ハイブリッドの選択肢が豊富ななか、その元祖であるプリウスが独自の魅力を満載して登場。今回は劇的に生まれ変わったトヨタ「プリウス」をピックアップ。
※こちらは「GetNavi」 2023年7月号に掲載された記事を再編集したものです
大胆なスタイリングに相応しい走りも楽しめる!
トヨタ
プリウス
SPEC【Z(FF)】●全長×全幅×全高:4600×1780×1430mm●車両重量:1420kg●パワーユニット:1986㏄直列4気筒DOHC+電気モーター●最高出力:152[113]PS/6000rpm●最大トルク:19.2[21.0]kg-m/4400〜5200rpm●WLTCモード燃費:28.6km/l
●[ ]内は電気モーターの数値
見よ、この劇的に生まれ変わった姿を! 低くワイドでフロントウインドウの角度はスーパーカー並み。タイヤも19インチを履く。乗降性や後席の居住性は推して知るべしだが、こんなにスタイリッシュになるとは予想外だった。
それだけではない。スポーティなルックスに相応しく、走りもスポーツカー顔負けの仕上がりだ。新たに主力に位置づけられた2lハイブリッドは、従来型と同等の低燃費を達成しつつ胸のすくような加速感や俊敏なレスポンスを実現している。ハンドリングも、まさに意のまま。ドライブフィールも、これまでとは一線を画する出来映えだ。また4WDのE-Fourでは走りの一体感がより高まり、舗装路しか走らない人にも積極的に薦めたくなる。
さらに新型はPHEV(プラグイン・ハイブリッド)もスゴい。EV走行距離が最大105kmと大幅に向上したのも大したものだが、ハイブリッド比で約1.5倍の出力を持つ強力なモーターを搭載。6.7秒という0〜100km/h加速は、ハイブリッドより0.8秒も速く静粛性にも優れる。加えて外部給電機能も標準装備だ。
いまやハイブリッドの選択肢が豊富ななか、その元祖であるプリウスが独自の魅力を満載して登場したことは大いに歓迎したい。
PHEV仕様は一層高性能に!
19インチタイヤ装着車では87㎞だが、17インチ仕様ではEV航続距離が105㎞に。2WDのみだが電気モーターも高性能化されている。
サイズを考えると少し控えめ
荷室容量は、後席を使用する通常時で284〜370l(バックドアガラス下端まで)。ボディサイズに対しては若干ながら控えめだ。
パワーユニットは2タイプ
ハイブリッドシステムのエンジンは、KINTO専用車が1.8ℓ。その他のグレードはPHEVも含めて新開発の2lユニットを搭載する。
受け継いだのはボディ形状だけ?
5ドアハッチバックというボディ形状こそ先代と変わらないが、モノフォルムを強調する外観は実にスタイリッシュ。個性的な造形のライトまわりはフルLED化されている。
電気駆動モデルらしさを強調する作り
インパネはドライバー正面に7インチのトップマウントメーターを装備するなど、電気駆動モデルらしさを強調する仕立て。室内は前後席ともに十分な広さを確保する。
構成/小野泰治 文/岡本幸一郎 撮影/郡 大二郎