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2023/4/16 6:30

アウトドアカーの最適解! 先進PHEVから本格オフローダーまで間違いナシの7台をチョイス

車中泊にキャンプ、グランピングから釣りにバードウォッチングなどアウトドアの楽しみ方は十人十色。しかし目的地に行くまでの移動手段となると頼れる相棒で行きたいものだ。さあ、いまこそ“行動制限”のないクルマで出かけよう!

※こちらは「GetNavi」2023年4月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

私が選びました!

モータージャーナリスト
海野大介さん

自動車雑誌の編集部や船の専門誌を渡り歩く。小型船舶やA級ライセンスなど遊びの資格を所持する40代。現在はウェブへの寄稿を中心に活動中。

 

三菱独自のAWCが生む高い走行性能が魅力

三菱
アウトランダー PHEV
484万1100円〜570万5700円

三菱の新しい旗艦モデル。力強く存在感のあるエクステリアや上質で先進的なインテリアが特徴だ。三菱独自のS-AWCや前後輪でのブレーキAYCが生み出す高い旋回性能や安定性は、背の高いSUVであることを忘れてしまうほど。

SPEC【P】●全長×全幅×全高:4710×1860×1745mm●車両重量:2110kg●パワーユニット:2359cc4気筒DOHC+ターボ+2モーター●最大出力:98kW/5000rpm●最大トルク:195Nm/4300rpm●WLTCモード燃費:16.2km/L

↑パワートレインは2.4ℓエンジンに前後輪に独立したモーターを持つ2モーター式。エンジンは基本的に発電用だが、走行状況に応じて駆動用にもなる

 

↑センターコンソールに設置された、大型で操作しやすいドライブモードセレクター。各モードで駆動力の配分やアクセルレスポンスなどが常に最適に制御される

 

↑フロントのセンターコンソールボックスの後ろと荷室にはAC100V、1500Wの電源が装備されている。アウトドアでも自宅と同様に“レンチン”が可能だ

 

↑ステアリングホイールに設けられたのは回生ブレーキの効きを任意に調整するパドル。スポーツ走行や下り坂など、減速エネルギーを電力に変換して充電可能だ

 

レジャーから非常時までマルチに活躍するSUV

アウトドアで大活躍する地上最低高の高いSUV。同カテゴリで世界初となるプラグインハイブリッド車になったアウトランダーは、2021年にフルモデルチェンジした。パワートレインは2・4lのガソリンエンジンに前後2つのモーターを組み合わせ、発進時から高速域まで抜群のレスポンスと加速性能を誇る。

 

非常時などにクルマを家の電源として使えるV2Hに対応しているのも魅力のひとつ。その性能はガソリン満タンならエンジンによる発電を含め、約120kWhの電力を供給できる。これは一般的な家庭の12日ぶんの使用量に相当。同車には100V対応のAC電源も装備しており、グランピングなどでも頼れる1台だ。

 

海野’s ジャッジ

PHEVの力強い走りや航続距離、非常時でも“使える”装備の数々。三菱の旗艦モデルということを考えても、これらがすべて500万円台というのは抜群のコストパフォーマンスだ。

 

高い悪路走破性能とワイルドなスタイルが人気

トヨタ
RAV4
293万8000円〜563万3000円

力強さと洗練さが融合したデザインのSUV。パワーユニットはガソリン、ハイブリッド、PHVの3種が揃う。4WDはガソリン車とそれ以外で異なるメカニズムとなる。先進安全装備はどのグレードでも充実。

SPEC【ハイブリッド Adventure】●全長×全幅×全高:4610×1865×1690mm●車両重量:1700kg●パワーユニット:2487cc4気筒DOHC●最大出力:178PS/5700rpm●最大トルク:221Nm/3600〜5200rpm●WLTCモード燃費:20.3km/l

↑アドベンチャーグレードに設定された、特別仕様車の「オフロードパッケージⅡ」。バンパーなどに艶を抑えた塗装を使用してタフさを表現している

 

↑荷室には表裏使えるデッキボードを装備。表面の起毛処理と異なる樹脂製の裏面を使えば、濡れたり汚れたりしたモノをそのまま載せても掃除がラク

 

↑2lのアドベンチャーグレードほかで採用する、ダイナミックトルクベクタリングAWD。各駆動輪のトルク制御を瞬時に行い旋回性能と燃費が向上する

 

海野’s ジャッジ

ミドルSUVクラストップレベルの容量を持つラゲッジルームや、オフロードも余裕で走れる走行性能はアウトドアユースにぴったり。PHVも加わり、高い商品力も魅力のモデルだ。

 

低重心エンジンを搭載する実力派ミドルクラスSUV

SUBARU
フォレスター
299万2000円〜363万円

全モデルにSUBARUの定番システムであるAWDシステム、アイサイト、水平対向エンジンを装備する。またモーターを組み合わせたパワートレインを持つe-BOXERも設定。グレードごとにキャラクターが分けられているのも同車の特徴と言える。

SPEC【SPORT】●全長×全幅×全高:4640×1815×1715mm●車両重量:1570kg●パワーユニット:1795㏄水平対向4気筒DOHC+ターボ●最大出力:177PS/5200〜5600rpm●最大トルク:300Nm/1600〜3600rpm●WLTCモード燃費:13.6km/l

↑脇見運転や居眠り防止に役立ち安全運転につなげるドライバーモニタリングシステム。ジェスチャーにより、好みの空調制御まで行える

 

↑本格スポーツグレードのSTIもラインナップに追加。足回りに定評のある同モデルには専用チューニングが施されたダンパーが装備される

 

海野’s ジャッジ

ひと目でそれと分かるダイナミックかつソリッドなデザイン。十分なロードクリアランスや悪路からの脱出をサポートする「X
モード」など、走りに重点を置いているのはSUBARUらしい。

 

車中泊もおまかせ! 足を伸ばして仮眠、いや爆睡できるクルマはこのモデルだ!

