイッチが、右側にはアクセル用レバーが装備される

 

smacircle S1に試乗してみた

 

モーターからのパワーが伝わると思っていたよりも加速は力強い印象です。最高速度はスポーツモードで約20km/hということですが、音もなく加速していくので体感ではもっと出ているような感じがします。直線路だけでなく緩やかな坂道も走ってみましたが、そこでも十分なパワーを発揮してくれました。

↑電動モーターならではの力強い発進加速が得られ、最高速度は20km/h弱。緩やかな坂道も難なくこなして見せた

 

路面の振動はステアリングにそのまま伝わってきます。タイヤをパンクの心配が要らないソリッドダンピングタイヤとし、高い耐摩耗性を得るために硬質なゴムを使っていることも影響しているのだと思います。一方でシートのクッション厚は十分で、身体への振動はかなり抑えてくれているようでした。

 

モーターは後輪のインホイール式で、停止するにはモーターを逆回転させて発生するトルクで制動します。そのブレーキはかなり強力で、速度が出ていてブレーキをかけても思った位置にきちんと停止できるほどでした。ただ、ホイールは8インチと小さめなせいか、速度が乗るまで安定するのが難しく感じました。スムーズに走るためには運転手が少し慣れる必要があるかもしれません。

↑ホイール径は8インチ。耐摩耗性を高めたソリッドダンピングタイヤを組み合わせ、パンクの心配は無用とのことだ

 

それと注意しておきたいことが1つ。車輪には前後とも泥よけが付いていないため、この日のように雨上がりの路面が濡れた状態で乗ると跳ね上がった泥が襲いかかってきます。試乗後に背後が泥だらけになっているのにビックリしてしまいました。

↑泥よけカバーがないため、路面が濡れた状態で走るとこの状態になるので注意

 

では「smacircle S1」のお値段です。予定価格は18万5900円(税込)と少し高め。しかし、クラウドファンディングで目標額2300万円の資金を募集中で、これに賛同して支援する、超早割や早割などお得な特別キャンペーンも実施中とのこと。今までの電動バイクにない「smacircle S1」のユニークさがどう支持されるか、その今後の成り行きに注目です。

 

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

 

 

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