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2022/5/10 15:10

テスラ車にCarPlayを(ラズパイを使って)力尽くで導入するソフトウェアが公開される

米テスラ製の電気自動車ではアップルのCarPlayが利用できず、車のオーナーらが強く要望しても叶えられる気配がありません。そのため、誰もがテスラ車で(Raspberry Piを経由して)CarPlayを導入できるソフトウェアを公開した人物が現れました。

 

ポーランドの開発者Michal Gapinski※氏は今年初め、自らのTesla Model 3にCarPlayを導入できた(車本体のタッチパネルを使って操作)ことを報告していました。

 

 

さらに約半年かけて、他の人も使えるソフトウェア「Tesla Android」のアルファ版をGithubに初公開。

 

 

この回避策は、LTEモデムとWi-Fi機能を持つRasberry Piを使い、Androidベースのカスタムファームウェアを実行させ、さらにマイクロHDMI-HDMIケーブルとイーサネットケーブルを使ってテスラ車に繋いでいます。つまりRasberry Pi側から出力したCarPlayのインターフェースを車載ブラウザに表示させ、マップやApple Musicなどのアップル製アプリを使えるようにしたわけです。システムは走行中でも動作し、テスラのステアリングホイールにあるメディアボタンで操作もできるそうです。

 

Gapinski氏は、最新アルファ版の主な狙いはユーザビリティ(使いやすさ)にあると語っています。「このプロジェクトが拡大し、テスラコミュニティで人気を勝ちえるためには、レスポンスのよいAndroid体験を提供する必要があります」とのこと。そうでなければユーザーは使ってくれないため、と説明しています。

 

現時点では機材の用意もインストールも簡単とは言えませんが、いずれ「ほんの数分で導入できるものに簡素化し、コストと参入障壁の両方を減らす」ことを目指すと述べられています。

 

2020年にはテスラがApple Musicのサポートを検討している手がかりも見つかっていましたが、結局は実現していません。テスラCEOのイーロン・マスク氏も、CarPlayを搭載して欲しいとの要望をスルーしているようでもあり、テスラ車のオーナーは自力で望みを叶えるしかなさそうです。

 

Source:Michal Gapinski(Twitter)
via:MacRumors

 

※Michallはストローク付き、Gapinskiのnはアキュートアクセント付きが正式な表記です