原子力で稼動するNASAのドローン「ドラゴンフライ」が、スペースXの「ファルコンヘビー」ロケットに搭載されて土星衛星の「タイタン」に向かうことが判明しました。
太陽系で2番目に大きな衛星のタイタンでは、炭化水素の海や湖があり、さらに生命の構成要素である炭素を含む有機化合物が多量に存在します。そのためタイタンの地表や地下には、生命が存在する可能性が指摘されているのです。
ドラゴンフライは8機の回転翼を備えた探査機で、タイタンを約2年半にわたって飛行し、その地表を詳細に観察します。当初は2027年の打ち上げが予定されていましたが、コストが大幅に増加したのとともに、ミッションの開始時期も延期されました。
ドラゴンフライは2028年7月にファルコンヘビーへと搭載され、6年後にタイタンへと到達する予定。なお、ファルコンヘビーは、現在運用されているロケットの中でNASAの「スペースローンチシステム」に次いで2番目に強力なものとなります。
ファルコンヘビーは今年10月にも、NASAの木星衛星「エウロパ」を探査する「エウロパ・クリッパー」を打ち上げています。エウロパ・クリッパーも衛星の海の中に、生命が存在する可能性が指摘されており、今後は太陽系の彼方からビッグなニュースが飛び込んでくるかもしれません。
Source: Space.com