室内の広さや快適さがウレシイ日産自慢の新型ミニバン

日産
セレナ
276万8700円〜393万3600円

2022年にデビューした5代目モデル。同車の美点でもある室内空間の広さや利便性はそのままに、移動時の快適性を追求し、先進技術を搭載する。初代からの「BIG」「EASY」「FUN」のコンセプトはいまも受け継がれている。

SPEC【e-POWER ハイウェイスターV】●全長×全幅×全高:4765×1715×1870mm●車両重量:1810kg●パワーユニット:1433cc直列3気筒DOHC●最大出力:98PS/5600rpm●最大トルク:123Nm/5600rpm●モーター最高出力:163PS●モーター最大トルク:315Nm●WLTCモード燃費:19.3km/l

↑最上級グレードには条件つきの手放し運転が可能になる「プロパイロット2.0」が標準装備。これはミニバンとしては世界初となる

 

↑すっきりしたインパネ周り。それまでのシフトレバーは廃され、シフトセレクターはスイッチ式に。日産車としては初の装備になる

 

海野’s ジャッジ

2Lのガソリン車と1.4L e-POWERの2種がラインナップした新型セレナ。e-POWERモデルでも8人乗りが実現した。多彩なシートアレンジは健在で車中泊も余裕なのがうれしい!

 

四角い実用的なクルマならフランス車におまかせ!

シトロエン
ベルランゴ
384万5000円〜455万4000円

多くの荷物を積んで家族や友人との旅行に適したレジャーアクティビティビークルは、シトロエンが23年前に生み出したセグメント。その代表格であるベルランゴは、広くスクエアな室内が特徴だ。収納空間も豊富に用意されており便利に使える。

SPEC【SHINE BlueHDi】●全長×全幅×全高:4405×1850×1850mm●車両重量:1600kg●パワーユニット:1498cc直列4気筒DOHCディーゼル+ターボ●最大出力:130PS/3750rpm●最大トルク:300Nm/1750rpm●WLTCモード燃費:18.1km/L

↑3列シート7人乗りの「ロング」も新たに登場。乗り心地にこだわった足回りの設計によって、シトロエンらしい走行性能を実現している

 

↑純正オプションで用意されるアグレ・ベッドキット。ベッドマットは使わないときは荷室の棚として使用可能だ。加工なしに設置できるのも魅力

 

海野’s ジャッジ

シンプルなデザインと内装でもキラリと個性が光るのがフランス車の良いところ。1.5Lのディーゼルターボは1750rpmで最大トルクを発揮し、力強い走りができるのがイイ!

 

本格オフローダー!

軍用車がルーツのクロカン4WDの代名詞

ジープ
ラングラー
870万円〜1030万円

シンプルなスタイリングで多くのファンを魅了し続ける、軍用車がルーツのクロカンの雄。現行モデルは2018年デビューの4代目だ。装備充実のサハラと最強仕様のルビコンがラインナップ。いずれも2Lの直列4気筒ターボエンジンを搭載する。

SPEC【Unlimited Sahara 2.0L】●全長×全幅×全高:4870×1895×1845mm●車両重量:1960kg●パワーユニット:1995cc直列4気筒DOHC+ターボ●最大出力:272PS/5250rpm●最大トルク:400Nm/3000rpm●WLTCモード燃費:10.0km/L

↑最強グレード「ルビコン」に追加されたプラグインハイブリッドモデルの4xe。2L直列4気筒ターボに2モーターを組み合わせている

 

↑リジッドサスペンションは本格オフローダーの証。左右の車輪が車軸でつながっており、片輪が浮いてしまっても反対側はしっかりと接地する

 

海野’s ジャッジ

ブランドの象徴である7スロットグリルや無骨ながらシンプルなデザインなど、唯一無二の世界観が特徴。アダプティブクルーズコントロールなどの先進装備が多く備わっているのも魅力だ。

 

ホビーベースにもなる実用的軽商用車が誕生!

スズキ
スペーシア ベース
139万4800円〜166万7600円

軽貨物自動車として開発された、いわば“働くクルマ”。後席は自由度が高く、自分のアイデア次第で車中泊やワークスペース、趣味の空間としても使える。ラインナップされる4WD車の荷室床面地上高はFF車と同じなので、荷物の積載もしやすい。

SPEC【XF 2WD】●全長×全幅×全高:3395×1475×1800mm●車両重量:870kg●パワーユニット:658cc直列3気筒DOHC●最大出力:52PS/6500rpm●最大トルク:60Nm/4000rpm●WLTCモード燃費:21.2km/L

↑車内空間を自由にアレンジできるマルチボードを採用。後席を倒してボードを下段に設置すれば車中泊に使える空間に。大人でも足を伸ばして横になれる広さだ

 

↑後席を倒すと座椅子として使える工夫が楽しい。マルチボードを上段にすればデスクスペースに早変わり。乗り手のアイデア次第でちょっとしたワークスペースに