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2023/9/3 6:00

ベストセラーの後継に相応しい完成度! 2代目メルセデス・ベンツ「GLC」をチェック

今回はメルセデス・ベンツの世界的ヒットとなったプレミアムSUV「GLC」の2代目を紹介。

※こちらは「GetNavi」 2023年9月号に掲載された記事を再編集したものです

 

ベストセラーの後継に相応しい完成度!

メルセデス・ベンツ
GLC

SPEC●全長×全幅×全高:4720×1890×1640mm●車両重量:1930㎏●パワーユニット:1992cc直列4気筒DOHCディーゼル+ターボ●最高出力:197PS/3600rpm●最大トルク:44.9㎏-m/1800〜2800rpm●WLTCモード燃費:18.1km/l

 

その走りは進化と同時に深化を実感させる出来栄え

世界的には、メルセデス・ベンツのSUVでもトップセラーを誇ったGLCが2代目へと進化。いまのところ、日本向けの選択肢はマイルドハイブリッドを組み合わせる2lディーゼルターボ仕様のみだが、その走りはすでに盤石といえる完成度だ。先代と比較して特に印象的なのは、動き出しからの滑らかさと静かさ。この点は先代も秀逸だったが、新型はより着実な進化を実感させる仕上がり。2t近い車重に対する動力性能も申し分ない。日常域では力強く、積極的に操る場面ではディーゼルであることを意識させない吹け上がりを披露する。

 

それを受け止めるシャーシも、いかにもメルセデスのSUVらしい。ステアリングの操舵感、足回りのストローク感は上質そのもので快適性の高さはトップレベル。素直な操縦性も相変わらずで、新型ではそこに正確かつ軽快なレスポンスという「深化」が加わる。また、新たに後輪操舵が追加されたことで、日常域での取り回し性能も向上。街中でも1.9m近い全幅を意識させない。

 

その見た目はヒットした先代の後継ということで、イメージを引き継いだ部分が多い新型。しかし、中身は同クラスのライバルをさらに引き離す出来栄えであることは間違いない。

 

街中での扱いやすさに大きく貢献

新型に採用された後輪操舵は、このように低速域だと後輪が大きく逆相に動く。その効果は絶大で最小回転半径はコンパクトカー並みを誇る。

 

現状パワートレインは一択

日本仕様のエンジンは、ISGと名付けられたマイルドハイブリッドを組み合わせる2ℓディーゼルターボのみ。先代より走りの質感が向上した。

 

座り心地、スペースともに上々

先代比で特別広くなったわけではないが、車内空間は十分な広さ。後席は若干硬めだが前席の座り心地は適度にソフトでサイズもたっぷり。

 

ヘビーユーザーのニーズにも対応

荷室容量は通常時で620l、後席を格納すれば1680lに達する。ミドル級としては余裕の広さで、SUVを使い倒したいというニーズにも対応できる。

 

様変わりの度合いは外観以上の室内

画像化されたメーターは「オフロードコックピット」と名付けられたグラフィックも選択できる。インテリアはメルセデスの最新モードに準じた作り。

 

ボディは先代より若干ながら大型化

全長とホイールベースが伸びる一方、全幅は先代と変わらない新型。本国ではすでにクーペ版も登場しているが、いまのところ日本仕様はSUVボディのみのモノグレード。価格は820万円。

 

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